新型ホンダ フィット (2017年) 試乗レポートまとめ!

フィット

2017年の新型ホンダ フィットは試乗レポートが数多く寄せられています。

こちらでは2017年の新型ホンダ フィットの試乗に関するデータをまとめましたのでご紹介します。

かつて、ハイブリッドシステムのリコールが相次いだホンダ。

自動車メーカーなら、エンジンとモーターを積むだけだから、難しいことはないのでは?と考える方も多いようですが、そこにはホンダならではの「走りを追求する」至上命題が大きくのしかかっています。

誰もやらなかったシステムを搭載しながら、走りはより楽しく、操縦するワクワク感を演出…2017年、マイナーチェンジを受けて新型フィットはようやくその課題を克服したようです。

ぜひ、試乗レポートで確認してみましょう。

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引用:http://tophondacars.com/2017-honda-fit-release-date-and-changes/







新型フィット、試乗レポート

ホンダのハイブリッドは「パラレル式」といって、あくまでエンジンが主役。

だから発進時にモーターのみで走行するような“EV的無音感”を期待すると、途中からすぐにエンジンが“ブーン”と動いて、とても小さな音なのだけれど、少しだけ肩すかしを食らう。

高速道路での合流や追い越し加速では真っ先にエンジンが出力を引き出すから(エンジン回転数は4000rpmくらいに跳ね上がる)、「ここでもうひと押しモーターがプッシュしてくれたら…」と思ってしまうのも事実。

システム出力で137psを発揮するパワーユニットに対し、ちょっとソフトなのだ。

タイヤは後述する「RS」と同じスポーティな16インチタイヤ(ダンロップ SP SPORT MAXX 2030)が与えられているのだが、このグリップに対してロール及びダンピング剛性がやや低く、カーブがキツくなるほど自然に曲がりにくくなる。

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引用・出展:https://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20170718-20103279-carview/3/

全車、ボディー剛性を高めるためボディーの肉厚をアップ。

Aピラー回りの整流改善、燃費向上のためのエンジンのフリクション低減(最高37.2km/Lに)、ダンパーの乗り心地改善のためのチューニング、EPS(電動パワーステアリング)の応答性向上、そして静粛性向上のためにダッシュボードのインシュレーターの追加など、マイチェンとは思えない改善項目が達成されている。

7速デュアルクラッチトランスミッション=DCT。

フリードが出た時点で、最新制御なのはフリードだけであり、フィットのものは一世代前のもの。

けっこうギクシャクしたのを覚えている。

しかし新型フィットはフリードのものよりさらにそ進化させた最新の制御。

久しぶりにホンダ実用車の”本気”を見せてくれたフィットのマイチェン。

操安性のために乗り心地は犠牲に(ホンダミニバンの初期型はとくにそう)……

そんな呪縛から解かれた熟成のフィット。

もちろん、買いである。

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引用・出展:http://news.livedoor.com/article/detail/13340510/

国産車であるフィットですが、試乗レポートを見ていると、どちらかといえば輸入車のプレミアムコンパクトに近い性質があるように思います。

あえてDCTを採用していることからしても、走り味の面白さや快適性に将来性をもった印象をうけますね。

そしてサスペンションがド・ディオン式であることも。

ホンダとしては、乗り味の柔らかさより、剛性を優先しています。

ユーザーの声を取り入れながら、マイナーチェンジで許容範囲を見極めているといったところです。

今回のマイナーチェンジでは、そのバランスがうまくいったのが一番の成功だといえるでしょう。



アトキンソンサイクルの1.3ℓエンジンは、低燃費

フィットは、1.3ℓと1.5ℓの 直列4気筒DOHCエンジン がありますが、実は1.3ℓの方は「アトキンソンサイクル採用」という、全く新しい仕組みがエンジンに採用されています。

これは1.5Lハイブリッド車にも同じ仕組みが使われていますね。

ほとんどの方は「アトキンソンサイクル?」「それが走りにどう影響するの?」と疑問だらけではないでしょうか?ホンダの公式発表値を見てみると、その答えがわかります。

1.3ℓのエンジンで24.6km/L、つまりガソリン1ℓで24.6kmも走る「ハイブリッドではない」エンジンだ、ということなのです。

エンジン効率を良くするには、車体を軽くすればいい、直噴にすればいい…

などと理論的には様々なやり方がありますが、自動車は鉄、アルミニウムといった素材で高い温度の発火をエネルギーに変えるエンジンそのものが摩耗すると、燃費はどうしても落ちてしまいます。

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引用:http://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/performance/ecology/



ハイブリッドでもないのに、24.6km/Lの脅威!

ところが、アトキンソンサイクルは、こうした経年劣化とは無縁。

それは圧縮された空気にガソリンを吹きかけ、電気火花で発火させる一連の仕組みは「シリンダー」と呼ばれる小さな部屋で起こります。

圧縮される空気はシリンダー内に吸入され、圧縮され、爆発し、排気され、また吸入される…これは ピストン という筒状のものが後押ししています。

ピストンの動きは筒状のシリンダー内を小刻みに上下移動しますが、アトキンソンサイクルは、この上下移動を時間的、距離的に少しずらす(つまり、余分な部品をひとつ組み合わせた)ことで、より効率的に発火し、より圧縮度を高めることに成功したのです。

引用:https://thepage.jp/detail/20150510-00000005-wordleaf



1.3ℓエンジンは、ボディーサイズに余裕のパフォーマンス

DOHCエンジンで、ホンダといえばVTEC。

初代フィットの時からトランスミッションをCVTとしたため、独特の「スルスル」といった加速は多少気になるものの、高速道などでの走行では非常に伸びのあるのが特徴のVTEC。

1.5ℓエンジンよりも、サイズマッチングと感じるのは、全長3,990mmというサイズにもよるところが大きいでしょう。

試乗走行では、Aピラーが「寝ている」ことを感じさせないコックピットの「立ち具合」が、意外に見切りの良さにつながっていること、そしてトルクも十分なため、ちょっとした山坂でも問題なく登坂できるなど、ストレスなく走行できることが特徴になっています。

エンジンそのものの良さもありますが、やはりシートの硬さがより緻密になったのが嬉しいところでしょう。

ゴーストップが激しい都市部と、高速道を駆使したり、走行車両の少ない田舎道などでは、距離そのものの差が出てきます。

その際、シートの硬さやホールド感が甘いと、どうしてもエンジンのバタバタ感を拾うことになりかねません。

これがほとんど感じられなくなったことから、走りに集中できる環境が整ってきた、と思えるでしょう。

引用:http://automobiles.honda.com/fit/features.aspx#exterior

1.5ℓは、コンパクトとは思えない走り。200万円を切るベストプライス!

直噴4気筒1.5ℓエンジン…ここで気になるのは直接噴射という仕組み。

確かに、圧縮された空気に直接ガソリンを噴射させ、プラグによって発火させると、瞬間的に強い動力を起こすことは知られています。

ですが、これは高トルクを求めるトラックに搭載される「ディーゼルエンジン」の独壇場でした。

ただ、問題は爆発力の強さの反面「排気ガス」の元になる 燃えかす がどうしても社外に排出されてしまうこと。

触媒を採用しても、なかなか問題解決にはなりませんでした。

このために、ホンダではシリンダー内でいかに希薄燃焼ができるかを研究。

これが1.5ℓクラスエンジンにも採用され、静かで力のあるエンジンがフィットに搭載されています。

比較対象としては、やはりVWのゴルフ。

ボディ剛性の高さの裏には車重が大いに関係がありますが、ホンダフィットは、ゴルフよりよりコンパクトサイズながら、剛性とエンジン性能でいえば、文句無しにゴルフを上回るといっても良いでしょう。

一番の違いはやはりエンジンの伸び。

アクセルワークは若干軽くてもスピードに直結しますが、車重が軽い分、安定感は抜群です。

リッター22.2kmの低燃費とは思えない、大変効率的なエンジンで、走りは十分でしょう。

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引用:http://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/performance/driving/

注目のハイブリッド。人気の7速DCTの実力は?

さて、昨今のハイブリッド人気は、今や国内全てのメーカーに波及する勢いです。

低燃費エンジンの先駆けとしては、水素エンジン搭載の「クラリティ」と、ハイブリッド搭載「インサイト」「シビックハイブリッド」が知られてはいましたが、やはり、コンパクトカーフィットでのハイブリッドこそが、大本命、これはいうまでもありません。

トヨタの場合はエンジンとモーターをつなぐトランスミッションそのものを無くしてしまいましたが、ホンダの場合は試行錯誤を重ね、3種類ものトランスミッション方式を開発。

これがディーラー販売員を悩ませることになりましたが、やはり走ってみてその良さを感じてもらうのが一番。

ここでは簡単にDCTについて解説してみましょう。

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引用:http://www.honda.co.jp/Fit/

DCTはクラッチが2つあるトランスミッション

通常のマニュアルミッション(正確にはマニュアル・トランスミッション=MT)は下の図の通りです。

通常、クラッチを踏み、ギアチェンジをすると、オレンジ色のギアと水色のギアがかみ合い、低速でトルクの強い走行をしたり、高速で力を入れずに走行し続けることが可能になります。

引用:http://res.sin11.net/tech/dct.html

これに対して、DCT (Dual Clutch Transmission)とは、文字通り2つのクラッチがあること。

下の図をみてみましょう。

例えば1速から2速にギアチェンジする際、うまくシンクロ(回転数の抵抗なくつなげること)できれば、スムーズな走行が可能です。

ですが、これはエンジンの回転数や音を聞いて「勘」を頼りに行う人間ならではの操作技術。

それなら、1速・3速・5速のトランスミッションと2速・4速・6速・バックのギアを持つトランスミッションの2つを平行に用意し、1速から2速に移動する際に、必ず隣同士のトランスミッションのシャフトに力が伝わるようにしておけば、スムーズにエンジン回転力が伝わる…という考え方がDCTなのです。

引用:http://res.sin11.net/tech/dct.html

フィットハイブリッドは、走りこめば楽しいことこの上ない!

よく、インプレッション記事で「トランスミッションのギクシャク感がある」というものが散見されますが、これはエンジンとモーターとの間にトランスミッションを用いていることが原因。

よくAT (オートマティック)という表現をしますが、これはマニュアルトランスミッションを自動的に行ういわば「ブラックボックス」。

自動車の耐久性を考えると、一番先に壊れるのが、この部分なのです。

ホンダは、まさにここにトランスミッションの動力を生かし、なめらかなエンジン動力とモーター動力との間を緻密に行うことに賭けています。

そのため、トルクは強く、伸びもよく静かなフィールは他社のハイブリッドとは異次元なのです。

もちろん「走りのくせ」はどんな車にもあります。が、フィットハイブリッドは、まさに「人間が操っている感覚」が伝わる作りになっており、ドライビングがこんなに楽しいのか!と実感させられる走りになっているのです。

もともと大人気のベストセラーカーのフィットですが、マイナーチェンジして安全性能だけでなく、さまざまな面で改良されています。

それでも、ライバルの後塵を拝す事が多くなったホンダなので、本気の値引きも期待できます。

新型フィットの値引きの方法については、

「新型フィット 値引き術!」で詳しく解説しています。

ぜひ参考に、お得にフィットを購入して下さい。

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引用:http://www.honda.co.jp/Fit/