新型308の燃費情報が公開されています。
こちらでは新型308の燃費に関するデータをご紹介します。
メーカーが公表している新型プジョー308の燃費
引用:http://www.peugeot.co.jp/models/car-selector/308.html
メーカーが公表している新型プジョー308の燃費は以下の通りです。
308 Allure、308 GT Line:18.1km/l
308 SW Allure、308 SW GT Line:17.7km/l
308 Allure Blue HDi、308 SW Allure Blue HDi:21.0km/l
308GT Blue HDi、308 SW GT Blue HDi:20.1km/l
最も燃費が良いのは1.6L直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載している308 Allure Blue HDi、308 SW Allure Blue HDiの21.0km/l、次いで燃費が良いのは2.0L直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載している 308GT Blue HDi、308 SW GT Blue HDiの20.1km/です。
この2つの特徴であり共通点でもあるのが、排気量は違えどもディーゼルターボエンジンを搭載している、という点です。
308 Allure、308 GT Lineが18.1km/l、308 SW Allure、308 SW GT Lineは17.7km/lとなっていますが、この2つは1.2Lガソリンターボエンジンを搭載しています。
排気量にして0.4L~0.8L大きいにも関わらずディーゼルターボエンジンの方が燃費が良い、ということになるわけです。
プジョーのBlue HDiとはどんなエンジンか
引用:http://autoc-one.jp/nenpi/2843695/
プジョーのBlue HDiとは平たく言うと高圧直噴クリーンディーゼルターボエンジンのことです。
Blueとはアドブルー、つまりディーゼルエンジン搭載車には欠かせない尿素水を指しています。
ディーゼルエンジンが排出するガスはそのままだと大気汚染の原因となる窒素化合物を多量に含んでいるので、触媒内部でアドブルーと呼ばれる無色透明の尿素水溶液を噴射して水と窒素に分解するわけです。
HDiとはHigh pressure Direct Injection、つまり高圧直接噴射、という意味で、エンジンシリンダー内部に燃料を直接噴射することで燃料効率を向上させる技術のことになります。
引用:http://autoc-one.jp/nenpi/2843695/photo/0007.html
日本の乗用車はほとんどがガソリンエンジンを搭載していますが、欧州で今や販売される乗用車の新車のうち、実に半数以上がディーゼルエンジンを搭載しています。
プジョーは1922年の時点で既にディーゼルエンジン搭載モデルを発売していますので、実に90年以上にも及ぶ長い歴史を持っていることになります。
このような背景もあって欧州の中でもフランスは特にディーゼル志向が強いとされており、308もフランス本国ではディーゼルエンジン搭載モデルが販売されていましたが、日本市場には長らく投入されていませんでした。
プジョーのみならず、欧州メーカーが本国では主流となっているディーゼルエンジン搭載車を日本で販売してこなかった理由は、「ポスト新長期規制」と呼ばれる平成22年排出ガス規制に原因があります。
日本のディーゼルエンジンに対する排出ガス規制の考え方というのは、大気汚染物質である窒素化合物や発がん性物質である粒子状物質の排出を厳しく規制しよう、というものです。
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べると二酸化炭素排出量が少なく、地球温暖化の抑止という点では多大なメリットがありますが、日本はそのメリット以上に排気ガスによる汚染を懸念しました。
引用:http://hiroshinews.hatenablog.com/entry/2016/06/24/053557
もちろん欧州でも、当時「ユーロ5」と呼ばれた排出ガス規制があったわけですが、日本のポスト新長期規制に比べると窒素化合物と粒子状物質に対する規制は緩やかなものでした。
もしも規制の厳しい日本市場でディーゼルエンジン搭載車を販売しようとすると、排出ガス対策に多大なコストが必要になるため、日本市場には投入されなかったわけです。
しかし2014年に欧州で新排出ガス規制「ユーロ6」が始まり、これが日本のポスト新長期規制と窒素化合物および粒子状物質の基準値がピッタリ同じになりました(窒素酸化物は0.08g/km以下、粒子状物質は0.005g/km以下)。
これによってユーロ6に対応したディーゼルエンジン搭載車であれば特別な排出ガス対策をせずとも、そのまま日本市場で販売することが出来るようになり、近年急速に欧州メーカーが日本でディーゼルエンジン搭載車の販売を拡げている、ということです。
引用:http://autoc-one.jp/nenpi/2843695/photo/0009.html
乗り手にとってのディーエルエンジンの魅力は、まず「力強い動力性能」というのが挙げられます。
ディーゼルエンジンはその機構の特性上、低速トルクが非常に分厚くなっています。
つまり停止した状態からアクセルを踏み込んだ瞬間、モリモリとしたトルクを感じることが出来、そこから一気に加速していきます。
ガソリンエンジンでもセッティングの仕方によってはもちろん低回転域からトルクを出すことは出来ますが、同程度の排気量のエンジンで比較をすると力強さはディーゼルに分があります。
引用:http://autoc-one.jp/nenpi/2843695/photo/0010.html
ガソリンエンジンを高回転まで一気に回して胸のすくような走りをするのも良いものですが、そのように考えるのは恐らく一部の車好きの方のみで、多くの方にとっては日常的に使う速度域、回転域で感じる力強さの方がメリットがあるでしょう。
しかも最近はダウンサイジングターボの技術が進んでいるおかげで、エンジン自体の排気量を上げずに過給器の力を使ってパワーを向上させることが出来ます。
山間部が多い欧州でディーゼルエンジンが好まれるのもわかるような気がします。
引用:https://goo.to/review/brandPE/model308SW
もう1つの魅力は「低燃費&燃料コストが安い」ということです。
ディーゼルエンジンの燃費の良さは冒頭にご紹介した308の燃費の比較でおわかりいただけたと思います。
普通はエンジンの排気量が上がれば燃費は悪くなるものですが、1.2Lという小さなガソリンターボエンジンよりも2.0Lディーゼルターボエンジンの方が燃費が良い、というのが現実です。
また、燃料についても308のガソリンエンジンは無鉛プレミアム、つまりハイオクガソリンが指定されていますが、ディーゼルエンジンはもちろん軽油です。
軽油の価格はハイオクガソリンはもちろん、レギュラーガソリンに比べても安く設定されているため、同じ量を入れてもガソリン代が大幅に安くなります。
料金差はガソリンスタンドや時期によっても多少変わりますが、レギュラーガソリンと比べると20円弱、ハイオクガソリンに比べると30円弱軽油の方が安くなることが多いです。
引用:http://blog.goo.ne.jp/tyaruo
本稿執筆時のガソリンの全国平均価格はハイオクガソリンが138.0円、レギュラーガソリンが126.9円、軽油が104.9円となっています。
308の燃料タンク容量は52Lなので、ガソリンエンジン搭載車にハイオクガソリンを満タン給油すると7,176円、ディーゼルエンジン搭載車に軽油を満タン給油すると5,455円となり、その差は1,721円になります。
仮に年間1万キロ走行するとすると、1番燃費の悪い308 SW Allure、308 SW GT Line(1.2Lガソリンターボ)だと1年間に必要な燃料費が約78,000円、1番燃費の良い308 Allure Blue HDi、308 SW Allure Blue HDi(1.6Lディーゼルターボ)は約50,000円となり、その差は約28,000円です。
これだけを見るとディーゼルエンジンは良いことずくめのように思えますが、乗り手にとってのデメリットももちろんあります。
最大のデメリットは「車両本体価格が高い」ということです。
これは308に限らず、ガソリンエンジン搭載モデルとディーゼルエンジン搭載モデルの両方を併売している車種のほぼ全てで言えます。
引用:http://autoc-one.jp/nenpi/2843695/photo/0024.html
例えばディーゼルエンジン搭載モデルの308 Allure Blue HDiは299万円、308 SW Allure Blue HDiは約324万円ですが、同じAllureのガソリンエンジン搭載モデルである308 Allureは279万円、308 SW Allureは約304万円です。
エンジン自体が違うので一概には言えませんが、同じグレードであってもガソリンエンジン搭載モデルとディーゼルエンジン搭載モデルでは20万円の価格差があります。
ディーゼルエンジンはどうしても排気ガス対策の研究開発費や、機構が複雑になる分の上乗せが価格に反映されてしまいます。
そのため最も低燃費であることが重視されるコンパクトカーのディーゼルエンジン搭載モデルの価格が高騰しつつあり、欧州では逆に廉価なガソリンエンジン搭載モデルの人気が復活する、といった逆転現象も起きているほどです。
購入を検討する側にとっては、高くなる初期投資と安くなる燃料コストのバランスを見極める必要があるといえます。
ディーゼルが高い、とお考えの場合は、値引きからその初期投資額を下げていきましょう。
新型プジョー308の値引きの方法については、
ぜひ参考に、お得にプジョー308を購入して下さい。
新型プジョー308の燃費のまとめ
引用:http://autoc-one.jp/nenpi/2843695/photo/0029.html
以上新型プジョー308の燃費についてまとめてみました。
ディーゼルエンジンとガソリンエンジンでは出力特性がかなり異なるため、同じ308でも実際に乗り比べてみると全く別の車といっても良いくらいの違いがあります。
車を購入する上で燃費が重要な要素になることは間違いありませんが、それよりも「どちらの乗り味を好むか」ということの方が大事なように思います。
エンジンを回して乗るのが好きな方にとって、ディーゼルエンジンは恐らく苦痛でストレスが溜まります。
ディーゼルエンジンは高回転まで回らないからです。
いくら燃料代を節約出来ても、乗る度にストレスを溜めるようであれば精神衛生上良くありません。
購入する際はガソリンエンジンとディーゼルエンジンの両方に試乗してみて、自分の好みに合うかどうかをしっかり見極めることを強くおすすめします。