新型スバルレヴォーグの燃費情報が公開されています。
こちらでは新型スバルレヴォーグの燃費に関するデータをグレード別にご紹介します。
スバル・レヴォーグはどんなクルマ
スバルブランドを展開する富士重工業では、旗艦車種である「スバル・レガシィ」が北米市場向けにシフトしたため大型化することとし、そのレガシィの後継車種として日本市場向けに開発したのが「レヴォーグ」です。
引用:https://www.subaru.jp/levorg/levorg/utility/package.html
レガシィはセダンモデルのB4とクロスオーバーモデルのアウトバックの2タイプのみとなり、5代目でツーリングワゴンの生産を終了しました。
後継となる「レヴォーグ」の基本設計は、4代目インプレッサをベースで、さらにスポーツセダンのWRXと同時開発・共通設計化することで効率化が図られています。
引用:https://www.subaru.jp/levorg/levorg/utility/package.html
メカニズム
エンジンは全車水平対向4気筒直噴ターボ(DIT)仕様となっており、1.6Lと2.0Lの2種類が設定されています。
1.6L車は「インテリジェント“DIT”」と呼ばれる新開発のダウンサイジングされた直噴ターボエンジンで、最高出力170ps、最大トルク25.5kgf・mもの高い動力性能と低燃費を両立しながら、レギュラーガソリン仕様により経済性も配慮されたものとなっています。
引用:http://www.carsensor.net/contents/testdrive/category_72/_26010.html
2.0L車は「ハイパフォーマンス“DIT”」といわれ、5代目後期型レガシィ「2.0GT」と同じ高出力・高トルク仕様のFA20型が採用され、最高出力300ps、最大トルク40.8kgf・mの圧倒的なパワーを持ちながら、ち密な噴射制御技術や充電制御により環境面での配慮もなされました。
引用:https://www.subaru.jp/levorg/levorg/driving/1.6engine.html
トランスミッションは全車リニアトロニックを採用し、専用のチューニングが施され、燃費向上が図られています。
2.0L車はスポーツ走行の特性を高めた「スポーツリニアトロニック」が採用されています。
なお、ワンボタンで走行性能の切り替えができる「Si-DRIVE」、1.6L車は2モード、2.0L車は3モードを装備しました。
全車AWDシステム(シンメトリカルAWD)を採用し、それぞれトルク配分を的確に制御する電子制御方式の「アクティブトルクスプリットAWD」、「VTD-AWD」が装備されています。
スバル独創の運転支援システム「Eye SightVer3」は「アイサイト・ツーリングアシスト」にバージョンアップされ全グレードに標準装備されています。
引用:https://www.subaru.jp/levorg/levorg/driving/1.6engine.html
レヴォーグの燃費
燃費性能(JC08モード)
1.6L・・・16.0km/L
2.0L・・・13.2km/L
引用:https://www.subaru.jp/levorg/levorg/safety/safety1.html
さて、実際の走行における燃費はどうでしょう。
スバル・レヴォーグ1.6GT Eye Sightと2.0GT Eye Sightの実燃費が測定されていますのでご紹介します。
1.6GT Eye Sight
高速道路・・・18.3km/L
道路にアップダウンは少なく、おおよそ80km/hでの流れで、距離70kmでの測定です。
レヴォーグの高速道路での燃料消費率は18.3km/Lを記録したことは、車重1.5トン以上の4WDステーションワゴンとしては非常に優秀な数値でした。
これだけの高速燃費ならば、スバルがアピールする「ガソリン60リッター満タンで、1000kmは走れる」というのも、ガソリン残量のランプが点きながらになると思いますが、実体験することは難しくないことでしょう。
Eye Sightの性能の高さは以前から定評のあるものでしたが、今回の高速走行でより強く実感することができました。
先行車に追従して走行するアダプティブクルーズコントロールは加減速のスムーズさと三段階から選べる適切な車間距離などは、運転が上手な人が運転しているような安心感を与えてくれます。
さらに、「アクティブレーンキープ」も、ハンドルをゆるめに握って高速道路を走っていると、違和感なくハンドルの調整が行われていることが確認でき、長距離運転での疲労軽減に大きく貢献してくれるに違いありません。
なお、「アクティブレーンキープ」の作動はメーター内のインジケーターが緑色になっていることで確認することができます。
ただし、「アクティブレーンキープ」はコーナーの大きさで作動しないことがあったり、ハンドルを持つ力が弱いと10秒から18秒くらいで解除するので、あくまで「運転のサポート」であることを忘れないようにしましょう。
レヴォーグの動力性能は、2.5L NAエンジンを搭載したレガシツーリングワゴンと同等と感じました。
高速道路本線への合流や追い越しの時の加速でアクセル全開を試すと、このクラスとしては瞬発力には十分満足できるものでした。
引用:https://www.subaru.jp/levorg/levorg/driving/2.0engine.html
郊外路・・・14.6km/L
道路にアップダウンは少なく信号もあまりなく走行中の流れもよく、燃費も良くなると予想されるルートです。距離は約30km。
郊外路にあるちょっとしたワインディングロードでは、レヴォーグはシャープでかつ正確なライントレースをしてくることは、レガシィツーリンワゴンの後継者にふさわしい運動性能を持っていることがわかります。
大きなラゲッジスペースを持っていることを忘れるくらい軽快にコーナーを駆け抜けてくれるのです。
これはレヴォーグがスバルらしいボディ剛性の高さを持っていることの証明だと思われます。
これはレヴォーグがレガシィやインプレッサといったスバル車において、過剰なほどのボディ剛性を持っていたことと無関係ではないでしょう。
また、ワインディングロードを常識的なペースで走っている程度だと、1.6Lターボのパワーは持て余すことなく適度であると感じることができます。
しかし、乗り心地は悪くはないのですが「最も新しいスバル車」という期待の大きさからすれば期待したほどではないということで、路面の小さいデコボコは申し分ないのですが、デコボコが大きくなると不快というほどではないが、硬さや揺れを感じることがあるのは残念な所です。
タイヤの空気圧の調整で解消するかもしれない程度ですが、郊外路での「14.6km/L」という燃費は、車格車重量、性能などを総合すれば合格でしょう。
引用:https://car.kurumagt.com/post-419.html
市街地・・・11.8km/L
平均時速15~18km/h程度で、スムーズに流れることはなく、渋滞路が多くを占める区間です。
道のりは約55kmくらいです。
レヴォーグにはアイドリングストップが装備されています。
これは停止後にブレーキペダルを踏み増すことでアイドリングストップが開始し無駄な燃料消費や排出ガスを抑制してくるもので、素早く再始動することでドライバーの感覚とのずれがない自然な制御が行われます。
ただし、そのインフォメーションが作動可能範囲と作動状態を知らせる「A」マークしかないことと、室内の快適性を維持するためエンジンがしばしば再始動することが残念な点でした。
アイドリングストップ関係のインフォメーションの充実と、スズキのエネクールのようなエアコンをキープする機能の追加を望みたいところです。
また、レヴォーグのアイサイト装着車は電動パーキングブレーキになっており、そのおかげでアイサイトに完全に停止するまで任せていると、停止後もそのままブレーキペダルを踏まなくともブレーキを踏んだ状態がキープされるのには有難くもあり驚きでした。
ただし、あくまでアイサイトに任せることが大事で、それ以外は安全のためには必ずブレーキから足を離してはいけません。
気分やシーンに合わせて走行性能を使い分けできる「Si-DRIVE」が搭載されていますので、燃費に考慮した運をしたいときには「インテリジェントモード(i)」、スポーティな走りを楽しみたいときには「スポーツモード(s)」が選択できますので、それぞれのシーンに合わせて走りを楽しむことができます。
市街地での燃費は「11.8km/L」となりましたが、同クラスのガソリン車としては充分及第点となるものでしょう。
2.0GT Eye Sight
引用:https://www.subaru.jp/levorg/levorg/design/interior.html
高速道路・・・16.5km/L
レヴォーグの2.0Lターボの動力性能は、全開加速では「シートに体を押し付けられる」という言葉でも過言ではありません。
最近ではこのようなスポーツカーのようなステーションワゴンを求める人は少ないですが、歴代レガシィツーリングワゴンのGT系のような車を求める人にとってはうってつけでしょう。
高速道路での燃費は「16.5km/L」と圧倒的な動力性能を持つターボ車では納得できるものです。
郊外路・・・11.2km/L
ワインディングロードでのシャープさは1.6Lと同じで、225/45R18というインチアップされたタイヤを履いていることから、さらに高いコーナーリング限界、コーナーリングスピードを持っていることは想像できます。
ただし、乗り心地は1.6L同様ゴツゴツしていてどこ凹の大きな道路では揺すられているという感覚を感じてしまうようです。
タイヤの特性が関係しているのでしょうが、ビルシュタインダンパーの付く「GT-S」の方が不快に感じることが少ないように思われます。
Si-DRIVEは3モードあり、普通に走るときは「i」モード、早く走りたいときは「S」モード、そして楽しく走りたいときは「S#」モードということになるでしょう。
郊外路での燃費「11.2km/L」は、アイドリングストップが装備されていないことや、動力性能、1.5トン半ばの車重からすれば十分合格ではないでしょうか。
引用:https://www.subaru.jp/levorg/levorg/design/interior.html
市街地・・・8.6km/L
市街地では1.6Lに比べると、排気量が大きい分低速トルクが厚く発進加速や緩やかな加速などにも、低めのエンジン回転数を一定に保ちスムーズで燃費の良い走行が可能で、非常に運転しやすいと感じました。
市街地での燃費はアイドリングストップがない、かつエアコンは常時稼働し渋滞も多いといった条件では、立派な合格の数値ではないでしょうか。
引用:https://www.subaru.jp/levorg/levorg/design/interior.html
総合すると
スバルレヴォーグ1.6GT Eye Sight、2.0GT Eye Sightのそれぞれの路面状況での燃料消費率を総合すると
1.6GT Eye Sight 総合燃費 14.6km/L
2.0GT Eye Sight 総合燃費 11.4km/L
となります。
スバル・レヴォーグは乗り心地に多少不満な点があるものの、ヴァージョンアップされた「アイサイト・ツーリングアシスト」の使い勝手の良さやスバル伝統の4WDシステムの不変さ、大きなラゲッジスペースに代表されるドライビングプレジャーなど、車を選ぶ際の大きな要素をたくさん備えたクルマです。
ただし、レヴォーグはかなり高価格で、大半の人がつけるディーラーオプションのカーナビをつけると、1.6Lターボは乗り出しで350万円近く、2.0Lターボになると400万円近くにもなってしまいます。
今後スバル・レヴォーグは、このクラスのクルマを選ぶ人たちにライバル車といわれる同クラスの輸入車あるいは国産車に、どの様な仕掛けをしていくのか注目していきたいと思います。
新型レヴォーグの値引きの方法については、
「新型スバル レヴォーグ 値引き術!」で詳しく解説しています。
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新型レヴォーグ 燃費まとめ
新型スバルレヴォーグは、全6モデルの発売です。1.6Lターボエンジンが4モデル(内2モデルは特別仕様車)で2.0Lターボエンジンが2モデルとなっています。1.6Lターボエンジンの4モデルにはアイドリングストップ機能が標準装備となっています。1.6Lと2.0LともGTとGT—S価格差は、GT-S専用装備の18インチアルミホイール、ダンパー、LEDヘッドランプ、他インテリア装備品の違いによるものです。また全車AWDの駆動方式を採用していますが、1.6Lターボモデルはリニアトロニック、2.0Lターボエンジンは、スポーツリニアトロニックとなっています。