人気が続くコンパクトカーですが、MTのあるクルマとは?2019年度で最も人気の車種をランキングでご紹介します。
ランキングは、2019年4月から9月までの販売台数で決定。手軽なMT車が欲しい人は、必見です!
目次
5位:ホンダ フィット
13G F(5MT) / RS Honda SENSING(6MT)
↓RS Honda SENSING
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/36664?lid=article_recommend
引用:https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/type/type/
2019年4-9月で43,287台を販売したホンダ フィットは、2020年にFMCです。ここではFMC前の現行車情報を紹介します。
ホンダのF1車両開発に関わった人たちの手によってデザインされた、3代目フィットですが、デビュー直後の市場評価はまっ二つに分かれていました。
その原因は、スタイリング。
キャビンを大きく見せて、燃料タンクを平たく設計して床下にレイアウトすることで、後席の広さとアレンジメントの巧みさを可能にした従来のフィットですが、フロントマスクから大きく変えたのは冒険と言えるものでした。
ただ、このスタイリングがあったからこそ、スポーツモデルの《RS》がラインナップできたのも事実でしょう。
RSは正確には《スポーツマインド》モデルで、ターボやエンジンチューンなどは一切なし。
ただ、2017年のMCにおいて、ボディの剛性を高め、サス取付け部分に補強材を入れ、ダンパーの構造を変えるなど徹底的なスポーツモデルに近い走りを実現しています。
一方の1.3Lは廉価版のフィットですが車重が軽いことから、クイックな走りが楽しめる気軽なコンパクトハッチという趣きです。
MT車が絶滅危惧種になりつつありますので、今のうちに手に入れたい一台と言えるでしょう!
価格と主なスペック
1.3L:1,455,300円
1.5L:2,088,900円
グレード | 1.3L(5MT) | 1.5L RS(6MT) |
全長×全幅×全高(mm) | 3,990×1,695×1,525 | 4,045×1,695×1,525 |
ホイールベース(mm) | 2,530 | |
車重(kg) | 1,010 | 1,070 |
最小回転半径(m) | 4.7 | 5.2 |
最低地上高(mm) | 135 | |
エンジン種類 | 直列4気筒 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 73[100]/6,000 | 97[132]/6,600 |
最大トルク(Nm[kgf]/rpm) | 119[12.1]/5,000 | 155[15.8]/4600 |
燃費(km/L、JC08) | 21.8 | 19.2 |
4位:トヨタ ヴィッツ
引用:https://www.webcg.net/articles/-/37601
↓GR。タコメーターが3連メーターの真ん中にレイアウトされています。
引用:https://www.webcartop.jp/2017/09/154595/
トヨタでもっとも売れているのはプリウスやアクアですが、その前はヴィッツがダントツでした。
5ナンバー車ながら、車幅は5ナンバーの限界値1,700mmぎりぎりまで広げ、しっかりとした作りとポップな室内で世界中でヒットしたのがヴィッツ。
ですがトランスミッションはCVTなため、MT仕様は派生モデルの《GRファミリー》だけの専売特許になっています。
GRとは《GAZOO Racing》というトヨタの重要なレースチームや、さまざまなレースイベントの開催、車両開発の総称です。そのトップモデルが《GRNM》で、ヴィッツ限定車がフランス工場で製造、すぐに完売となっています。
引用:https://toyota.jp/pages/contents/request/webcatalog/vitz/vitz_main_201908.pdf
国内で常時購入できるのが《GR》と《GR SPORT》。GRはスポーツシートやメーター類にも手が入っています。もちろん足回りも固められているのに対し、GR SPORTはエクステリアやインテリアをスポーティなアイテムで固めたスポーツ感を高めたモデル。
MT車の面白さは、エンジンの回転数に合わせてシフトチェンジが”両手両足”で行なえること。耳でエンジン音を聞き、ワインディングや坂の上り下りだけでなく、市街地走行でもクルマを操る楽しさは格別です。
それも、世界中で売れたヴィッツだけに、そのコンパクトさは扱いやすさが違います。2020年には新型ヤリスとしてデビューしますが、ヴィッツ最後のGRを味わうのもいいでしょう!
引用:https://clicccar.com/2018/08/09/616889/img_9809/
価格と主なスペック
GR SPORT:2,115,300円
GR:2,335,300円
モデル | GR | GR SPORT |
全長×全幅×全高(mm) | 3,975×1,695×1,490 | 3,975×1,695×1,450 |
ホイールベース(mm) | 2,510 | |
車重(kg) | 1,050 | 1,030 |
最小回転半径(m) | 5.6 | |
最低地上高(mm) | 120 | 140 |
エンジン種類 | 直列4気筒 | |
最高出力(kW[PS]rpm) | 80[109]6,000 | |
最大トルク(Nm[kgf]rpm) | 138[14.1]4,400 | |
燃費(km/L、JC08) | – | 17.2 |
3位 トヨタ カローラアクシオ
引用:https://autoprove.net/toyota/corolla/151/
トヨタ カローラは1966年の3ドアセダンの初代デビュー以来、国内では1,000万台を発売。そして2013年には全世界で4,000万台の発売達成となったグローバルカーです。
カローラは国内では5ナンバーサイズを死守、大衆車あるいはエントリーカー、商用車として多彩なヴァリエーションを誇っていますが、スポーツカーで有名な”レビン”(86であまりにも有名)も《カローラ レビン》なのです。
現行のカローラ アクシオは、2019年に新型カローラ(セダン、3ナンバー化)の国内デビューに伴い現行型を継続発売しています。
その中にMT仕様車があり、5ナンバーカローラが欲しい人には、最後のクルマとして楽しむことができるのです。
エンジンはヴィッツと同じですが、車重はGRよりも20kg重いだけ。
走りに特筆すべきものはありませんが、セダンの安定感(ボンネットとトランクがキャビンとしっかり分かれているメリット)は長く乗り続ける上で重要なポイントと言えます。
ちなみに、カローラフィールダー(5ナンバーワゴン)は、同じく新型となった3ナンバーのカローラ ツーリングのデビューで、ビジネスカーとして生き残っています。
ただ、カラーリングや内装などは大幅にリストラしています。
価格と主なスペック(カローラ アクシオ)
EX 2WD MT:1,546,600円
グレード | ガソリン EX(2WD) |
全長×全幅×全高(mm) | 4,400×1,695×1,460 |
ホイールベース(mm) | 2,600 |
車重(kg) | 1,070 |
最小回転半径(m) | 4.9 |
最低地上高(mm) | 155 |
エンジン種類 / 総排気量(cc) | 直列4気筒 / 1,496 |
最高出力(kW[PS]rpm) | 80[109]6,000 |
最大トルク(Nm[kgf]rpm) | 138[14.1]4,400 |
燃費(km/L、JC08) | 18.0 |
2位 スズキ スイフト
↓画像は”ハイブリッド”ですが、ボディはMT車と変わりません。
引用:https://www.motordays.com/newcar/articles/swift-suzuki-imp-20170317/
引用:https://autoc-one.jp/suzuki/swift/report-3138417/photo/0143.html
スズキ スイフトと言えば《スイフト スポーツ》のこと?だけではありません。
スイスポは世界中で評判になった1.4Lターボ車。全幅が1,735mmと、5ナンバー枠をわずか35mmワイド化したボディですが、これは輸出用の標準ボディサイズです。
国内仕様のスイフトは5ナンバー枠にしっかり収まる設計で、エンジンは1Lと1.2L、1.2Lマイルドハイブリッドと1.2Lハイブリッドの4グレードをラインナップしています。
5ナンバースイフトのMT仕様は1.2Lエンジンで、合計2グレードを用意しており、ホットハッチ好きの人にも好評。軽い車体で剛性を程よく保ったクルマづくりのおかげで、軽快なドライビングが楽しめます。
2連メーターも220km/hまでの高速度表示、エアコンのダイヤルスイッチも大きめで扱いやすく、タッチパネル操作のクルマが増えているなか、とくに扱いやすく印象的です。
トヨタやホンダといった中型、高級車を作るメーカーによる小型MT車(ヴィッツ、フィット)と、軽自動車がメインの小型乗用車メーカー スズキが最上位として作るスイフト……その作り込みの違いも、ぜひ比べてみると面白いでしょう。
引用:https://autoc-one.jp/suzuki/swift/report-3138417/photo/0114.html
価格と主なスペック
※価格は”セーフティパッケージレス仕様車”です
RS 2WD MT:1,717,100円
XG Limited 2WD MT:1,483,900円
グレード | RS / XG Limited |
全長×全幅×全高(mm) | 3,840×1,695×1,500 |
ホイールベース(mm) | 2,450 |
車重(kg) | RS→870kg / XG→840kg |
最小回転半径(m) | 4.8 |
最低地上高(mm) | 120 |
エンジン種類 / 総排気量(cc) | 直列4気筒 / 1,242 |
最高出力(kW[PS]rpm) | 67[91]6,000 |
最大トルク(Nm[kgf]rpm) | 118[12.0]4,400 |
燃費(km/L、JC08) | 22.6 |
1位 マツダ2(デミオ)
引用:https://www.autocar.jp/photo/firstdrives/425397/#photo7
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/photo/20191017-20105663-carview/3/#contents
マツダ2は、デミオの名で1996年に初代がデビューして以来4代目のクルマ。マツダが独自に製造する小型車のボトムエンドですが、マツダ車の名称が数字化されたため《2》が与えられました。
マツダは2008年にアメリカ フォードモーターの傘下から離れ、独立企業として《SKYACTIV》技術を急いで確立。クルマの作り方を一から見直し、エンジンはガソリンとディーゼルの両方をどの車種にも搭載するなど、メーカーとしてのパフォーマンスを高めています。
ショールームでクルマを見ると、インテリアの質感の高さやアクセルペダルがオルガン式採用など、輸入車のような雰囲気があちこちで感じられます。
デミオと変わったのは名前だけではなく、ACCといった安全支援システムや静粛性の向上など走りやすく、高級感が増したMCとなっているのが間違いありません。
マツダ2のもう一つの注目ポイントは、やはりプライスレンジ。157万円からのスタートですが、プレミアム感を求めるならば250万円以上のモデルも用意されています。輸入車との競合を考える人には選択肢の一台となるでしょう。
引用:https://www.goodspress.jp/reports/208361/2/
価格と主なスペック
ガソリンモデル 6MT:1,573,000円〜2,090,000円
ディーゼルモデル 6MT:1,991,000円〜2,458,500円
モデル | 1.5L ガソリン | 1.5L ディーゼル |
全長×全幅×全高(mm) | 4,065×1,695×1,500 | |
ホイールベース(mm) | 2,570 | |
車重(kg) | 1,040 | 1,110 |
最小回転半径(m) | 4.7 | |
最低地上高(mm) | 145 | |
エンジン種類 | 直4/1,496cc | 直4/1,498cc |
最高出力(kW[PS]rpm) | 81[110]6,000 | 77[105]4,000 |
最大トルク(Nm[kgf]rpm) | 141[14.4]4,000 | 220[22.4]1,400-3,200 |
燃費(km/L、WLTC) | 19.8 | 25.2 |
※このほかには、モータースポーツベース車両が用意されています。
まとめ
MT車のコンパクトカー人気度上位5台をご紹介しました。ハイブリッド車種が増加、MT車は一部のスポーツ車両にのみ残る…とも言われていますが、スイフトとマツダ2のように普通モデルでしっかりとMTがあるのは心強い限り。
現在のクルマがATやCVTばかりになっているのは、ハイブリッドやEV化が進んでいる影響大。
ですが、MTを操るにはエンジン音を体感し、ギヤチェンジの際の回転数を耳で捉えてスパッとシフトチェンジする感覚が必要です。それこそがクルマを操る醍醐味で、MT=クルマだったわけです。
MTは難しそう、という人もいるかもしれませんが、MTほど面白いドライビングもありません。ぜひ、試乗してみてはいかがでしょうか?