新型パジェロ 試乗レポートまとめ!

パジェロ

2019年の新型パジェロは試乗レポートが数多く寄せられています。

こちらでは2019年の新型パジェロの試乗に関するデータをまとめましたのでご紹介します。







新型パジェロ試乗レポート

引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/pajero/final_edition/

筆者は今回、2019年4月24日に発売が開始された新型パジェロの「FINAL EDTION」にディーラーで試乗をすることができましたので、その時の感想を紹介したいと思います。

新型パジェロは1987年に発売されて以来、37年間に渡って4代のモデルが販売されてきましたが、2019年4月24日に同年8月末での国内仕様の生産終了が発表されました(海外仕様の生産は継続)。

同時に発表、発売されたのが特別仕様車であるFINAL EDTIONです。

このFINAL EDTIONはディーゼル仕様の中間グレードであるEXCEEDをベースに、ルーフレール、電動ロングサンルーフ、本革シート、パワーシート、寒冷地仕様、リヤデフロック、SRSサイドエアバッグ&カーテンエアバッグを標準装備として装備を充実させています。

さらに成約時にはロゴとシリアルナンバーが入ったイルミネーション付スカッフプレート、シリアルナンバー入りオリジナルウォッチ、オリジナルステッカーなどがプレゼントされるようです。

引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/pajero/final_edition/

引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/pajero/final_edition/

引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/pajero/final_edition/

これで価格は453万600円です。EXCEEDは約428万、SUPER EXCEEDは約495万円ですから、EXCEEDに追加装備されるオプションが自分の欲しいものだった場合はお得になります。

さて、筆者が新型パジェロに試乗をするのは実は今回が初めてでした。

最近はあまり実車を街中で見かけることもなくなりましたが、改めて実車を見ると「大きいな~」という印象を受けました。

ボディカラーが膨張色のウォームホワイトパールであることもその理由かもしれませんが、昔から「パジェロ=大きな車」という思い込みがあるせいかもしれません。

新型パジェロよりも実寸の大きな車には何度も乗っているはずですが、良い意味で時代なりに洗練されていないデザイン、前近代的なデザインから受けるド迫力は嫌いではありません。

しかし中に乗り込んでみると、内装のダサさにガッカリさせられました。

引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/pajero/grade/gra_01.html

最新型の車に比べるとこの内装のデザインはどうしても古臭い印象を受けます。

まるで10年落ちくらいの中古車に乗ったかのようです。

デザインをされたのは13年以上前ですから致し方ありません。

質感についても500万円弱もする車にしては残念なものです。

見た目も手触りも他メーカーの同価格帯の車に比べると明らかに落ちます。

引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/pajero/styling/

内装というものは車に乗っている間、長時間目にして手に触れるものなので、ある意味外観以上に重要な要素だと筆者は考えていますが、自分でお金を出してこの質感の内装の車を新車で買うことはないだろうな・・・と思いました。

少々気落ちしながらエンジンをかけると、さすがにディーゼルエンジンなのでそこそこの騒音が耳に入ってきました。

最近のクリーンディーゼルエンジンは静音化が進んでいるので割と静かですが、新型パジェロはそもそも「最近の」車ではないことを思い出して納得しました。

アイドリングをしながらしばらく車外でエンジン音を聞いていましたが、「うるさい」とまでは言いませんが「ややうるさい」といったレベルではあります。

朝早く、たとえば朝5時くらいに駐車場でこのエンジンをかけるのはやや躊躇してしまうでしょう。

引用:https://autoc-one.jp/mitsubishi/pajero/report-903112/photo/0011.html

しかし車に乗り込んでドアと窓を閉めると、それほど騒音は車内に入ってきませんでした。

それなりの静穏性は確保されているようで、その後試乗を進めていく中で騒音が気になる場面はありませんでした。

いざアクセルを踏み込んで車を走らせると、2トンを超える車両重量をものともせず軽々と加速をしていきます。

この力強さはさすがにディーゼルターボエンジンといったところです。

その後何度か信号でのストップ&ゴーを繰り返しながら郊外の国道を走りましたが、車体の重さや加速の悪さを感じる場面はまったくありませんでした。

街乗りの実用域においてアンダーパワーを感じる場面はほぼないと言ってよいでしょう。

ディーラーのご厚意で予定にはない高速道路も走らせてもらうことができましたが、制限速度で走行中に後ろから煽られたので緊急避難的に加速した後に車線変更をする場面があり、その時の加速感は正直なところ多少のモタつきを感じました。

引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/pajero/styling/

アクセルを踏み込んでいけば制限速度以上の速度はもちろん出ますが、加速感はあまりありません。

これは低中速域で最大の持ち味を発揮するディーゼルエンジンならではの特徴といえます。

ただし車両重量があるせいか直進安定性は非常に高く、一定の速度で延々と走るクルーザー的な乗り方をしている限りは非常に快適です。

これはトヨタランドクルーザーに乗っていた時と印象が重なります。

オフロードを走る場面は残念ながらありませんでしたが、このパワフルさであればクローズドのオフロードコースなどへ走りに行っても楽しめるだろうと思いました。

3列目シートを倒せば荷物もたくさん積めるので、食材や調理器具をたくさん積み込んでキャンプ場へ行き、夜は車内でマットと寝袋を敷いて快適な夜を過ごすのが良いかもしれません。

テントで寝るのも楽しいですが、個人的には車内で快適な車中泊にいつでも切り替えられるという「余裕」がある方が好きです。

引用:https://autoc-one.jp/mitsubishi/pajero/report-903112/photo/0028.html

台風で大雨になったり大雪が降ってきたりすればすぐに撤収すればパジェロなら前へ進めなくなることはまずないだろう、という安心感も心強いと思います。

そういう意味では新型デリカD5と並んで車中泊兼キャンプ用の車として欲しいかも・・・という気に少しなりました。

しかしやはり内装の質感の低さがブレーキをかけます。

これでもう生産中止なので、どうやっても改善されることがないのは残念です。

数年後に中古で格安で販売されていたらあるいは購入するかもしれません。



新型パジェロの3列目シートは使い物になるのか

引用:https://autoc-one.jp/mitsubishi/pajero/report-903112/photo/0025.html

新型パジェロは7人乗りとなっていますが、これは運転席と助手席に1人ずつ、2列目シートに3人、3列目シートに2人の合計7人が乗れる、ということです。

家族が4人以上の場合、5人乗りの車では余裕がないので7人乗りや8人乗りの車を検討することも多いと思います。

この場合問題になってくるのが3列目シートの出来です。

新型パジェロの3列目シートは上記画像のようになっていますが、いかにも緊急用といった趣きで座面も背面も薄くクッション性も低いです。

しかも座面に対して背面がなぜか小さく、端の方に座ると背面がやや欠けている状態になります。

その上座面の両端に妙なスペースがあるので、交差点やカーブを曲がる時にお尻が半分落ちます。

以上のことから、3列目シートを常用する前提で考えるのは止めた方が無難です。

新型パジェロはあくまでも前2人、2列目2人の4人で乗るのがベストだと思います。



新型パジェロの試乗レポートのまとめ

引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/pajero/styling/

以上、新型パジェロの試乗レポートを紹介しました。

試乗した結果、新型パジェロはとても良い車であることがわかりました。

ただし内装のデザインに難があるのと、質感が低いのが残念です。

デザインは個人の感じ方によっても変わりますし、質感は他車との比較においての話なので、気にならない人にとっては全然気にならないと思います。

この辺りはぜひ実際に試乗をしてみて確認して欲しいと思います。

現行型のパジェロの中古車がもしも手頃な価格で出ていれば、買ってずっと手元に置いておくのも悪くないような気もします。

ちなみに三菱のディーラーの営業マンに昨年パジェロが何台売れたのか聞いたところ、全国で約500台だったそうです。

これではさすがに商売にならないでしょう。

大型SUVはトヨタランドクルーザーやスズキジムニーのようにオフロード性能を追求するか、ポルシェカイエンのように都市型SUVとしてスポーツやラグジュアリーに振った作りにするかの二極化が進んでおり、パジェロはそのどちらにも徹し切れなかったところが敗因だと思います。

そしてその遠因はリコール隠しや燃費不正といった不祥事の数々であり、経営不振に陥った結果思い切った開発への投資ができなかったことがパジェロの運命を決めました。

今後何らかの形でパジェロが復活することを期待したいと思います。