新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドのエコカー減税情報が公開されています。
こちらでは新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドのエコカー減税や、その他自動車税に関する情報をまとめました。
目次
新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドはエコカー減税制度に対応しているか
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/39407#image-4
まず最初に、新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドがエコカー減税制度の適用を受けることができるかどうかを確認しておきましょう。
結論から先にいいますと、新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドは2019年現在、エコカー減税制度の対象とはなっていません。
そもそもエコカー減税制度というのは、「排気ガスがクリーン」「低燃費」といった環境に優しいエコロジカルな車に対してかかる税金を軽減し、これらの普及を促そうというものです。
新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドの燃費は、3.6LのV6エンジンを搭載するスポーツ(ラングラー)、アンリミテッドルビコンそれぞれ9.6km/L、9.0km/L、2.0Lの直4ターボエンジンを搭載するアンリミテッドスポーツ、アンリミテッドサハラの燃費が11.5km/Lと、低燃費車全盛の今の時代にあってあまり良くない燃費となっています。
残念ながらお世辞にもエコカーとはいえない状況です。
そもそもエコカー減税とはどのような制度か
エコカー減税制度とは前述のようにエコカーに対する税金を軽減する制度で、過去に何度かの制度変更や延長を繰り返して現在に至っています。恒久的な制度ではなく、あくまでも一時的な優遇措置がずっと続いている、という状態です。
エコカー減税制度で減免の対象になるのは「自動車取得税」と「自動車重量税」そして「自動車税」の3つです。厳密に言えば自動車税は「自動車税のグリーン化税制」という制度での減免ですが、一般的にエコカー減税と一括りにされます。
それぞれの税目の詳細については後述します。
ではどのような車が優遇されるかというと、これは国の定める排気ガス基準と燃費基準をどの程度の割合で満たすかによって変わってきます。
まず排気ガス基準ですが、これは次世代自動車(電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車、クリーンディーゼル車など)以外は「平成17年度排出ガス基準75%低減レベル」という基準を必ず満たす必要があります。これはほぼすべての車がクリアしています。
次に燃費基準ですが、次世代自動車以外は「2020年燃費基準」を達成する必要があり、達成度合いによって減免比率が変わってきます。
これらをまとめたのが以下の表です。
排出ガス基準 | 燃費基準 | 自動車取得税(※1) | 自動車重量税(※2) | 自動車税(※4) |
平成17年排出ガス基準75%低減レベル | 2020年度燃費基準達成 | 20%軽減 | 25%軽減 | 減免なし |
2020年度燃費基準+10%達成 | 20%軽減 | 25%軽減 | 普通自動車50%軽減 軽自動車25%軽減 | |
2020年度燃費基準+20%達成 | 50%軽減 | 50%軽減 | 普通自動車50%軽減 軽自動車25%軽減 | |
2020年度燃費基準+30%達成 | 50%軽減 | 50%軽減 | 普通自動車75%軽減 軽自動車50%軽減 | |
2020年度燃費基準+40%達成、+50%達成 | 全額免除 | 全額免除 | 普通自動車75%軽減 軽自動車50%軽減 | |
次世代自動車(電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車、 クリーンディーゼル車、2020年度燃費基準+90%達成車) | 全額免除(※3) | 全額免除 | 普通自動車75%軽減 軽自動車75%軽減(※5) |
※1:2019年9月30日までに新車登録・届出した場合
※2:2021年4月30日までに新車登録・届出した場合(および一部自動車でのこの期間内に初回の継続検査を受ける場合)
※3:購入時に加えて初回車検時も免税
※4:新車購入の翌年度に適用、2021年3月31日までの新車登録車を対象
※5:2020年度燃費基準+50%達成車は50%軽減
日産ノートのような電気自動車や、トヨタプリウスPHVのようなプラグインハイブリッド車は「次世代自動車」という扱いで最高度合いの優遇を受け、自動車取得税と自動車重量税は全額免除、自動車税も75%軽減されます。
欧州プレミアムブランドの中にはクリーンディーゼル仕様をラインナップするメーカーも多く、例えばメルセデス・ベンツG350dなどがあります。
引用:https://autoc-one.jp/mercedes-benz/g-class/report-1538798/
BMW X5 xDrive35dなどもクリーンディーゼルエンジンを搭載しています。
引用:https://www.webcg.net/articles/-/30017
エコカー減税制度の恩恵を狙って外車のSUVを狙うのであればこの辺りが狙い目だと思います。
新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドを購入する際にかかる税金
引用:https://autoc-one.jp/jeep/wrangler/report-5003018/photo/0127.html
それでは次に、新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドを購入する際にかかる税金について紹介していきましょう。
消費税
ある意味では私たちの生活で最も身近な税でもある消費税ですが、車を購入する際も消費税はもちろん必要になります。
例えば5ドア仕様の新型ラングラアンリミテッドスポーツはメーカー希望小売価格が504万3,600円となっていますが、これは消費税8%を含んだ金額です。
税抜価格は467万円ですので、37万6,000円が消費税、ということになります。
オプションやアクセサリーを付属すればそちらにも消費税がかかるので、金額はさらに大きくなります。
なお2019年10月から消費税の税率が8%から10%に上がることはそろそろ意識しておく必要があります。
新型ラングラーアンリミテッドスポーツの価格が据え置きだと仮定すると、10月以降は46万7,000円の消費税がかかることになります。8%の時と比べると、その差は9万1,000円です。
自動車取得税
自動車取得税は、新車・中古車問わず50万円以上の車を購入した時に課税されます。
税率は普通車が「取得価額の3%」、軽自動車が「取得価額の2%」となっていますが、この「取得価額」というのは財団法人地方財務協会が発行する「自動車取得税の課税標準基準額及び税額一覧表」という冊子にグレードごとに細かく定められている「課税標準基準額」に、車に固定される形で取りつけられるオプション価格の総額になります。
ちょっと難しいですが、ディーラーで「この車の自動車取得税はいくらになりますか?」と聞けば教えてくれます。ただし取りつけるオプションによって税額は変わります。
一般的に取得価額は「車両本体価格のおおむね9割」とされていますので、そこからある程度自動車取得税の目安を出すことができます。
引用:https://autoc-one.jp/jeep/wrangler/report-5003018/photo/0058.html
新型ラングラーアンリミテッドの税抜車両本体価格は467万円ですから、その9割、420万3,000円が取得価額、その3%の12万6,090円がざっと計算した自動車取得税の目安となります。
ただしこの自動車取得税、消費税の8%→10%への増税のタイミングで廃止され、新たに「環境性能割」という制度に置き換わることになっています。
環境性能割が導入された場合、新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドは自動車取得税同様に「取得価額の3%」が課税されると見込まれます。
ただ、暫定措置として2020年9月30日までは2%となる予定ですので、もし導入されれば当面は自動車取得税を納めるのに比べて安くなる可能性があります。
自動車重量税
自動車重量税は車の重さに対して課税される税金で、新車購入時と車検時に納める必要があります。
新車が初めて車検を迎えるのは3年後なので、新車購入時には3年分の自動車重量税を納めます。その次は2年後なので2年分です。
引用:http://kintarou.skr.jp/sanpo/UserShaken.htm
なお自動車重量税の税額は500kg刻みで変わりますが、新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドはアンリミテッドルビコン以外のグレードが「~2,000kg以下」、アンリミテッドルビコンのみが「~2,500kg以下」というカテゴリに入ります。
新車購入時(3年分)の税額は前者が4万9,200円、後者が6万1,500円となります。
初回車検時(2年分)はそれぞれ3万2,800円、4万1,000円です。
自動車税
自動車税は毎年4月1日時点での車の所有者・使用者に対して課税されます。
新車購入時は登録した月から翌年3月までの分を月割りで納め、翌年度からは満額を納めます。
ちなみにエコカー減税制度で減免されるのは月割り自動車税ではなく、翌年度の分に適用されます。
引用:https://www.webcartop.jp/2016/04/39957
自動車税の税額は排気量500ccごとに変わりますが、排気量3.6Lのスポーツ(ラングラー)とアンリミテッドルビコンは66,500円、2.0Lのアンリミテッドスポーツ、アンリミテッドサハラは39,500円となります。
新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドの購入時にかかる税額
それでは最後に、新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドの購入時にかかる税額(消費税以外)をまとめておきましょう。
スポーツ | アンリミテッドスポーツ | アンリミテッドサハラ | アンリミテッドルビコン | |
自動車取得税 | 約11万7,450円 | 約12万6,090円 | 約14万3,343円 | 約14万7,150円 |
自動車重量税 | 1万5,000円 | 4万9,200円 | 4万9,200円 | 6万1,500円 |
自動車税 | 6万6,500円 | 3万9,500円 | 3万9,500円 | 6万6,500円 |
新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドのエコカー減税他自動車税のまとめ
引用:https://kakakumag.com/car/?id=12921
以上、新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドへのエコカー減税の適用状況、購入や維持にかかる自動車税その他の税金について紹介しました。
新型ラングラー/ラングラーアンリミテッドにエコカー減税が適用されないのは残念ですが、制度趣旨を考えると仕方のないところでしょう。
気になるのは3.6Lエンジン搭載モデルの自動車税がかなり高いことです。
特にアンリミテッドルビコンは車両重量が2トンをオーバーするので、自動車重量税も1ランク上になります。
経済性を重視するならアンリミテッドスポーツかアンリミテッドサハラがおすすめです。