2016年時点の新型アコードハイブリッドの納車情報が各ブログで公開されています。
こちらでは2016年時点の新型アコードハイブリッドの納車に関するブログのデータをまとめています。
2016年5月、新型アコードハイブリッドが発売となりました。マイナーチェンジとしては大幅なチェンジとなり、外観は少々変更となり、より精悍になったようです。
ハイブリッドシステムは、より高性能化したと言うよりは軽量、小型化が進み、車全体としても軽量化が進んで、遮音性、乗り心地などの改善が進められる余裕が生まれました。
実用性は確実に上がり、基本性能の確かさがホンダらしい進歩と受け止められます。
引用:http://www.honda.co.jp/ACCORD/webcatalog/styling/
新型アコードハイブリッド、現在の納期の様子
5月に発売された新型アコードハイブリッドは、6月に入って納車は8月末から10月との声も出始めました。
予約販売の時期には8月初めごろと言われていましたが、遅れが出始めているようです。
新車発売時は注文が集中することが普通で、どうしても遅れが出ます。
通常1~2カ月程度、1カ月半程度が正常な納期です。最近は予約販売が行われて、生産ラインの引き当てが先行して行われるのが普通です。
これは事実上受注生産の形態で、メーカー側としては好都合なものです。
むかし、引き当て生産ができない状態の頃は、逆に納期は早ければ数日、遅くとも2週間程度でした。
それは販売店に在庫を持っていたからであり、ユーザーが在庫の中から好みの仕様を選んでいたのです。
しかし、それでは多くの仕様やオプションが選べず、ディーラーオプションや後付けの部品などの自由度がなく、車本体はバリエーションが少ない状態でした。
それでも見込み生産で、在庫を持つことのリスクがメーカーやディーラーに負担となっていました。
多種少量生産が進み始め、たくさんの仕様からユーザーが自分だけの組み合わせを選んで注文し、メーカーは受注してからラインに乗せる方式になって、ディーラー、メーカーには売れ残りのリスクが激減して、金利負担が大幅に少なくなりました。
今ではモデルチェンジでも、先行予約を受けて、生産計画から引き当て済みとなっ車両をお客さまが待つという、逆転現象が見られます。
それはユーザーにとっても好みの仕様が得られるメリットがあるので成り立っています。
それでも1カ月半の納期は長いように感じます。
引用:http://www.honda.co.jp/ACCORD/webcatalog/equipment/
納期の仕組み
■多種少量生産
必要投下資金を1/1,000に下げたとも考えられる多種少量生産です。モデル的にメカニズムを考えて見ます。
上図のように、1,000個をまとめて流すロット生産の場合、第1工程から各工程ごとに在庫が発生します。
それを置いておく場所が必要となり、それを運ぶ手段が必要となり、携わる人員や時間が必要となります。
それが全工程間に起きることとなり、膨大な場所と運ぶだけの作業が発生します。
工程数の多い自動車生産においては、必要資金は数千倍とも考えられ、この中間在庫を徹底的になくしたのが「多種少量生産」です。
現在でも完ぺきとは言えず、進化し続けています。
この方式のおかげで資金が激減しただけでなく、多種多様な仕様を混在して生産できるようになり、「セミオーダー」と言える状態にすることが出来ました。
ユーザーは自分だけの1台を作り上げて発注することが出来るようになったのです。
また、ラインオン、ラインオフの時期が明確となり、納期管理がやりやすくなりました。
しかし、実際には納期に関しては2倍以上に伸びてしまっています。それはなぜなのかも見ていきましょう。
トヨタ・ライン
引用:https://gazoo.com/car/history/Pages/car_history_093.aspx
■先行予約発注
最近では新型車発売前に予約販売をするようになりました。それはなぜなのでしょうか?
生産を切り替えるときにでも、常に生産する車は引き当て済みであることが理想であります。
細分化された多種類の仕様の車を見込み生産することは、極めて危険です。
受注してから生産計画に乗せるのが正解です。
お客様から詳しい仕様を決めた注文をもらってから、生産開始することがすべての商品で理想です。
そのために予約発注、引き当て生産で、明確にお客様の車がいつ完成するのかは1か月前には決まります。
生産計画が訂正になるのは1か月前までが通常でしょう。
工数調整のため前後を調整することが行われても、通常は2週間程度の変化です。
しかし、新車発表などの時注文が殺到するので、ライン引き当てが次々と早い者勝ちで進み、納期が延びるのです。
生産台数が増えない限り、この時期は待たされることになります。
■TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)の狙い
トヨタ・工場
引用:https://gazoo.com/car/history/Pages/car_history_103.aspx
この時期、一時的に生産台数を増やして対応することになるのですが、現在の専用ラインでは売れている機種のラインは昼夜3交代などになりますが、売れない機種のラインは遊びが出てしまっていることになります。
これを専用ラインではなく多機種ラインとできれば、平準化が出来て無駄を省くことが出来ます。
世界規模でこれを行うのが狙いなのです。設計技術はそのために使われているにすぎません。
それは共通化という制約ではなく、さらに進歩した設計である共通シャーシなどを生み出すのです。
逆に制約となったら失敗です。
まとめ、ディーラーの納期管理
メーカーの生産管理が明確になってきているのに、なぜディーラーが納期を明確に答えられないのでしょうか?
確かにラインで生産が決まったとき、どの車両がどのお客様の引き当てであるのかは、はっきり示されています。
これほど仕様の多い中では、キャンセルされたら、すぐには受注に対して再引き当ては難しいでしょう。
しかし、それは例外的なことで、大多数は計画通りに進んでいるはずです。
では、どうしてディーラーからの納期の回答はこれほどばらつくのでしょうか?
これは、その大半はディーラーの管理状態に原因があると見られます。
新型アコードハイブリッド EX専用メーカーオプション 電動サンルーフ
引用:http://www.honda.co.jp/ACCORD/webcatalog/equipment/
■ディーラーオプションの部品手配、取り付け工事管理
新型アコードハイブリッド ディーラーオプション フロント
引用:http://www.honda.co.jp/ACCESS/accord/
メーカーオプションの場合、例えばサンルーフなどは途中でラインを外して屋根を切って取り付けるか、ラインオフした後で取り付けることになりますので、時間がかかります。
それでも特殊車両を作るときでも納期管理は決まっていますので、ディーラーは完成日を掴むことはできます。
それに対してディーラーオプションは、ディーラーの部品手配、工場管理の問題で納期が左右されます。
この納期管理は、かなり難しいものと予測できます。
注文が確定すると、ディーラーオプションが決まります。
メーカーのラインオフは、比較的正確でそれに合わせて部品発注をします。
それをディーラーのどの工場で取り付けるのかなど、ディーラーの規模、体制で大きく変わることでしょう。新車整備との兼ね合いで、工場の工程管理に入れるのはかなり煩雑であるはずです。
ほとんどその時その時の手配の情勢次第になっていて、ベテランの管理職が神業で決めているのでしょう。
■登録など事務処理
かつてディーラーが在庫を持っていたころは、お客様の都合に合わせて、個別に営業マンが登記に走っていたものです。
それが現在、分業化が進み、効率を上げているつもりなのでしょうが、「1週間に1度」まとめてディーラー本社の事務員がまとめて登記事務に出かけるようになりました。
多種少量生産の1台ごとの管理に比べて、逆にロット管理に傾いているようで、事務の改善が必要です。
■営業トーク
新型アコードハイブリッド ディーラーオプション サイド
引用:http://www.honda.co.jp/ACCESS/accord/
このように見通せない工程管理では、営業マンや支店長の手配能力によって差が出てしまうことになり、それをカバーするとなると、いわゆる責任逃れを含めた営業トークをするしかなく、ばらつきが激しくなるのでしょう。
「カイゼン」を進める必要があるのが現状です。
新型アコードハイブリッドを購入時も、これらの知識を頭の片隅に置きながらディーラーや営業マンと交渉にあたり、スムーズな納車を可能にしましょう。
ディーラーでの交渉は車購入には欠かせません。納期は購入後の話ですが、その前にあるのは値引き交渉。
新型アコードハイブリッドの値引きの方法については、
「新型アコードハイブリッド 値引き術!」で詳しく解説しています。
ぜひ参考に、お得に購入してください。