2016年の新型フェアレディZは試乗レポートが数多く寄せられています。
こちらでは2016年の新型フェアレディZの試乗に関するデータをまとめましたのでご紹介します。
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新型フェアレディZのスポーツカーとしての立ち位置
日産のスポーツカー的立ち位置のフェアレディZ。
スポーツーカーと言えば、ファンの多いマツダ「ロードスター」が4代目にフルモデルチェンジされたり、軽自動車のホンダ「S660」も登場しました。
ダイハツ「コペン」はセロを加え、限定販売ながらホンダ「シビックタイプR」も輸入されたのも記憶に新しいです。
スズキ「アルト」はターボRSに加えてワークスも投入しています。
高級スポーツカーセダンでは、レクサス「GS F」も加わりましたね。
そんな中で改めて価値を見直したいのが日産フェアレディZです。
現在になって少し販売台数は低迷していますが、今もスポーツカーとしてのブランドイメージが高い日産フェアレディZ。
初代フェアレディはダットサンスポーツの北米仕様でしたが、2代目は1962年に国内でも発売され、スポーツカーの需要を拡大しました。
1969年にはフェアレディZに発展し、以来、スポーツカーの代表車種として走り続けています。
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現行型はフェアレディZは6代目に当たり、2008年12月に発売されました。
登場して7年もたっていることになります。
基本設計が古いという見方もできますが、今は以前に比べると海外でもスポーツカーの需要が減っています。
トヨタ「スープラ」、マツダ「RX-7」、ホンダ「S2000」といったスポーツカーが姿を消したことを考えると、ラインナップを続けていること自体が立派です。
フェアレディZは2008年に登場してから、2009年、2010年、2012年と改良をしています。
2013年はNISMOの設定でしたが、2014年と2015年には一部改良を実施しました。
今回はフェアレディZバージョンST(6速MT/443万7720円)の試乗レポートをまとめます。
新型フェアレディZの乗り心地
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フェアレディZを試乗した方が口を揃えて言うのが、乗り心地の向上です。
「Lサイズスポーティセダンと変わらぬ上質な走り」と口にする方もいる程。
19インチタイヤのスポーツカーなので、街中を時速40km以下で走行している時は少し硬めに感じますが、時速50kmを上まわるあたりから、Lサイズのスポーティーセダンとさほど変わらない乗り心地が感じられます。
乗り心地の優しさも印象深く、駐車場の出口の段差や、高架橋の繋ぎ目など、ほとんどショックが来ません。
さらに走行中の微震動、入力もダンパーが完全に封じ込め、クールな乗り味を保ちます。
歴代Z中最高の乗り心地のよさ…そう断言できると言えます。
操舵感は以前に比べて正確性が高まり、なおかつ軽快になりました。
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フェアレディZの操舵感はもともとガッシリと頼もしい手応えでしたが、今は舵角に応じて車両の向きが素直に変わるから、走りが上質に感じられます。
また、ロードノイズが低減して不要な音が入ってこないという試乗レポートも多くありました。
現行フェアレディZがデビューした当初のモデルは、ホイールハウス内の防音が十分でなく、常に小石をハネ上げる音が車内に聞こえていました。
新型フェアレディZではそれが聞こえなくなったのは良い点だといえるでしょう。
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自然な挙動のコーナーリングマシン
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加えて良いのはハンドリングの自然さです。
普通に街を走ってても無駄な動きが減ったのが分かり、切ったら切った分曲がります。
車両重量は1530kgで全幅も1845mmに達するので、スポーツカーでは大柄で重い新型フェアレディZですが、操舵した時に車両が素直に反応すると、ボディがひとまわり小さく軽く感じられます。
前輪と後輪の間隔を2550mmに抑えたことも、曲がりやすさの秘訣なのかもしれません。
カーブに進入した時は車両を内側に向けやすく、そこからアクセルペダルを踏み込んでいくと、駆動を受け持つ後輪に駆動力が加わり、しっかりと踏ん張りながらカーブを抜けられるという印象でした。
アクセルを少し深めに踏み込んで、後輪に過剰な駆動力が加わった時の動きも把握しやすいです。
最近はカーブの外側に位置する駆動輪に強い駆動力を与え、意図的に回頭性を高めるトルクベクタリングの機能を備えたスポーティーモデルも増えました。
ボディの前側がドライバーの予想以上に内側を向く感覚は玩具的で面白いし、旋回軌跡を拡大させにくいが、運転していて不自然さを拭えません。
その点でフェアレディZは、運転に慣れると予想した通りの挙動を示してくれます。
この運転のしやすさこそ、エンジンを回す楽しさにつながりますよね。
新型フェアレディZの値引きの方法については、
「新型フェアレディZ 値引き術!」で詳しく解説しています。
ぜひ参考に、お得にフェアレディZを購入して下さい。
V型6気筒の3.7リッターエンジンと実燃費
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V型6気筒の3.7リッターエンジンは、最高出力が336馬力、最大トルクは37.2kg-mになります。
1530kgのボディには、スポーツカーとして十分な性能ですね。
このV6エンジンも扱いやすく、最大トルクは5000回転を超えて発揮されるが、大排気量とあって2000回転前後でも力不足を感じません。
回転の上昇につれて吹き上がりが鋭さを増していきます。
実用回転域で一気に最大トルクに到達するターボと違い、エンジンを回していく楽しさがあります。
だからといって、エンジン音を過剰に演出したりはせず、とても自然な印象を受けました。
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燃費もカタログ燃費は前とほぼ変わらず、全モデルを通じてJC08モードは9kmL台前半。
参考として燃料消費率を挙げると、
フェアレディZ Version ST:9.0(クーペ)(ロードスター)
フェアレディZ Version S【クーペのみ】:9.1
フェアレディZ VersionT:9.2(クーペ) / 9.1(ロードスター)
フェアレディZ:9.1(クーペ) / 9.0(ロードスター)
ということです。
アイドリングストップもなく、これだけでも購入価値が上がります。
まとめ
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フェアレディZのエンジン、操舵感、旋回性能を含めた走行安定性は、上手にバランスが取れていて、乗っていて安心感が伴います。
今はやりのスポーツカーでは得られない自然な運転感覚は、長年にわたって使っても飽きにくいと言えるでしょう。
少しクラシックで精彩を欠く印象のあったフェアレディZですが、今になって存在感を際立たせてきています。
時間が経過して味わいが出てくる貴重な車という印象を持った、新型フェアレディZ、ぜひ実際に試乗してみてください。
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