新型タントは試乗レポートが数多く寄せられています。
こちらでは新型タントの試乗に関するデータをまとめましたのでご紹介します。
目次
プロトタイプの試乗レポート
引用:https://www.daihatsu.co.jp/lineup/webcatalog/tanto/book.html#
2019年7月デビューの新型タント。4月に行われた試乗会でのレポート記事をまとめました。
この試乗会は一般公道ではなく、サーキットコースで行われています。段差がある荒れた路面や急勾配、水たまりなどで走らせているわけではありません。
市街地や山道、峠や狭い急勾配などはここには盛り込まれていませんが、旧型との比較などには参考になるでしょう。
一般ユーザーの試乗レポートは”新型タント 口コミ評価 評判まとめ”をご覧下さい。
旧型よりも向上した乗り心地
引用:https://web.motormagazine.co.jp/_ct/17280250
《Car Watch より引用》
ダイハツの軽ハイトワゴンである「タント」が、およそ6年ぶりにフルモデルチェンジ。「DNGA」と呼ばれる新たなプラットフォームはどうか?
従来よりも全体的に丸みを帯びたデザイン。
運転席に座れば相変わらずの視界の広さを確保しているが、その段階でも変わったな、と感じたのがシートのホールド性。
座面の張りがあり、フラットな感覚だった現行型(旧型)に対し、新型はシッカリと腰を沈ませ、包み込むような感覚に改められた。
まず走らせたのは自然吸気モデルだったが、発進加速はスムーズであり、力不足をあまり感じさせるようなことはない。
上り坂でややエンジンの唸り音を感じる部分はあるが、タウンユース主体であればこれでも十分。
乗り心地についてはユルさを感じることなく、シッカリと路面と捉えている印象があり、段差の乗り越えでも、きちんとダンピングしていることが伝わる。
ハイトワゴンというとどうしてもグラつきが気になるところだが、そうしたネガを感じさせず、ジワリとコーナリングしてくれるところも好感触。
ただ、ステアリングの操舵感は反力がきちんと展開される感覚もあり、走りを気にするタイプの人ならありがたいかもしれないが、正直に言えばちょっと重たい部類だ。
ブレーキ踏力はあまり必要としないようにチューニングしたということもあって、女性でも扱いやすく仕上がっているだけに、手の重さと足の重さがリンクしていないところはこれからの課題だ。
ターボモデルの走りは、骨太な感覚がある
引用:https://response.jp/article/2019/06/25/323773.html
ターボモデルと自然吸気モデルとの力強さの違いは明白。発進加速の素早さ、そして高速域における静粛性、さらには登板路におけるトルクフルな感覚とこれまた静粛性については上をいく。
15インチ装着モデルはそれに加えてコーナリング時のシッカリとした感覚が高く、サーキットでペースを上げても音を上げない骨太な感覚がある。
これなら例えワインディングロードに行ったとしても、不満を持つようなことはない。乗り心地はやや硬質だが、入力を即座に収めることができているから、問題はない。
ただ、ターボモデルに関してはD-CVTとのマッチングはまだ取り切れていない。ベルト駆動で発進し、ギヤ駆動に切り替わるポイントで、トルク変動が大きく感じてしまう。
2段階に背中や首がカクンと押されるような動きは、まだスムーズとは言い切れない。負荷が変化するポイントでブーストが一瞬高まってしまうような、そんなイメージがある。
新しいDNGAの恩恵で、旧型とは別のクルマに
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/40983#image-11
《web モーターマガジン》より引用
NAエンジンの初速感は素晴らしい
プロトタイプを実際に走らせてみると、背の高いハイトワゴンのデメリットをあまり感じない。
走り始めから動きが滑らかで、とくにNAエンジン車ではスーと発進するのが好ましい。
また試乗コースが路面の滑らかなサーキットということもあり、乗り心地に関しての評価は次の機会に譲りたいが、ロードノイズはよく抑えられていた。
ハンドリングも同様で、公道を想定してハンドルを切った時のロールの進行が穏やかで、安定感が高い。
切り返しのあるような場面でも追従性が高く、前後の動きもよく規制されているのでフットワークは良く、サスペンションジオメトリーの適正化の効果は十分に感じられた。
安定感のある走りはハイトワゴンの見本
引用:https://www.yomiuri.co.jp/economy/20190709-OYT1T50298/
試乗したサーキットは緩やかなアップダウンと回り込んだコーナーとの組み合わせで、思いのほか攻略が難しい。
中でも速度を保ちながらステアリングを切り込んでいくインフィールドはシャシ性能が大きく左右する。
高Gからの操舵でサスが大きく沈み、ボディをねじり、タフネスさが要求される。背の高い軽自動車であれば、なおさらだ。
しかしながら新型タント(プロトタイプ)は旋回途中の安定感が高く、速度を維持するのがたやすかった。これにはDNGAの効果も大きい。
新世代シャシは大きめのロールを見せる走りながらも接地感が失われにくく、旋回後半はリアの踏ん張りによって背の高さをカバーする。
ブレーキング時にも姿勢の乱れが少ないことでもシャシの強さがよくわかる。
新設計のミッション「D-CVT」は、CVT特有のエンジン回転に変化の少ないフィールを持つ一方、低速から高速までパワーをキャッチする粘り強さを発揮する。
高負荷時にも右足の操作に対してロスが少なく、速度の落ち込みも少ない。
開口部が広いゆえに、現行(旧型)モデルでは旋回中の姿勢にちょっと落ち着きがなかったり、駆動力の伝わり方に変化が感じられたものの、新型ではその印象は一変した。
剛性感の高いボディに支えられたシャシと、進化したエンジンとミッションによって、走りの質感は大幅にアップ。
いまや国民車的存在の軽自動車だが、ホンダのN-BOX同様、新たなベンチマークとなるに違いない。
自動パーキングを試してみる
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/40983#image-11
《web CG》より引用
自動パーキングを試す。装備されることがだんだん増えている機能だが、完成されたとは言いにくい技術である。
白線を認識しているはずなのに、平気で2つのスペースの真ん中に止まってしまうぐらいはご愛嬌(あいきょう)。
雨の日には他のクルマが駐車している場所に突っ込んでいこうとしたものもあった。欧州車では、隣にクルマがいないと作動しないタイプのシステムも。いずれにしても、役には立たない。
いろいろ試して、満足できる出来だったのは「日産リーフ」ぐらいである。
「スマートパーキングアシスト」が正式名のタントの自動パーキングは、比較的機能がシンプルな簡易版である。
並列駐車と縦列駐車の両方に対応していているが、システムが動かすのはステアリングのみ。ブレーキとギアは自分で操作しなくてはならない。
まずは駐車スペースの横に来たらビデオボタンを長押し、「どこに駐車するか」を認識させる。
推奨される駐車スペースとの距離は50cmから1mだが、多少離れていたり斜めになっていたりしても大丈夫だ。
次いで操作に用いるのは、モニターに真上から見た自車周辺の映像を映し出す「パノラマモニター」を利用したシステムで、これが直感的に使える。
モニターに示された駐車スペースがOKなら「はい」のボタンを押してスタート。
まずは駐車スペースへのアプローチに好適なポイントまで、クルマを移動させる。
クルマが進む場所として青く示されたところに障害物がないことを確認し、再び「はい」のボタン。
ギアをDに入れてブレーキを緩めると、自車とともにモニター上でもクルマが前進していく。
青く囲まれたスペースにクルマが入ると、「ブレーキを踏んでください」という音声案内が流れる。
ギアをRに入れ、いよいよ駐車スペースへとクルマを入れていく。とはいえ、ステアリング操作はシステムにまかせればいい。
バック駐車では枠の最先端、縦列駐車では右端に止まるのは、縁石やクルマ止めにぶつかるのを防ぐためだ。
縦列駐車では、何度も切り返しを行った。
EPSが45アンペアとパワー不足なのが原因だそうだ。60アンペアならば一発で決まるというが、軽自動車だから過度にコストはかけられない。
ブレーキやギアの操作が手動なのも、主にコストが理由である。慣れれば途中からはすべて自分の手で行ったほうが確実で早い。
自動というより、半自動だと考えたほうがいいだろう。
新型タント 試乗動画
ここでは、新型タントの試乗動画をご紹介します。ダイハツディーラーで借りた試乗車の室内と走行がご覧になれます。
まとめ
新型タントは、モータージャーナリストの間では評価が高いハイトワゴン。もちろん、その頂点にはホンダ N-BOX がそびえていますが、タントもかなり互角な装備でデビューしたと言えます。
とはいえ、あまりにも進化した安全装備やシートアレンジなど、誰もが扱いやすいかどうかは買ってみなければわかりません。
検討される人は、ぜひ競合車を乗り比べてからタントに試乗するのがいいでしょう!