新型オデッセイの燃費情報が公開されています。
こちらでは新型オデッセイの燃費に関するデータをご紹介します。
燃費ってなに?
まず燃費について、ユーザー側から考えると、単純に「リッターあたり走行距離が長い方が良い」とする考えです。有害物質の排出量を抑えるなどの環境問題についての考察は、さておき、ここでは単純にガソリン代を節約できる走行性能について考えます。
そのため車高は高くなりがちで、そのため空気抵抗が大きくなること、走行性能で重心が高くなるため横ブレなどが生じやすく、燃費に悪い影響が出てきます。
一方で車として走行性能を上げようとすると、車高は低い方が有利で燃費も向上します。エンジン特性、ミッションのギヤ比、ファイナルの設定などで走行性に対してはもちろん、燃費にも大きく影響してきます。
(クラストップ)2015年7月現在。7/8人乗り、2.4Lクラスのガソリン車。Honda調べ。
とカタログに記載されていますが、これは一応の目安となります。
しかし、実際の燃費は、運転方法にも大きく左右されますし、タイヤの空気圧など整備状況でも大きく変わります。実際のところ、自分の日常の環境での使用方法で確かめてみるしかないのが事実です。
では、購入前にオデッセイの燃費を理解するには、どのような方法があるのか探してみます。
燃費はともかく、少しでもオデッセイを安く買いたい、という方は、
「新型オデッセイ 値引き術!」でオデッセイをお得に購入する方法を詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。
オートックワン「試乗記」
「オートックワン」による計測は以下の通りのようです。
①「高速道路」14.3km/L
実用車における動力性能は、エンジン特性や最終減速比で左右されますが、現代においてはメーカーの設計能力が高く間違いが少ないので、この1馬力あたり重量が、10kgを割り込んでいるかで判断して、自然吸気エンジンの実用車では差し支えないでしょう。
②「郊外路」10.9km/L
すなわち細かい入力は吸収し、大きな入力に対しては対抗してロールを抑え、乗り心地としてはごつごつとさせずに、柔らかい印象とする狙いなのです。ごつごつしないと心もとなく感じるのですが、意外とロールしていないのです。
収まりが悪いと感じているのであれば、ダンパーの容量が不足している可能性はありますが、ほぼ個人的好みでしょう。
しかし、一方でこのダンパーの効き方はBMW、ベンツなども得意とするセッティングで、昔のBMW325では、高速道路の大きなうねりと同期してしまう欠点がありました。これは体感としても160km前後で感じられるもので危険でした。
もしかしたら道路状況によっては、振幅と同期してしまう欠点があるのかもしれません。ベンツA型初期の車では、スラロームで転倒する欠陥が出て、改修されたことがあります。
無段変速機でターボチャージであると低速トルクが強くエンジン回転を上げる必要がないのですが、オデッセイは、意外とエンジンを回していないと反応が出にくい設定なので、アクセルワークに対しては反応が良いのでしょう。これもホンダのプライドと見えます。
現代の車のアクセルワークは、フライ・バイ・ワイヤー(ドライブ・バイ・ワイヤー)となっており、アクセルレスポンスもプログラムで制御されており、好みの問題で車の挙動と自分の操作感が一致しない個人差は出ることが多いと思いますので、レポートは無意味かもしれません。
それぞれ試乗することが良いのでしょう。そのうちプログラム修正を個人個人に合わせて出来るようになるのでしょう。今でも、プログラム内で数値がテーブルになっているはずで、多少は調節できるはずです。
スケールダウンしたターボチャージドエンジンを望む記述がありますが、これは的を得ているでしょう。現代の市場の要求では、自然吸気では高回転型過ぎるエンジンで、むしろマニアが喜ぶ部分もあります。
燃費向上のためにも排気量の制限は、厳しくするべきですし、それでも低速トルクのある、いわばトラックエンジンの様な仕様が、好まれています。スバル・レヴォーグなどは、その典型で、エンジンの特性など気にしなくても実用域でも快適。
高速ツアラーとしてもアクセルを踏むだけの簡単操作であり、S2000の様な高度な操作を楽しむ世界よりも、現代若者には支持されているのでしょう。
④「総合」 10.7km/L
オデッセイの計器盤
この数値ならば、かなり良いと考えられます。居住性などを考慮すれば、お勧めできる出来であると言えます。この試乗記では乗り心地の弱点を指摘しているのですが、車両重量とダンパーの容量との問題があるのかは、実際に試乗して良く問いただしてみることで、個人の好みの問題かが、はっきりするでしょう。
わたしは、ごつごつ感はなく強力にロールを抑えたセッティングは好みです。BMW850をチューニングした時の味付けが忘れられません。でも、これも参考までとしておく必要があるでしょう。
仕様(カタログから分かること)
燃費に影響する主な仕様書
エンジン :2,400 cc 自然吸気(NA)190ps/6,400rpm、24,2kg/4,000rpm。
車両重量 :1.81t 9.5kg/ps(1馬力あたり車両重量)
タイヤ径 :225/45R18(後輪)
最終減速比:(ロー)13.349~(トップ)2.044
エンジン回転数(トップギア理論値):1,730回転/100km走行時(計算値に5%加算した値)
まず100km走行時のエンジン回転数1,730回転を見てください。これはトップギヤの数値で、車種によってはトップがオーバートップになっています。
オデッセイは、無段変速機で0.405とマニュアルミッション時代では考えられない、極めて高いオーバートップとなっていますが、最終減速比は、デフの5.047と掛け合わせますので、ミッション側の数値にこだわる必要はありません。
それでも最終減速比2.044は極めて小さく、燃費を考えたセッティングであると感じます。
ちなみにHONDAS2000の3.778とは、際立った差がみられます。これは車の分野の違いで、エンジン特性と求められる運動性能の違いを表しています。実用車のオデッセイと、ライトウエイト・スポーツの差です。この差を理解すると車の走行性能をどのように理解するべきかが明白となります。
私の独自の計算値100km走行時1,730回転は、先の「オートックワン」(http://autoc-one.jp/nenpi/1763567/)の試乗記1,750とも、ほぼ一致しますので、まず間違いのないところでしょう。この回転数を見ると同じ実用車同士の比較なら、燃費についても判断基準となると思います。
日産GT-Rは、2,360回転ほどになり、同じスポーツタイプでもGTであることやエンジンがターボチャージであることで大きな差が出ます。
GT-Rは、もしかしたらオーバートップで走り続けても、エンジンは550馬力ですので最高回転数6,500回転まで、空気抵抗や転がり抵抗を押しのけて、吹き抜けるのかもしれません。やってみたいですけど計算値だけで我慢しましょう。
つまり燃費を考えた最終減速比がオデッセイで、あくまでも走行性能を最高にするセッティングなのが
GT-RやS2000です。でもオデッセイは、燃費、走行性能、居住性など高度な時点でバランスさせた、セッティングです。
総合性能としての燃費
そして低床ボディーで重心を低く取り、足回りは乗り心地重視のダンバーなどのセッティングですが、かなり走行性能にも注視した設計コンセプトに感じます。
ミニバンクラスでは、居住性がセールスポイントで、走行性能は二の次と言ったところですが、BMW、ベンツと言ったところが、走行性能で抜き出でていたように、ホンダとしては「ホンダがミニバンを造ればこんなものよ!」と言いたいのでしょう。
燃費も一級品と評価できるものです。現代ミニバンの実用車として高評価を与えたい一台です。
→ 新型オデッセイを値引きからさらに50万円安く買う方法とは?