新型エスカレードの価格・値段がいくらなのか公開されています。
こちらでは新型エスカレードの価格・値段がいくらなのかをグレード別にまとめました。
アメリカンブランドでは最強、大統領の公用車にも選ばれているキャディラックですが、SUVをキャディラックブランドにしたのが2002年。
シボレー・タホ(GMC=GMシボレー・ユーコン)のキャディラックバッジカーだった初代エスカレードから完全に払拭し、堂々たるフロントマスクでヒットしています。
キャディラックはイタリアのデザイン会社「ピニンファリーナ」の鋭角的なラインをうまく使うことで、高級ブランドを維持してきました。
昨今のSUVブームに乗り、再建中のGMでは最も稼ぎ頭のクルマがエスカレードなのです。
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2009年に倒産したGM。だがアメリカは見捨てなかった
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2016年に全世界で984万台を販売したGM=ゼネラル・モータース。2009年6月、チャプター・イレブン(連邦倒産法第11章)適用を受け、2010年に新生GMとしてニューヨーク証券取引所に再上場するまで紆余曲折がありましたが、アメリカ政府はGMを見捨てることなく資金提供(500億ドル)を即時行っています。
これは非常に珍しいことであり、過去アメリカの航空会社が次々と破たんした時でさえ、連邦政府は支援しなかったのに比べると、雲泥の差と言わざるを得ません。
実は、アメリカでは企業倒産そのものが再生への道でもあり、日本のように「是が非でも倒産させない」「破たんは死を意味する」といった考え方はありません。要は「いかにスマートに再生するか」がアメリカの経済常識。
GMもクライスラーもフォードも(フォードは傘下企業を切り売りして倒産は免れた)何があっても、生き残る…これがアメリカのビジネスなのです。
クルマを売るのではない、ローンを売るのだ
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なぜGMは倒産してもすぐに復活したのか…その理由は「オートローン」への警戒感。
GMはまぎれもない自動車製造会社ですが、一番の儲け口はGMACというオートローンを行う子会社でした。
乗用車を買う顧客は、全てが現金一括払いではありません。その多くがオートローンを利用し、低金利で融資されます。
人々は毎月銀行引き落としでクルマを買うわけですが、集まったお金で資産運用するのがGMACの大きな仕事でした。
アメリカでは、常に製造部門と金融部門が両輪で走ることでメーカー従業員の給与や健康保険の費用を捻出します。
GMはまさにこのオートローンが生命線であり、アメリカ政府もそこだけは死守させます。
それが倒産後1年でのNY証券取引所再上場につながるのです。
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↓豪勢なリムジンそのものエスカレード。日本ではトヨタ・アルファードかヴェルファイア、日産エルグランドがVIPリムジンとして認知されていますが、アメリカではミニバンはあくまでもファミリーワゴン。
堅牢制と車高の高さ、乗りやすさと振動吸収の高さ(とは言っても、ランドクルーザー同様のラダーフレームだが)が売りのSUVが今どきのリムジンと言えるのでしょう。
引用:https://o.aolcdn.com/dims-global/dims3/GLOB/legacy_thumbnail/750×422/quality/95/http://www.blogcdn.com/slideshows/images/slides/320/551/6/S3205516/slug/l/lexani-concept-one-curve-cadillac-escalade-002-1.jpg
キャディラックブランドを貶めるのか!と非難された初代エスカレード
引用:https://www.governmentauctions.org/uploaded_images/caddy-725021.jpg
上の画像を見ていただきたい。これが初代のキャディラック・エスカレードです。
サイドビューはフォード・エクスプローラーにも見える平凡なビッグSUVですが、やはりフロントマスクはどう見てもキャディラックではありません。
GMC・ユーコンの場合は「GMC」と大きな赤いオーナメントがフロントグリルに張り付いていますが、このエスカレードはキャディラックの「紋章」が寂しく飾ってあります。
もちろん、GMの倒産前に製造されたこのSUVは散々な不評で、すぐにデザインを総入れ替えした2代目が販売されました。
GMにとってみれば、このときしっかりとしたデザインのSUVを市場に送っていれば…ということになるのかもしれません。
引用:https://s1.cdn.autoevolution.com/images/gallery/CADILLAC-Escalade-ESV-5038_12.jpg
グレードは2つ、左ハンドルのみ
引用:https://suvdomain.com/wp-content/gallery/2017-Cadillac-Escalade-Interior/Interior-6.jpg
■プレミアム : ¥12,490,000
・エンジン:6.2L-V8
・トランスミッション:6AT
・駆動:4WD
■プラチナム : ¥13,490,000
・エンジン:6.2L-V8
・トランスミッション:6AT
・駆動:4WD
プラチナムの特徴は、1列目と2列目シートにセミアニリン・ナパレザーを採用していること。
セミアニリンとは、アニリン(=染料の一種)で牛革に色を染め上げ、透明感が出る顔料をさらに吹き付けする技法。
高級牛革は「模様ムラがないもの」であり、水や傷に弱い素材でもあります。
セミアニリンはこうした不安を取り除いた製品、ナパレザー(ナッパレザー)とはアメリカのナパで製造されていたことにちなむものを言います。
牛革に関しては、地方の名前が付いたものが多く、製法などは秘匿とされています。
引用:https://majormotorsleasing.com/wp-content/uploads/2016/06/2016-escalade-photo-gallery-exterior-white-city-1280×400-798×400.jpg
エスカレードのライバルとしては、ランドローバー社の「レンジローバー」とレクサス「LX」両方とも全長5mを超えるビッグSUVです。
メルセデス・ベンツにはG-クラス(ゲレンデ・ヴァーゲン)がありますが、これは完全に軍用から派生したモデル。
価格はエスカレードと同クラスですが、全長全幅とも小ぶりでサイズ感はライバルとはならないでしょう。
アメリカンビッグSUVを楽しみたい…という方には、エスカレードは非常に満足度の高い一台となるのは間違いないところです。
引用:https://icdn-5.motor1.com/images/mgl/jAvN6/s1/2017-cadillac-escalade-review.jpg