日本自動車販売協会連合会が発表した2019年の新車販売台数ランキングは、上位10車種のうち半数を軽自動車が占めました。
日本の自動車市場はもはや軽自動車を中心に回っている、と言っても過言ではありません。
そこで今回は、みんな大好きな軽自動車の中からおすすめの10車種をピックアップして、ランキング形式で紹介したいと思います。
なお軽自動車は「ワゴンRとワゴンRスティングレー」「タントとタントカスタム」、あるいは「スペーシアとスペーシアカスタム、スペーシアギア」のように、同一車種でベーシック版とカスタム版、あるいは派生車種がラインナップされているケースがよくあります。
公式サイトを見るとこれらを1車種と見なしているメーカー(ホンダなど)もあれば、別車種として扱っているところもあります(スズキ、ダイハツなど)が、このページでは同一車種として扱います(「カスタム」とついていないものもベーシックモデルと対をなしていると見られるものは同一車種扱いとする)。
そしてベーシック版とカスタム版の違いは、ほぼ例外なく「カスタム版はベーシック版に比べて専用エアロパーツなどが装着されてややいかついスタイルになっている」「装備が多少豪華になっている」「その分価格が少し高くなっている」という3点にありますので、各車種の項目ではこの点について詳細は触れません。
また一般的に「軽トールワゴン」と呼ばれる車種は、全高1,600mmクラスのもの(ワゴンRやムーヴ)、全高1,700mmクラスのもの(N-BOXやスペーシア)、全高1,800mmクラスのもの(ウェイクやエブリィワゴン)の3つに大別されます。
本稿ではこのうち全高1,600mmクラスのものを「軽トールワゴン」、全高1,700mmクラスのものを「軽ハイトワゴン」、全高1,800mmクラスのものを「軽スーパーハイトワゴン」と表記することにします。
そしてこれらすべてを一括りにする場合は「軽ワゴン」と表記することにします。
文中に燃費を記載する場合がありますが、これは「JC08モード」で計測された燃費とします(WLTCモードの燃費が発表されていない車種もあるため)。また、最も低燃費なグレードの燃費を、その車種の燃費として記載しています。
ボディサイズは車種によってはグレード間で幅があることがありますが、最も小さいものを記載しています。
【10位~7位】2019年おすすめの軽自動車ランキング
10位:スズキアルト/アルトワークス
引用:https://motor-fan.jp/article/10011818
引用:https://review.kakaku.com/review/K0000841912/ReviewCD=981523/ImageID=323772/
車種名 | スズキアルト/アルトワークス |
価格帯 | 86万3,500円~168万6,300円 |
燃費(JC08モード) | 24km/L~37.0km/L |
2019年おすすめの軽自動車、10位はスズキアルト/アルトワークスです。
かつての軽自動車は、このアルトのように3ドアもしくは5ドアのハッチバックスタイルが主流でした。このようなボディスタイルを「軽セダン」「軽ボンネットバン」あるいは普通に「軽ワゴン」と呼ぶこともあります。
しかし1995年にスズキがワゴンRを発売してから、軽自動車の主流は「軽トールワゴン」や「軽ハイトワゴン」「軽スーパーハイトワゴン」といった背の高いモデルに完全に移行しました。
そのためアルトやミラといった昔ながらの軽セダンの地位は、相対的に低下しているのが現状です。
しかしながら軽セダンには、軽トールワゴンにはかなわないメリットが1つがあります。
それは「燃費」です。
軽トールワゴンは居住性を重視するために背が高くなっていますが、これは車体重量と空気抵抗の2つの面で燃費的に不利となります。言うまでもなく、重くなる上に空気抵抗が大きくなるからです。
引用:https://motor-fan.jp/article/photo/10011818/201910071544380000001
そのため居住性よりも経済性を重視する人に、軽セダンは人気があります。具体的には「1人もしくは2人プラス荷物が載せられればよい」という人や、会社の営業などで使う人です。
アルトの最高燃費は37km/Lという低燃費となっていますが、これは全軽自動車中で最高です。ハイブリッドシステムは搭載しておらず、純粋なガソリン使用なのにも関わらず、です。更に言うならば、現行型アルトが登場したのは2015年ですが、未だにアルトを超える低燃費な軽自動車は出てきません。
いかにアルトが低燃費なのかがよくわかります。
主に1人、2人で乗る機会の多い人や、近距離の移動が多い人、セカンドカーとして通勤や通学に特化した使い方をしたい人などにアルトは非常におすすめです。
アルトワークスはアルトのホットバージョンで、スポーツ走行を楽しみたい人、よりキビキビとした走りを楽しみたい人向けのモデルとなります。
2.0Lクラスの車をラクに追い掛け回せるくらいの高性能を誇りますので、小排気量車で大排気量車をカモる快感を味わえます。
9位:ダイハツムーヴ/ムーヴカスタム/ムーヴキャンパス
引用:https://autoc-one.jp/daihatsu/move/report-5000203/photo/0033.html
引用:https://autoc-one.jp/daihatsu/move/report-5000203/photo/0022.html
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/35430#image-11
車種名 | ダイハツムーヴ/ムーヴカスタム/ムーヴキャンバス |
価格帯 | 113万3,000円~178万2,000円 |
燃費(JC08モード) | 25.6km/L~31.0km/L |
2019年おすすめの軽自動車、第9位はダイハツムーヴ/ムーヴカスタム/ムーヴキャンバスです。
ムーヴはワゴンR、デイズなどと同じく、全高1,600mm台の軽トールワゴンで、上の画像の1枚目から順にノーマルバージョンのムーヴ、スポーティーバージョンのムーヴカスタム、女性向けのかわいらしいスタイルのムーヴキャンバスの3タイプに分かれます。
メーカーの分類的に、ワゴンRは「2車種3バージョン」なのに対してムーヴは「3車種3バージョン」という違いがありますが、3つの選択肢がある、という点はどちらも同じです。
ちなみに車名は「ムーヴ」(MOVE)が正解で、「ムーブ」は間違いです。同様に「ムーヴキャンバス」は「ムーブキャンパス」ではありません。
ムーヴとムーヴカスタムの違いは例によって「外観がいかつくなって装備がやや豪華になる」という点なので深くは触れませんが、ムーヴ、ムーヴカスタムとムーヴキャンバスの間には大きな違いがあります。
それはムーヴやムーヴカスタムの後席はヒンジ式ドアなのに対して、ムーヴキャンバスの後席は両側スライドドアという点です。
これはムーヴキャンバスがタントをベースにしているためです。ただしタントのようなBピラーレスのミラクルオープンドアではありませんし、全高もタントとは違い、ムーヴ/ムーヴカスタム同様1,600mm台にとどまります。
全高1,600mm台の軽トールワゴンは、後席ドアがスライド式でない点がネックになることがありますが、ムーヴキャンバスは全高の低さによる走行安定性を確保しつつも利便性の高い後席両側スライドドアを装備している、というわけです。
これは中々貴重な存在といえます。
ただ、ムーヴシリーズは2014年にフルモデルチェンジを受けているので、ワゴンR(2017年)、デイズ(2019年)に比べると基本設計が古い、という大きなデメリットがあります。正直なところ、外観の古臭さも否めません。
8位:スズキワゴンR/ワゴンRスティングレー
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/detail/399f56f8219770ec46a7e45102a56c408206df70/photo/
引用:https://www.carsensor.net/contents/testdrive/category_74/_62299.html
引用:https://www.motordays.com/newcar/articles/wagonr-suzuki-imp-20170512/
車種名 | スズキワゴンR/ワゴンRスティングレー |
価格帯 | 109万8,900円~177万6,500円 |
燃費(JC08モード) | 25.8km/L~31.0km/L |
2019年おすすめの軽自動車、第8位はスズキワゴンR/ワゴンRスティングレーです。
アルトのところでも触れましたが、ワゴンRは今もなおブームが続く軽トールワゴン、軽ハイトワゴン、軽スーパーハイトワゴンの嚆矢ともいうべきモデルです。
現行型は2017年に発売された7代目となりますが、外観は大きく3つに分かれます。上に紹介した画像の1枚目が最上位グレードのHYBRID FZ、2枚目が中間グレードのHYBRID FXと最廉価グレードのFA、3枚目がよりスポーティーなモデルのワゴンRスティングレーのものです。
一般的に軽自動車のノーマルモデルとカスタムモデルの違いは、ほとんどの場合エアロパーツの有無(プラス多少の装備差)に留まりますが、ワゴンRの場合は顔のデザインがかなり大きく異なります。
ノーマルモデルも最上位グレードとそれ以外のグレードで異なるので、3つのデザインの中から自分好みのものを選ぶ楽しみがあるといえます。
ワゴンRは全高が1,600mm台なので、冒頭に触れたように軽トールワゴンに分類されます。ライバル車としては日産デイズ、ダイハツムーヴがあります。
軽トールワゴンは、全高1,700mm台の軽ハイトワゴンに比べると全高が低い分、居住性がやや劣ります。背の小さい子供でも、車内で立ったまま着替えをしたりするのはやや難しいです。
その代わり、全高や重心が低い分、走行安定性は軽トールワゴンの方が高くなります。
つまり軽セダンよりも室内空間がやや広く、軽ハイトワゴンよりも走行安定性はやや高い、という、軽自動車カテゴリにおける中庸さが軽トールワゴンの魅力であるといえます。
中でもワゴンRは、デイズやムーヴに比べて燃費が良いという特徴があります。
7位:ダイハツミライース/ミラトコット
引用:https://autoc-one.jp/nenpi/3374782/photo/0010.html
引用:https://lee.hpplus.jp/kurashinohint/1167209/
車種名 | ダイハツミライース/ミラトコット |
価格帯 | 85万8,000円~145万2,000円 |
燃費(JC08モード) | 27.0km/L~35.2km/L |
2019年おすすめの軽自動車、第7位はダイハツミライース/ミラトコットです。
往年の自動車好きにとって、ダイハツの軽自動車といえば「ミラ」の名前が頭に思い浮かぶと思います。
しかし前年ながら、現在のダイハツのラインナップにミラの車名はありません。
ミライースが登場したのは2011年ですが、この時点で2006年から販売されていた7代目ミラも併売されていました。その後ミライースは2017年に現行型へフルモデルチェンジをしましたが、ミラは徐々にモデル・グレードを削られながら販売が縮小され、2018年に完全に生産を終了しました。
ミライースはミラのアイデンティティを受け継いで、発展させたモデルといえます。
ミラトコットはミライースをベースに、外観を角に丸みを持たせたスクエア基調にしたものです。内装もミライースに比べるとかわいらしさを重視したデザインとなっており、主に女性にターゲットを絞ったモデルとなっています。
ミライースはその外観を見てもわかるように、アルトと競合します。
購入時は「アルトか、ミライースか」で悩むことになると思いますが、アルトワークス、ミラトコットを除けば、両者の価格帯やグレード展開、スペックなどにほとんど違いはありません。
ただし、燃費だけはミライースの最高燃費35.2km/Lに対してアルトは37km/Lなので、アルトの方に分があるといえます。
両車の間で大きな差がつくのは衝突回避システムです。
引用:https://www.daihatsu.co.jp/lineup/mira_e-s/06_safety.htm
ミライースの「スマアシⅢ」は、前方をソナーセンサーと2台のカメラ(ステレオカメラ)で監視して先行車や歩行者を検知します。
一方アルトの「デュアルセンサーブレーキサポート」は、前方をレーザーレーダーと単眼カメラで監視して先行者や歩行者を検知します。
検知システムはアルトよりもミライースの方が優れているといえます。
作動条件ですが、ミライースが「約4km/h~約100km」、アルトが「約5km/h~約100km/h」と大差ありません。アルトの作動条件はかつて「約5km/h~約30km/h」でしたが、2018年のマイナーチェンジでかなり性能を向上させてきました。
そのため両車の衝突回避システムの差はかつてほどはありませんが、レーダーよりもソナー、単眼カメラよりもデュアル(複眼)カメラを搭載しているミライースの優位性や揺らぎません。
燃費重視ならアルト、衝突回避システム重視ならミライースとなりますが、安全に勝るものはない、という考えから、アルトよりもミライースを上位としました。
【6位~4位】2019年おすすめの軽自動車ランキング
7位:ホンダN-WGN/N-WGNカスタム
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/41229
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/41883
車種名 | ホンダN-WGN/N-WGNカスタム |
価格帯 | 129万8,000円~182万7,100円 |
燃費(JC08モード) | 23.8km/L~29.0km/L |
2019年おすすめの軽自動車、第7位はホンダN-WGN/N-WGNカスタムです。
N-WGNは2019年8月にフルモデルチェンジを受け、新たに生まれ変わりました。全高は1,675mmなので、ワゴンRやムーヴと同じ軽トールワゴンになります。
ちなみに軽自動車としては最も売れ筋のN-BOXの全高は1,790mmなので、もう1つ上の軽ハイトワゴンです。
今回のフルモデルチェンジで、顔が以前の無難かつスクエアなデザインから、N-ONEを彷彿とさせる丸目2灯ヘッドランプに変わりました(N-WGNカスタムはやや角ばっています)。
N-WGNは、販売面でライバルのワゴンRやムーヴの後塵を拝してきましたが、現行型はそこからの巻き返しを図るべく、デザインはもちろんパッケージングやプラットフォームなど、すべてを一新してきました。
プラットフォームはホンダが軽自動車向けに開発した新プラットフォームを、現行型N-BOX、N-VANに続いて採用、ホンダお得意のセンタータンクレイアウトを取り入れました。
センタータンクレイアウトは車両の中央、前席下部にガソリンタンクを配置することによって、高い居住性を確保すると共に低床化を図れるという、ホンダが特許を持つ技術です。
これによって荷室の床面が先代に比べて約180mm低床化しました。
併せて荷室開口部の高さを490mmと先代よりも低くし、荷物の積載性を向上させています。
今までN-WGNは「N-BOXほど荷物が積めないし、使い勝手が悪いから嫌だ」という声が大きかったと思いますが、全高がやや低い軽トールワゴンのスタイリッシュさと、軽トールワゴン並みの使い勝手の良さを見事に両立させてきましたので、おすすめ度が高くなりました。
先進安全装備のHonda SENSINGを全車標準装備とし、予防安全装備を充実させてきた点も見逃せません。
5位:日産デイズ/デイズルークス
引用:https://autoc-one.jp/nissan/dayz/report-5004195/photo/0035.html
引用:https://motor-fan.jp/article/10009003
車種名 | 日産デイズ/デイズルークス |
価格帯 | 129万6,900円~198万8,800円 |
燃費(JC08モード) | 22km/L~29.8km/L |
2019年おすすめの軽自動車、第5位は日産デイズ/デイズルークスです。
デイズ/デイズルークスは、日産と三菱が合弁で設立したNMKV(Nissan Mitsubishi kei Vehicle)が開発し、三菱が製造している軽自動車です。
三菱側ではekワゴン/ekスペース/ekクロスとして販売されています。
なお、デイズは2019年3月に2代目にフルモデルチェンジされていますが、デイズルークスは2013年6月に発売されたものがそのまま販売継続されており、フルモデルチェンジは受けていません。
元々デイズとデイズルークスの関係は、ワゴンRとワゴンRスティングレー、ムーヴとムーヴカスタムの関係とはやや異なります。
これらの違いは何度も繰り返すように外観がいかつくなって装備が多少豪華になる、といったものですが、デイズとデイズルークスは全高が異なります。
デイズは1,640mm、つまりワゴンRなどと同じ軽トールワゴンですが、デイズルークスは1,775mmなので、N-BOXなどと同じ軽ハイトワゴンです。
つまり並列に論じるにはあまり適さないわけですが、同じデイズシリーズということでここではひと括りにしておきます。
おすすめ度が高いのは、断然デイズの方です。
デイズはセレナやエクストレイルに採用されている先進運転支援システム「プロパイロット」と、急病時や危険発生時にはボタン1つで、事故時はエアバックの動作と連動して専門のオペレーターへの自動通報、警察や消防との連携が行える「SOSコール」が共に軽自動車としては初めて搭載されています。
特にプロパイロットが搭載されたのは大きいです。
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/dayz/performance_safety/nim.html
プロパイロットがあれば、高速道路を使った長距離ドライブの疲労度はかなり軽減されますので、泊りがけの長距離ドライブや遠方へ帰省する機会の多い人などにはおすすめです。
デイズルークスの人気も、かつてほどではないものの未だに根強いので、1日も早いフルモデルチェンジが待たれるところです。
4位:スズキハスラー
引用:https://bestcarweb.jp/20200120-new-hustler-photo
車種名 | スズキハスラー |
価格帯 | 128万400円~179万800円 |
燃費(JC08モード) | 27.8km/L~30.4km/L |
燃費(WLTCモード)※ターボ車のみ | 20.8km/L~22.6km/L |
2019年おすすめの軽自動車、第4位はスズキハスラーです。
ハスラーは軽自動車には珍しい、クロスオーバーSUVタイプの車種で人気を集めていましたが、2020年1月にフルモデルチェンジを受けました。
特徴的な丸目二灯のフロントフェイスをはじめ、全体的なデザインの印象は先代を踏襲しています。
しかしボディラインの端々を見るとスクエアなデザインとなっており、先代と比べるとやや角張った印象もあります。
また、すべてのピラーがボディと同色になったことで全体的に統一感とたくましさが増したようにも思います。
ボディサイズはほとんど変わっていないものの、ホイールベースは35mm大きくなり、室内サイズも室内長で55mm、室内幅で35mm、室内高で20mm大きくなっています。
後席のスライド幅も35mm大きくなっていますので、先代に比べて室内の居住性は大きく向上しています。
先進安全装備もデュアルカメラブレーキサポートが搭載され、夜間歩行者検知機能や後退時ブレーキサポートが追加されるなど、機能的にも進化しました。
ターボモデルではスズキの軽自動車としては初めて、全車速追従機能付きACCと車線逸脱抑止機能も装備され、長距離ドライブの時の安心感も増しました。
スペーシアほどの居住性、利便性はありませんが、2人ないし3人乗車程度でアウトドア志向の強い人、かといってジムニーはワイルド過ぎるし3ドアしかないのでちょっと・・・と考えている人にハスラーはおすすめです。
【3位~1位】2019年おすすめの軽自動車ランキング
3位:スズキスペーシア/スペーシアカスタム/スペーシアギア
引用:https://motor-fan.jp/article/10002963
引用:https://gazoo.com/impression/w0000138350.html
引用:https://web.motormagazine.co.jp/_ct/17243813
車種名 | スズキスペーシア/スペーシアカスタム/スペーシアギア |
価格帯 | 129万8,000円~194万3,700円 |
燃費(JC08モード) | 24.0km/L~30.0km/L |
2019年おすすめの軽自動車、第3位はスズキスペーシア/スペーシアカスタム/スペーシアギアです。
スペーシアとスペーシアカスタムは、例によってワゴンRとワゴンRスティングレー、ムーヴとムーヴカスタムの違いと同じです。
スペーシアギアは、スペーシアをベースにSUV風の味付けをしたものです。
スズキのSUVといえば4位で紹介したハスラーがありますが、スペーシアの方が居住性は高いですし、荷物もたくさん積めますので、行く場所によってはスペーシアの方が便利でしょう。
ただしハスラーほど最低地上高は高くないので、悪路走破性はあまり期待できません。
スペーシアの全高は1,785mmなので、タントやN-BOXと同じ軽ハイトワゴンに分類されます。ここ数年はこの3車種の人気が非常に高いという状態が続いていますが、販売台数をみるとスペーシアは苦戦しています。
ただ、この3車種の中でスペーシアは最も燃費が良いです。N-BOXは最高で27km/L、タントは27.2km/Lなのに対して、スペーシアは30km/Lとなっています。
燃費重視の人はスペーシアがおすすめといえるでしょう。
また、この3車種中でヘッドアップディスプレイが装備されているのはスペーシアだけです。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/spacia/safety/
ヘッドアップディスプレイは、運転に必要な情報をフロントガラスにカラー表示で投影する、というものです。
一見地味な装備ですが、実際に使ってみるとナビ画面やメーターパネルを見るのに比べると視線移動が大幅に減るので、安全な上に便利です。
2位:ダイハツタント/タントカスタム
引用:https://autoc-one.jp/daihatsu/tanto/report-5004453/photo/0029.html
引用:https://autoc-one.jp/daihatsu/tanto/report-5004453/photo/0041.html
車種名 | ダイハツタント/タントカスタム |
価格帯 | 124万3,000円~197万4,500円 |
燃費(JC08モード) | 23.8km/L~27.2km/L |
2019年おすすめの軽自動車、第2位はダイハツタント/タントカスタムです。
タントは前述のように、全高1,700mm台の軽ハイトワゴンとしてスペーシア、N-BOXと共に市場シェアを争っています。
現行型タントは2019年7月にフルモデルチェンジされましたので、この3車種の中では最も新しいモデルです(スペーシア、N-BOX共に現行型は2017年発売)。
タントの魅力は何といっても「ミラクルオープンドア」でしょう。
引用:https://www.daihatsu.co.jp/lineup/tanto/04_interior.htm
ミラクルオープンドアは、助手席側のBピラーをドアに内蔵することで開口部を大きく取っています。
開口部が大きいので、後席へのアクセスが非常によく、小さな子供や体の不自由なお年寄りの乗り降りが非常にしやすくなっています。
また、子供や荷物を抱えたまま乗り込む際にもとても便利ですし、ベビーカーもたたまずに載せることができます。子育て世代にはまさにうってつけの車といえます。
今回のフルモデルチェンジでは世界初の「運転席ロングスライドシート」という機構が搭載され、運転席が最大で540mmもスライドするようになりました。
併せて助手席も380mmスライドするので、運転席を後ろへ、助手席を前へスライドさせると、車に乗ったままで運転席から後席へスムーズにアクセスすることができます。
引用:https://www.daihatsu.co.jp/lineup/tanto/04_interior.htm
例えば子供をリヤのチャイルドシートに座らせているとして、普通は運転席から一旦外へ出て後席のドアを開け、子供をチャイルドシートから降ろす、という流れになりますが、タントは運転席からそのままリヤへ移動して子供をチャイルドシートから降ろすことができます。
これを雨の日にやると考えると、タントがどれだけ便利かがよくわかります。
もう1つ注目の新機能が「スマートパノラマ パーキングアシスト」です。
引用:https://www.daihatsu.co.jp/lineup/tanto/06_safety.htm
これは駐車時にカメラで駐車枠の白線を検知し、音声とモニターガイドに加えてハンドル操作をアシストする、というものです。ドライバーはアクセルとブレーキ、シフトレバーの操作をするだけで、ハンドル操作はほぼシステムが自動で行ってくれます。
並列駐車と縦列駐車の両方に対応しているので、駐車が苦手な人でも安心です。
1位:ホンダN-BOX/N-BOXカスタム
引用:https://www.rakuten.ne.jp/gold/shinshasenmon/n-box.html
引用:https://www.rakuten.ne.jp/gold/shinshasenmon/n-box.html
車種名 | ホンダN-BOX/N-BOXカスタム |
価格帯 | 141万1,300円~212万9,600円 |
燃費(JC08モード) | 23.0km/L~27km/L |
2019年おすすめの軽自動車、第1位はホンダN-BOX/N-BOXカスタムです。
日本自動車販売連合会が発表した2019年の車種別新車販売台数ランキングで、N-BOXは3年連続の1位を獲得しました。
その販売台数は25万3,500台で、2位のタント(17万5,292台)に8万台弱の差をつけてぶっちぎりの1位でした。
ちなみに3位はスペーシアの16万6,389台となっており、タントとスペーシアの差はあまりありません。
これを見ると、やはり全高1,700mm台の軽トールワゴンの人気は根強いと言えます。
N-BOXがここまでバカ売れする理由は、室内の荷室の広さ、走りや乗り心地のよさ、燃費や先進安全装備など、ユーザーが車に求める要素のどれもが非常に高いレベルでバランスが取れているからです。
例えばスペーシアは燃費、タントはミラクルオープンドアなど突出した特徴がありましたが、N-BOXにはこのように突出したものはありません。
どれが1つが突出しているということではなく、あくまでもバランスが優れているのが高い支持の理由でしょう。
特に評価したい点を挙げるとすると、後席の居住性の高さです。
引用:https://www.rakuten.ne.jp/gold/shinshasenmon/n-box.html
N-BOXはセンタータンクレイアウトを採用しているため、空間的に後席周りに余裕があります。
そのためシート位置を低くすることができ、その分頭上空間を広く取ることに成功しています。
その上、N-BOXの後席座面は軽自動車にしては肉厚で、長時間座っていても太ももの裏が痛くなるようなことがありません。
後席に人を乗せる機会の多い人は、N-BOXにすると喜ばれると思います。