衝撃的なニュース!日産シルビアの復活……と言っても”シルビアってどんなクルマ?”という方も多いのではないでしょうか。
おしゃれな2ドアクーペとして1965年に初代がデビューして以来、7代目のS15型まで連綿とラインナップされてきたシルビア。
ところが、FMCごとに全く新しいフォルムで登場し、特に5代目(1988-93)のS13型は20代から30代に絶大な人気の”デートカー”で名を馳せています。
2002年以来発売中止となったシルビア、その最新状況を追って行きましょう。
目次
2013年東京モーターショーの”iDx”はシルビアのリバイバル計画だったが…
iDxが次期シルビア候補に
2年に一度の東京モーターショー。日産が2013年に出して来たモデルのひとつが、この↓”iDX”。ダットサン510(ブルーバード)を現代風にしたデザインで話題となりました。
引用:http://o.aolcdn.com/hss/storage/midas/6bea246f4415a32ea2b406a3cb67ae67/202038838/IMG_1450.jpg
このiDxは当時日産社内でフェアレディZのエンジンを搭載することが検討され、”エンジンは2.0リッター自然吸気4気筒、最高出力は180hp”と噂されました。
フェアレディZのエンジンは3.7L。ですが次期型には2Lエンジンが用意されていたのでしょうか???
答えは”インフィニティQ60“。話が複雑ですが、こういうこと。フェアレディZの次期型は日本以外で発売されているインフィニティブランドのエンジンを搭載する予定。
○インフィニティQ60=次期型フェアレディZ(3Lエンジン共有)
○インフィニティQ60=iDxシルビア(2Lエンジン共有)
やはり、デザイン重視では市販化は困難
つまり、3ボディと2つのエンジンで3車種の使い分け!という図式になる計画…でしたが、やはり難あり。原因は人気が出ていたトヨタ86&スバルBRZの存在です。
この2台のFRスポーツ車は当然の如く低重心。それに比べ、ボンネットの厚みと逆スラントのボディが特徴のiDxシルビアはレトロ感で一時は売れるかもしれないが、その先は予測不能……そしてZとのシャーシの共通化も難しい…この2点で日産はiDxの市販化をあきらめたのです。
↑初代シルビア。現在も中古車市場でごく稀に流通し、人気は高い。iDxに似ていないとも言えない!?
引用:https://img.flexnet.co.jp/cwimg/Y/Y1622_1.jpg
現実路線へ。スカイライン・クーペを小型化、ライバルは86&BRZだ
直列4気筒、2Lエンジンが搭載されることが濃厚のNew シルビア。
Vモーショングリルを大きく配したフロントマスクが印象的な新型シルビア予想図↓(responceより)。
シルビアは”ハードトップ”(Bピラーがないため、サイド開口部が広く取れる)が売りだったのをうまくCG化していますね。
引用:https://response.jp/imgs/p/56oGn2WtL4z7G1o8nWGUmoRN9kG1QkNERUZH/1226205.jpg
S15 ヴァリエッタと呼ばれるシルビア(1999-02)↓。7代目となり、4,445mmの全長、1,695mmの全幅に2Lエンジンと5ナンバーサイズで人気に。新型(S16)はこのラインを意識してデザインされていくでしょう。
引用:https://d1cwtk4uktc1h9.cloudfront.net/wp-content/uploads/2017/04/04011348/Nissan_Silvia_S15_001.jpg
↑S13(5代目)1988-93年の発売時期、爆発的ヒットとなった。180SXというハッチバックもスピンオフされ、シルビアといえばこのS13という世代も多い。
引用:https://contents.trafficnews.jp/image/000/011/397/170808_s13_01.jpg
決定事項はフローティングルーフ
デザインで有望視されているのが”フローティングルーフ”。↓下の画像はレクサスLCですが、解りやすいサイドビューのCピラー部分を見て下さい。
Aピラーから流れるような曲線を描き、ルーフがCピラーに接続…しないで切れて行くように見えませんか?
まるでルーフが浮いているような姿 → フローティングルーフ はここから来ています。昨今は欧州のメーカーでも採用され、大人気のフォルムですから、シルビアでも見ることになるでしょう。
引用:https://cars.usnews.com/static/images/Auto/izmo/i30354998/2018_lexus_lc_sideview.jpg
新型エンジン”VC-T”が搭載される
新型シルビアの注目点はデザイン…だけではありません!日本ではなかなか情報のないINFINITI ブランドのエンジンを搭載する、というのが話題なのです。
2018年にモデルチェンジする INFINITI QX50。インフィニティでは小型SUVですが、新しいエンジン搭載となり、アメリカではかなりアナウンスされています。
引用:http://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2016/08/20160816-le01-1.jpg
VC-Tエンジン、その特徴は?
■世界初!量産型可変圧縮比エンジン
エンジンに関心のある方なら”可変圧縮”でピーンとくるかもしれません。圧縮とは、シリンダー内のピストンが固定化された上死点まで上がり、また下死点まで下がることを繰り返す中で起こる動作。
その上死点が”可変=つまり固定化していない”というのが大きなポイントなのです。
圧縮比は8:1〜14:1というもの。8:1の爆発力と14:1の爆発力の違いが瞬時にドライバーに解るものではありませんが、登坂車線や渋滞路面、あるいは高速走行など様々な状況が電子的にエンジンに伝わり、ピストンの上限が移動する可変圧縮比技術でロスのない走りが出来る、という仕組みなのです。
ちなみに、QX50は
最高出力が”200kW(268hp/272ps)
最大トルク390Nm
日産のプレスルームは《6気筒エンジンの爆発力を小型4気筒エンジンで》と語っています。
↑次期型 INFINITI QX50。アメリカでは最も優美(エレガント)なSUVとして人気のある小型SUV。このエンジンがVC-Tだ。
引用:https://o.aolcdn.com/images/dims3/GLOB/legacy_thumbnail/800×450/format/jpg/quality/85/http://o.aolcdn.com/hss/storage/midas/633ada12192859ba5fa15b70a122656a/204790841/01-infiniti-qx50-concept-detroit.jpg
2015年の次期型シルビア予想図。完全にスカイライン・クーペの顔つきになっているのが明白。ただ、Vモーションがないことから、インフィニティ一族と思われていたようだ。
引用:http://d3lp4xedbqa8a5.cloudfront.net/imagegen/max/658/-/s3/digital-cougar-assets/motor/2015/10/06/46533/sweet-nissan-silvia-s16-main.jpg
まとめ
次期型のシルビア(S16?)の内容がだんだんとお分かりになってきたでしょうか?
デザインはモーターショーなどで明らかになるはずですが、エンジンは非常に期待が持てそうなVC-T。そして、アメリカでは”ノート e-POWER”の1ペダルシステムが採用になるのでは?と囁かれています。
現在確定なのは、FRパワートレーンだけですが、今後の日産の動きが気になるところですね!!
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