新型プリウスPHVのスペックが公開されています。
こちらでは新型プリウスPHVのスペックと主な特徴をまとめましたのでご覧ください。
新型プリウスPHVの概要
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/2016825-20102952-carview/photo/41/#contents
プリウスPHVはプリウスのプラグインハイブリッドモデルです(PHVはプラグインハイブリッドの略)。
プラグインハイブリッドカーというのは、コンセントから電源コードを経由して直接バッテリーに充電できる車のことです。
引用:http://toyota.jp/priusphv/about/?padid=ag341_from_priusphv_navi_about
プリウスを含む通常のハイブリッドカーは、基本的には減速時に車輪がモーターを駆動させることによって発電が行われ、バッテリーに充電されます。
こうして蓄えられたエネルギーはガソリンエンジンと共に車を動かすために使われ、主に発進時や加速時などよりたくさんの燃料を消費する場面でモーターのアシストが入ることによって低燃費を実現する、というのがハイブリッドカーの仕組みです。
プラグインハイブリッドカーは、ハイブリッドカーとしての機能を備えながらも前述のようにコンセントから直接バッテリーに充電をすることもできます。
そのためハイブリッドカーに比べると搭載しているバッテリーの数が多くなります。
プリウスのAプレミアム”ツーリングセレクション”に搭載されているバッテリーがリチウムイオン電池56個、ニッケル水素電池28個に対して、プリウスPHVのAプレミアムはリチウムイオン電池95個です。
バッテリーの数が多いということは、ガソリンを一切使わずにバッテリーの動力のみで走行するいわゆる「EVモード」での走行距離も長くなります。
プリウスにも一応EVモードの設定はありますがこれはあくまでも夜間の住宅街等で騒音や排気ガスを気にすることなく走行するためのもので、状況にもよりますが走行距離は数百メートルから数kmが限度です。
しかしプリウスPHVは68.2kmもの走行が可能で、近距離への往復であればガソリンを一切消費せずにバッテリーのエネルギーのみで済ませることができます。
つまりプラグインハイブリッドカーというのは、通常のハイブリッドカーに比べると一歩電気自動車寄りの燃費性能、環境性能を持っている車、ということになります。
現行型プリウスは4代目となりますが、プリウスPHVは先代の3代目からラインナップに加わっています。
つまりプリウスのプラグインハイブリッドとしては2代目となり、現行型プリウスが登場した2015年12月から遅れること1年と2ヶ月、2017年2月15日に満を持して投入されました。
なお、プリウスPHVはプリウスの1グレードという位置づけではなく、あくまでもプリウスからは独立した車種、という扱いになります。
そのためプリウスとは顔が大きく異なっています。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20160825-20102952-carview/photo/50/#contents
新型プリウスPHVの値引きの方法については、
ぜひ参考に、お得にプリウスPHVを購入して下さい。
新型プリウスPHVの主要スペック
引用:http://toyota.jp/priusphv/about/
それでは新型プリウスPHVの主要スペックを以下にご紹介していきましょう。
■総排気量
1,797cc
■トランスミッション
電気式無段変速機
■使用燃料
無鉛レギュラーガソリン
■エンジン最高出力(ネット)
98ps/5,200rpm
■エンジン最大トルク(ネット)
14.5kgfm/3,600rpm
■モーター最高出力(1NM/1SM)
72ps/31ps
■モーター最大トルク(1NM/1SM)
16.6kgfm/4.1kgfm
■全長
4,645mm
■全幅
1,760mm
■全高
1,470mm
■車両重量
1,510~1,550kg
■乗車定員
4名
■燃料消費率
30.8~37.2km/l
■価格帯
3,261,600~4,222,800円
以上が新型プリウスPHVの主要スペックとなります。
新型プリウスPHVとプリウス、ノートe-POWERの比較
引用:http://toyota.jp/priusphv/about/?padid=ag341_from_priusphv_navi_about
それではここで新型プリウスPHVのスペックをライバル車と比較してみたいと思います。
今回ライバル車として取り上げるのは多くの方が購入時に比べるであろう通常のハイブリッド仕様のプリウスと、日産のノートe-POWERです。
ノートe-POWERは量産型コンパクトカーとしては世界初となるシリーズ方式ハイブリッドシステムを採用し、日産車としては6代目サニー以来実に30年2ヶ月ぶりとなる月間販売台数1位に輝くなど今売れに売れている車です。
引用:http://autoc-one.jp/nissan/note/report-2976612/
シリーズ方式ハイブリッドシステムとは、簡単にいうとエンジンで発電した電力がバッテリーに蓄えられる、という仕組みです。
バッテリーに蓄えられたエネルギーがモーターを駆動させる、という点はプリウスが採用しているスプリット方式ハイブリッドシステムと同じですが、発電のさせ方が異なるわけです。
また、ノートe-POWERがプリウスや新型プリウスPHVと大きく異なるのは、エンジンはあくまでも発電専用であるということです。
プリウスや新型プリウスPHVはエンジンの動力を直接使って走ることもありますが、ノートe-POWERのエンジンはもっぱらバッテリーに蓄えるエネルギーを発電するだけのために存在し、車を走らせる動力はあくまでもバッテリーに依存しています。
言うなればノートe-POWERは「自ら発電する電気自動車」ということになります。
ノートe-POWERの比較対象といえばプリウスよりもむしろアクアになりますが、より電気自動車に新型プリウスPHVとの比較ということで、今回はあえてノートe-POWERも併せて比較してみることにしました。
まずはエンジン関連のスペックと車両重量から比較してみましょう。
■総排気量
新型プリウスPHV:1,797cc
プリウス:1,797cc
ノートe-POWER:1,198cc
■エンジン最高出力(ネット)
新型プリウスPHV:98ps/5,200rpm
プリウス:98ps/5,200rpm
ノートe-POWER:79ps/6,000rpm
■エンジン最大トルク(ネット)
新型プリウスPHV:14.5kgfm/3,600rpm
プリウス:14.5kgfm/3,600rpm
ノートe-POWER:10.8kgfm/4,400rpm
■モーター最高出力
新型プリウスPHV(1NM/1SM):72ps/31ps
プリウス(1NM):72ps
ノートe-POWER:109ps
■モーター最大トルク
新型プリウスPHV(1NM/1SM):16.6kgfm/4.1kgfm
プリウス(1NM):16.6kgfm
ノートe-POWER:25.9kgfm
■車両重量
新型プリウスPHV:1,510~1,550kg
プリウス:1,310~1,460kg
ノートe-POWER:1,170~1,220kg
■使用燃料
新型プリウスPHV:無鉛レギュラーガソリン
プリウス:無鉛レギュラーガソリン
ノートe-POWER:無鉛レギュラーガソリン
まず新型プリウスPHVとプリウスの比較ですが、エンジンスペックに関してはほぼ同じと考えてよいです。
ただし新型プリウスPHVは「デュアルモータードライブ」システムを採用しているため、モーターを2つ搭載しています。
引用:http://toyota.jp/priusphv/performance/eng_phv/?padid=ag341_from_priusphv_about_eng_phv03#
これによってEVモードにおける高出力での走行が可能になっており、EVモード走行時の最高時速は135km/hに達します。
その分車両重量が若干重くなっていますが、ガソリン代が安く済むのであれば全く問題ない、という人の方が多いでしょう。
ノートe-POWERの排気量はプリウスの1,800ccに対して1,200ccとなっており、クラス的には2つほど下になりますので単純比較は難しいです。
ノートe-POWERはモーターで走行していますが、そのモーターの最高出力は109psとなっています。
上記に記載はしていませんが、新型プリウスPHVとプリウスのエンジンとモーターが発する「システム出力」は122psと公表されていますので、その差は13psです。
これは排気量の差の割には小さい出力差といえると思います。
しかもノートe-POWERは新型プリウスPHVとプリウスに比べると車両重量が圧倒的に軽いです。これは言うまでもなく走りの良さに寄与します。
排気量の小ささだけを見てノートe-POWERをあなどってはいけません。
次にボディサイズを比較してみます。
■全長×全幅×全高
新型プリウスPHV:4,645mm×1,760mm×1,470mm
プリウス:4,540mm×1,760mm×1,470~1,475mm
ノートe-POWER:4,100mm×1,695mm×1,520mm
前述のように新型プリウスPHVとプリウスは外観上のデザインが多少異なるため、ボディサイズにも違いがあります。
ノートe-POWERのボディサイズが小さいのは車格を考えるとある意味では当たり前ですが、全高のみ新型プリウスPHV、プリウスを上回っています。
引用:http://car.watch.impress.co.jp/img/car/docs/1034/245/html/35.jpg.html
室内高を比較すると新型プリウスPHVとプリウスは1,195mmですが、ノートe-POWERは1,255mmとなっておりやはりノートe-POWERの方が高いです。
ヘッドクリアランスの大きさを重視する人にとっては見逃せないポイントかもしれません。
次に比較するのは燃費です。
■燃費
新型プリウスPHV:30.8~37.2km/l
プリウス:34.0~40.8km/l
ノートe-POWER:34.0~37.2km/l
新型プリウスPHVはプリウスに比べて燃費が良いと思われがちですが、実はそうではありません。
新型プリウスPHVの最低燃費である30.8km/lはメーカーオプションの215/45R17というサイズのタイヤを履いた場合の数値で、標準装備のタイヤであれば37.2km/lです。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20160825-20102952-carview/photo/29/#contents
プリウスの最低燃費である34.0km/lは駆動方式がE-Fourの数値で、FFであれば37.2km/hとなります。
最高燃費の40.8km/lは最廉価グレードのEの燃費ですが、このグレードはどちらかとビジネスユース向けのもので一般ユーザーが購入するグレードではありません。
つまり両車とも37.2km/lと考えておくのが妥当です。
ただし新型プリウスPHVはEVモードで70km弱の走行が可能なので、充電を繰り返しながらEVモードで走り続けていればガソリンをほとんど消費することなく距離を稼ぐことができます。
ノートe-POWERの燃費も新型プリウスPHVはプリウスと比べると遜色はありませんが、排気量の小ささを考えると更に低燃費であってもよかったように思います。それだけトヨタのハイブリッドシステムが優秀だ、ということでしょう。
最後に価格帯の比較です。
■価格帯
新型プリウスPHV:3,261,600~4,222,800円
プリウス:2,429,018円~2,887,920円
ノートe-POWER:1,772,280~2,244,240円
そもそもプリウスの価格は最も上のグレードでも300万円を切るという意欲的な設定になっていたわけですが、さすがにプラグインハイブリッド仕様の新型プリウスPHVは最低でも300万円前半、最も上のグレードは400万円超という価格帯になってしまっています。
ノートe-POWERの価格帯は新型プリウスPHVやプリウスに比べると圧倒的に安くなっていますが、これは何度も申し上げているように車格が違うという理由が大きいです。
インテリアの質感等は新型プリウスPHV、プリウスと比べるべくもありません。
新型プリウスPHVのスペックのまとめ
引用:http://toyota.jp/priusphv/about/?padid=ag341_from_priusphv_navi_about
以上、新型プリウスPHVのスペックをご紹介しました。
プリウスとの比較においては、スペックは変わらないもののプリウスに比べて100万円以上高い価格設定と「70km弱のEVモードでの走行が可能である」というメリットを天秤にかけてどのような評価を下すか、ということになるでしょう。
新型プリウスPHVのメリットをフル活用するには外部電源からの充電が不可欠となりますが、自宅にこのような環境が整っているかどうかも考慮しなくてはいけません。
自由に使える外部電源のない集合住宅にお住まいの場合はディーラーやコンビニ、公共施設での充電に頼らざるを得なくなります。
新型プリウスPHVには他にも「電化製品等への給電が可能でアウトドアや災害発生時に役立つ」といったメリットもありますが、ご自身の生活環境や車の使い方などを踏まえた上でベストな選択をするようにしましょう。
→ 新型プリウスPHVを値引きからさらに50万円安く買う方法とは?