新型カムリ 試乗レポートまとめ!

カムリ

新型カムリは試乗レポートが数多く寄せられています。

こちらでは新型カムリの試乗に関するデータをまとめましたのでご紹介します。







新型カムリに試乗してみました

引用:https://autoc-one.jp/news/3464273/photo/0005.html

筆者は今回新型カムリに試乗をすることができましたので、今回はその感想を紹介したいと思います。

現行型となる10代目カムリは2017年7月に登場しました。その後2018年8月にスポーティーなエクステリアデザインのWS、WS”レザーパッケージ”という2つのグレードが追加され、その他G系、Xといった既存のグレードでは一部改良が行われています。

一部改良ではドアミラーがオート電動格納式になりましたが、その他G系でインテリジェンスクリアランスソナーがオプション装備から標準装備化され(WS系も標準装備)、Xではオプション装備も不可だったのがオプション装備可能に。また新たにG系で9スピーカーのJBLプレミアムサウンドシステムが新たにオプション装備として追加されました(WS系もオプション)。

エンジンやモーター、足回りといった走りに関わる主要な部分は従来通りです。

今回試乗をしたのはG”レザーパッケージ”となります。

実車を目の当たりにして感じたのはとにかく「カッコいい!」ということです。旧型カムリに比べるとかなり洗練されたエクステリアデザインになったと思います。

引用:https://www.tokyo-toyopet.co.jp/column/20170726-camry-comparison

引用:https://www.tokyo-toyopet.co.jp/column/20170726-camry-comparison

左が旧型カムリ、右が新型カムリです(ボディカラーのエモーショナルレッドは現在設定なし)。新型カムリに比べると旧型カムリは多少ボテっとしたスタイルであることがわかります。新型カムリはボンネットからルーフ、トランクにかけてのボディラインが非常に滑らかで美しく、クーペのようなデザインです。ルーフで25mm、ボンネットにいたっては40mmも下がっています。

実は新型カムリは旧型カムリに比べると車作りの根幹ともいえるプラットフォームが一新されています。トヨタの新しいプラットフォームといえば「TNGA」ですが、TNGAが登場したのは2015年12月です。以降発売された新型車は順次TNGAを採用していますが、実はパワートレーンも含めて車作りのすべてにTNGAを導入したのはこの新型カムリが初めてです。そのため旧型カムリと新型カムリの間に車名以外の繋がりは一切なく、まっさらの状態から作られた車となります。

そして新型カムリはデザイナーの描いたスケッチ画がそのまま製品化された、と言われています。これがちょっと現実離れした、未来的なデザインとなっている理由です。

このエクステリアデザインを見て心配になったのは室内のヘッドクリアランスです。旧型に比べて全高が25mm下がっていますが、室内高も同じく25mm下がっています。旧型カムリに乗った経験はありませんでしたが、新型カムリに乗り込んだところヘッドクリアランスに特に不満は感じませんでした。ちなみに筆者の身長は178cm、座高は恐らく高い方です。シートの着座位置が比較的低いことも功を奏しているのかもしれません。

引用:https://autoc-one.jp/news/3464273/photo/0066.html

G”レザーパッケージ”はWS”レザーパッケージ”同様、シートは本革シートが装備されます。そしてインテリアカラーは全グレードで唯一ブラックとベージュのどちらかを選ぶことができます。ベージュといってもかなり薄めの色味でどちらかと言うとオフホワイトのような色味に近いので、汚れが目立つのではないかという点が気になりました。特に運転席は乗り降りを繰り返すとシートサイドが黒ずんできたりするかもしれません。

シート生地も含めたインテリアの質感自体はそれなりに高いものがあります。ただしクラウンやアルファード/ヴェルファイアなど上のクラスの車に比べると手触りやテカり、操作系であればクリック感など細かい点では劣ります。他メーカーも含めて上のクラスの車からの買い替えの場合は要注意です。

またインテリアでは左右非対称のデザインが賛否両論だと思います。

引用:https://autoc-one.jp/news/3464273/photo/0062.html

メーターフードからナビ・オーディオの右を通ってドリンクホルダーの左に流れるラインが前席を6:4くらいに分割しているように見え、違和感を感じる人も多いでしょう。個人的にはパーソナルクーペを思わせるようなドライバーズファーストな構成は好感が持てます。

デザインに関する話はこれくらいにして続いて肝心の走りの話です。新型カムリの走りをひと言で表現すると「静かで滑らか、かつパワフル」ということに尽きます。

静かという点についてはとにかくNVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)を一切と言っていいほど感じられません。スターターボタンを押してエンジンをかけても音はしないし車体は揺れません。発進しても加速をしても、たまにアクセルを乱暴に踏んでみても同じです。ハイブリッド車は元々そのような傾向がありますが、新型カムリは前述のようにパワートレインも含めてTNGAが導入されているせいか、今まで乗ったことのある最新のトヨタ車(レクサスも含め)のどの車よりも1枚上手というか、静粛性のレベルが新しい段階に入ったという感じがあります。

パワーに関して不満を感じることは恐らくありません。スペック的にはエンジンとモーターを合わせたシステム出力にして211PSという十分なパワーを備えています。少し回転数を上げ気味にしないと本当においしい部分は味わえないところがありますが、常用域での実用性に問題はありませんし、回して乗っても楽しいという意味ではむしろ高評価です。

足回りは柔らかではありながらしなやかです。決してコーナリング時に腰くだけになるようなフニャフニャ感はなく、柔らかさの先にしっかりとした芯があるようなイメージです。凹凸のある路面を走っても不快な振動は吸収しますし、タイトコーナーの続くような道で多少激しめに左右に振ってみても尖ったような乗り心地を感じることはありません。ただしG”レザーパッケージ”は18インチタイヤを履いているせいか、タイヤからのノイズやロードインフォメーションは多少感じました。

これも低重心設計のTNGAの恩恵に依るところが大きいのではないかと思います。

マイナス点を挙げるとすると、その静けさや滑らかさ故に「運転している感」「操っている感」にやや欠けるということです。もっと正直に言えば、走って愉しいか?と聞かれると「う~ん・・・」と答えに窮する感じです。静かで快適、そして安定した走りを見せてくれるのは間違いないですが、車に運転の愉しみを求める人はFRスポーツセダンであるマークXの方がおすすめです。

家族の都合もあってどうしても4ドアセダンに乗らなくてはいけないけど、走りには絶対的にこだわりたい、という人はマークXを、それ以外の人は新型カムリを買うと良いでしょう。



新型カムリは後席とトランクがとにかく広い!

引用:https://autoc-one.jp/news/3464273/photo/0067.html

新型カムリで特筆すべきは後席の広さです。これは7代目カムリあたりから続く伝統です。

なぜ新型カムリの後席が広いのかというと、1つは北米市場をメインターゲットとしているために体の大柄な外国人で余裕を持って乗れるように設計しているため、もう1つは単純にFFレイアウトを採用しているため、です。

新型カムリのボディサイズは全長4,885~4,910mm、全幅1,840mm、全高1,445mmです。これに対して主に日本市場をターゲットにしているマークXは全長4,770mm、全幅1,795mm、全高1,435mm~1,445mm、1つ上のクラスのクラウンは全長4,910mm、全幅1,800mm、全高1,455mm~1,465mmとなっています。

マークXと比べると全高はほぼ同じなもののそれ以外の数値はすべて新型カムリの方が上、クラウンとの比較でも全長は専用パーツを取り付けているWSは同じ、全幅は新型カムリの方が上、全高のみがクラウンの方が上です。

つまりほぼクラウン並みの大きさであるということになります。

ただしクラウンはFRレイアウトなので、後席の広さは新型カムリの方が上です。

引用:https://autoc-one.jp/toyota/crown_athlete/report-5002227/photo/0049.html

これはクラウンの後席ですが、FRレイアウトの車はどうしても真ん中にドライブシャフトを通すためのトンネルが突き出てしまいます。これがあるおかげで3人乗車は厳しいです。

後席に乗せる人が1人、あるいは2人までならクラウンの方が良いですが、3人乗るなら新型カムリの方が良いと思います。

仮に後席に人を乗せなくても、新型カムリの後席は前席からふと振り返った時に広々としていて開放感があります。空間的な余裕を好む人は新型カムリがおすすめです。

また、あまり知られていませんがトランクも新型カムリはクラウンよりも大きいです。

新型カムリのトランク容量はVDA法で524Lです。

引用:https://toyota.jp/faq/car/each-model/camry/luggage/0021.html?padid=ag341_faq_car_each-model_camry_index

一方のクラウンはグレードやリヤオートエアコンの有無によっても変わりますが、352L~431Lです。

引用:https://toyota.jp/crown/utility/space/?padid=ag341_from_crown_utility_space

新型カムリはゴルフバッグを4つ収納可能ですが、クラウンの場合は2.5Lハイブリッドでアクセサリーコンセント装着車はゴルフバッグ3つ、2.5Lハイブリッドでアクセサリーコンセントかつリヤオートエアコン装着車はゴルフバッグ2個、それ以外は4個など色々と制約があります。



新型カムリの試乗レポートのまとめ

引用:https://www.toyota-corolla.co.jp/blog/store/detail/10308

以上、新型カムリの試乗レポートを中心にお届けしました。

新型カムリはこれまでに乗ったどの車よりも、良くも悪くも「未来の車」という感じの印象を強く持ちました。初めてハイブリッド車(プリウス)に乗った時も未来を感じましたが、新型カムリはそれを上回るインパクトがありました。

これは言うまでもなく足回りからパワートレーンまですべてTNGAで作られた車だからに他なりません。

乗ったら欲しくなってしまうことはほぼ間違いないと思います。

なお新型カムリはディーラーで試乗をすることももちろんできますが、トヨタ系のレンタカー会社であるトヨタレンタリースでは6時間11,880円で借りることもできます。

試乗をしてみて「欲しいかも」と思った人はぜひレンタカーでじっくりと乗ってみてください。