コンパクトカーなら、ガソリン車で十分?いえいえ、最近はハイブリッドの小型車がどんどん増えています。
とくに人気なのが、低燃費だけでない走りが楽しいハイブリッド。その人気度の秘密を徹底比較してみました。ご覧下さい!
目次
9位:スズキ スイフト
引用:https://www.webcg.net/articles/-/37160
コンパクトハイブリッドカーでは、9番目に売れているスイフト。実は、スイフトには2種類のハイブリッドシステムがあります。
フルハイブリッド
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/swift/
ハイブリッド車とは、全メーカーエンジンとモーターの掛け合わせだけ…と考える人が多いのですが、メーカーによってかなり個性が違います。
スズキの場合、変速機(トランスミッション)がAGSなのがフルハイブリッド。つまり、MTを自動化したシステムで、より滑らかなギヤチェンジで効率よくモーターのパワーがアシストする仕組みです。
口コミより(価格com.)
エンジン自体の性能はこんなもんかという感じです。車体が軽いので不足は感じないです。
踏めばそれなりに出ますが、高速道路の再加速ではちょっとがんばらないといけない感じはあります。
ハイブリッドのアシストはスムーズな変速時に感じられます。これはとてもよい。走行中にEVに切り替わるのもスムーズで気付かないほどです。この点もとてもよい。
ただ、低速時にぎくしゃくすることがある。
マイルドハイブリッド
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/swift/
一方のマイルドハイブリッドとは、トランスミッションがCVTでモーターのパワーも小さなものを装備。ハイブリッドシステムの簡素化で効率性だけを高めた仕組みに特化しています。
スイフトは、もともと車重が軽く800kg台ですが、フルハイブリッドは960kg。ガソリン車でも軽快さは感じられますが、ハイブリッドSL(フル)は変速でのスムーズさでハイブリッドのメリットが感じられます。
ただ、AGSは癖(ぎくしゃく)がある変速機なのも事実。CVTの”重さ”がない分、走りの癖を掴むと面白いドライブとなるでしょう。
8位:ホンダ シャトル
引用:https://car-mo.jp/mag/2019/07/14233/
シャトルのハイブリッドシステム”SPORT HYBRID i-DCD”
引用:https://www.honda.co.jp/tech/auto/powertrains/idcd.html
シャトルの SPORT HYBRID i-DCD とは、ホンダのi-VTECエンジンと7DCTという変速機を搭載しているのが特徴です。
もともと低燃費に優れ、パワーもあるエンジンを開発していたホンダですが、エンジンのパワーを上手に変速させて伝える仕組みとして7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を使っています。
これはMTを2つ用意しているカタチで、ハイブリッドシステムに利用するのがホンダらしいところでしょう。エンジンとモーターの2つの動力のつなぎを切れ目なく滑らかに伝える複雑さは、やはり乗ってみて判断するのが一番です。
口コミより(価格com.)
走行性能ですが、ハンドリングはシットリ落ち着いた感じ、ロールもゆったりと確実です。
加速性能は60km/h以上の加速はシャトルがいいです。高速道路ではシャトルはストレス無く、ハンドリングもクイック過ぎず、疲れません。
但し、渋滞中に30km/h程度を維持しようとするときかなりギクシャクする場合が有ります。唯一かなり気になる欠点です。
7位:スズキ ソリオ
引用:https://www.webcg.net/articles/-/35579
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/35579#image-8
ソリオには、スイフトと同様フルハイブリッドとマイルドハイブリッドがあり、その違いはスイフトと同じですが、ミニバンスタイルというコンパクトなボディ構造なため、モーターや減速機などが小型化されているのが特徴です。
駆動するためのモーターは30Nmと低速でのじわじわっとしたアシストに役割が集中。ギヤチェンジでのギクシャク感が癖としてありますが、パワーに関しては高速道でも問題なく加速して行きます。
引用:https://www.suzuki.co.jp/car/solio/performance_eco/
口コミより(価格com.)
EV走行時は滑らかで静かなのでかなり快適。
常にエコモードにしていますが、特に加速が遅いとは思いません。以前乗っていたミニバンだと登るのが遅かった坂道も、このソリオなら問題なく登ります。
実燃費は夏場で22から23ぐらい、冬場だと18から19ぐらいです。
AGSなのでダイレクト感はありますが、滑らかさはマイルドハイブリッドのCVTにかないません。
AGSのぎくしゃく感は加速時は気になりませんが、むしろ減速時に気になります。夏場は頻繁にEV走行になるので良いのですが、冬場は減速してもEV走行になりにくいので、停車するまでにぎくしゃく感があります。
6位:ホンダ フィット
引用:https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/performance/ecology/
SPORT HYBRID i-DCDハイブリッドシステムを搭載しているホンダ フィットハイブリッド。137馬力というシステム最高出力があり、コンパクトクラスではパワーのある一台です。
「EVドライブモード」「ハイブリッドドライブモード」「エンジンドライブモード」と走行状況によってエンジンとモーターの掛け合わせと使い分けが行なわれ、最適な走りが楽しめます。
口コミより(価格com.)
この車はDCTなので、ATのように変速が実感できて嬉しいです。このクラスでは一番の楽しく面白い加速ができる車だと思います。
すこしギクシャクする時はあります。
モーターのみのEV走行、エンジンによる走行と充電するエンジン走行、エンジンに加えてモーターアシストをするハイブリッド走行ができます。
ハイブリッドモニターを付けると面白いです。90km/h以上で高速モードのようになり、燃費の良いエンジン走行ができます。
EV走行と充電走行の繰り返しを50km/h前後で走行し続けると、燃費が凄いいいです。
5位:ホンダ フリード
引用:https://www.honda.co.jp/FREED/
シャトルやフィット同様のSPORT HYBRID i-DCDハイブリッドシステムを搭載しているホンダ フリード。2019年10月にMCしたばかりのため、この記事作成中では試乗レポートが未達。
いままでは圧倒的にガソリンモデルが優位だったフリード。その要因は、室内を広く取るためにハイブリッドシステムを多少犠牲にして配置していることがあります。
ただ、ミニバン特有のパワートレーンのトルク重視や、変速でのギクシャク回避など、さまざまな対策が必要となり、2019年モデルでの進化が気になるところです。
ガソリンモデルの評判が非常に高いため、ハイブリッドモデル、とくに4WDがどうなっているのか?ぜひ試乗してみたいですね!
4位:トヨタ ヴィッツ
引用:https://www.webcg.net/articles/-/35913
引用:https://toyota.jp/vitz/performance/eng_hv/?padid=ag341_from_vitz_perf_eng_hv02
小型車であればあるほど、エンジンスペースやバッテリーの配置場所などがなくなるのがハイブリッド車の悩みです。
ヴィッツも、アクアと同じ1.5Lハイブリッドシステムを搭載するにあたり、シャーシを改良してモーターやバッテリーへの振動負荷を抑える対策を行なっています。
エンジンは74馬力/111Nm、モーターは61馬力/169Nmでシステム合計は100馬力。
トランスミッションがCVTなため、変速そのものがなくスムーズ。このあたりは、プリウスやアクアで実績を重ねたトヨタの自信作と言えるでしょう。
ヴィッツそのものがコンパクトカーで、200万円のハイブリッドカーであることの”価値”をどう見るかで、買いか否かが分かれるクルマ。ただ、試乗すると、驚くほどいいと感じる人が多いのも事実です。
2020年の新型《ヤリス》としてFMCするため、インテリアやシート、剛性の更なるアップなどで価値を高めたハイブリッド車が期待されます。
口コミより(価格com.)
高速道路に乗ってもエンジン音でうるさい!ってならないのが最高です。
CVTなので、変速時の『ガクガク』感が全くないのが乗ってて気持ちいいです。
加速も悪くなく踏み込んだらすぐに速度があがってくれて気持ちいいです。
ただ、スロットルの電子制御が利いているので加速感が感じられないのは残念なところです。
3位:トヨタ アクア
引用:https://autoc-one.jp/toyota/aqua/report-3405956/
引用:https://toyota.jp/aqua/performance/eng_hv/?padid=ag341_from_aqua_perf_performance_eng_hv
ヴィッツへ投入したハイブリッドシステム、システム総合100馬力を搭載した、ベストセラーカーが アクア です。リッター38kmの低燃費グレードと、34.4km/LのクロスオーバーGまですべて”30km台”。
実際に走行してみるとカタログ燃費以上の数値が出ることもあり、口コミだけで売れるハイブリッド優等生です。
そのシステムは、EV初速からエンジンへの切り替わり、エンジン走行にアクセル踏み増しでモーターアシストという基本に忠実なもの。もちろんトヨタが先鞭を付けたもので、後追いするメーカーは違う技術でトヨタに挑んでいます。
アクアはクロスオーバーというSUVルックなグレードを新たにデビュー、スポーティモデルも投入しています。
口コミでは問題ないほどの好評ぶりですので、試乗してみるのがいいでしょう!
↓新グレード《グランパー》。ブラック加飾でかっこよさが加わっています。
引用:https://toyota.jp/aqua/grade/special4/
↓3ナンバーになったSUV風のクロスオーバー。1,500mmの全高は機械式駐車場(全高1,550mmまでが一般車両)に入る”寸止め仕様”になっています。
引用:https://kakakumag.com/car/?id=10896
2位:トヨタ シエンタ
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20181030-20104433-carview/
引用:https://toyota.jp/sienta/design/?padid=ag341_from_sienta_navi_design
エンジンが74PS/111Nm、モーターが61PS/169Nm…つまり、ヴィッツやアクアと全く同じスペックで、1,380kgもの車重と人間を引っ張るのが、シエンタハイブリッドです。
アトキンソンサイクルエンジンに、CVT、安定したシステムはFFのみで4WDはなし。
その特徴はハイブリッドなのに、シートアレンジや積載容積の高さにあります。
トヨタが売るクルマの半分はハイブリッドで、その凄さは当たり前になっていることから、燃費のよさとスムーズさ、静粛性に加えてインテリアの楽しさやシートの工夫、小物入れなどのアイデアにユーザーの注目が移行。
汎用ハイブリッドシステムへの信頼性の高さがウリの一台となっています。
1位:日産 ノート
引用:https://response.jp/article/2019/01/29/318567.html
ノート e-POWER のシリーズハイブリッド
↓①は発電専用エンジン、②は駆動モーター&インバーター、③は駆動用バッテリー(リチウムイオン)
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/note/performance_safety/performance.html
日産ノートは、50年ぶりに日産車が乗用車でNo.1の販売台数となった大ヒットモデルです。
その中心が、e-POWER。これはシリーズハイブリッドと呼ばれるシステムで、通常のハイブリッド方式はエンジンとモーターの両方を駆動元として使い分けるか、掛け合わせる方式。
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/note/performance_safety/performance.html
一方のe-POWERは、エンジンは”発電機”で、モーターだけが駆動元となっています。つまり、エンジンそのものは従来と違い、モーターの滑らかな加速減速性能を支える存在となっているのです。
となると、走っている間はEVとなり、電気が確保されているあいだは静かな走行が可能です。
ただ、高速道などで連続した走行では、電欠になりがち。そこで、エンジンが始動し、発電モーターが充電器へと電気を送ります。その際にエンジン音がするため、滑らかな走行なのにエンジン音…という面白い現象が出てくるのです。
エンジンは1.2Lの79馬力。モーターは109馬力ですが、4WDの場合はリヤモーターが別に装備、4.8馬力が備わります。
アクセルワークには、ワンペダルドライブが特徴としてあります。市街地走行と高速走行でかなり慣れが必要で、新しい感覚のクルマとして徐々に認知されています。
エンジンとモーターのスペック
引用:https://www2.nissan.co.jp/SP/NOTE/VLP/PDF/note_specsheet.pdf
口コミより(価格com.)
・滑らかな加速。大衆車にしては充分すぎる加速。細かいアクセルの操作も可能なのはさすがモーター。
どこまでも滑らかに加速するのでスピード注意ですね。
・最も効率の良い回転数で頻繁に回るのでうるさいです。
・低速~高速域まで、コンパクトカーとは思えない加速です。ワンペダルを売りにしていますが、慣れないうちは速度を維持するのが難しく、減速もギクシャクします。
回生ブレーキを有効にするにはワンペダルでの走行が必須となってしまうのがとても面倒で、他社ハイブリッド車のようにフットブレーキに回生協調制御を入れなかったのが残念です。
まとめ
ハイブリッドのコンパクトカーをご紹介しました。ハイブリッドはトヨタ、ホンダ、スズキ、日産と全く違う方式を採用しています。これは、各社が特許を持っていることや、クルマの作り方が全く違うことが理由。
ただ、トヨタはハイブリッドシステム特許を各社に無料開放(2019年4月)と宣言。約23,700件にも及ぶ特許を自由に使うことで、各社のハイブリッド車がより安く多く出てくる可能性があります。
今後のハイブリッドコンパクトカーに注目ですね!