ここ数年、ハイブリッド車が非常によく売れています。
ハイブリッド車を選ぶ動機は、間違いなく「燃費」だと思いますが、そのハイブリッド車の燃費も車種によってかなり異なります。
そこで今回は、各メーカーのハイブリッド車の中から低燃費なものを1位から5位まで5車種選び、ランキング形式で紹介したいと思います。
燃費にこだわってハイブリッド車を選びたい人は必見です。
※記事中の燃費表記は、特に断りのない限りJC08モードで計測した数値です。
目次
【2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車:第5位】トヨタカローラ
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20191016-20105645-carview/photo/29/#contents
2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車、第5位はトヨタカローラです。
燃費が最も低いグレードは、SとG-XのFFで、35km/Lとなります。
なお、最上位グレードのW×Bは30.8km/L、4WDモデルはSとG-Xが31km/L、W×Bが28.4km/Lです。
トヨタの営業マン曰く、カローラの人気グレードは、ガソリン仕様、ハイブリッド仕様共に中間グレードのSのFFモデルだそうで、受注の約4割を占めているようです。
ハイブリッド仕様に限っていれば燃費は35km/Lとプリウスにも迫る数字なので、燃費を重視してハイブリッド車を探している人にとっては十分満足のいくものでしょう。
なお、ハイブリッド仕様のS(FF)の価格は257万4,000円です。
往年のカローラを知る人にとっては「カローラが250万円もするの?」という感じでしょうが、もはや今のカローラは以前のカローラとは違います。
排気量こそ1.5Lですが、ボディは日本向けにサイズダウンされているとはいえ、立派な3ナンバーサイズです。
「カローラ」という色眼鏡を外してみると、この車は非常によくできています。
日本の道路事情にはギリギリぴったりともいえる手頃なボディサイズ、オーソドックスな4ドアセダン、SUVやミニバンほど室内は広くないものの、大人4人が乗れる室内空間、そして何といってもプリウス並みの低燃費。
これで250万円であれば十分に価値があるでしょう。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20191016-20105645-carview/photo/30/#contents
しかもトヨタの中でも絶対に失敗が許されない車種の1つであるカローラです。細部に渡って徹底的に作り込んでいますので、現代的水準において「価格なり」の最高品質を備えているといえます。故障やトラブルの心配も皆無と言っていいと思います。
なおトヨタの低燃費セダンといえばカムリが思い浮かびますが、カムリの燃費は28.4km/L、価格は最低でも約346万円です。
カムリは完全に北米市場を意識した作りになっているので、ボディサイズが大きいです。居住性はよいものの、日本の道路事情に合っているかというと疑問です。
こうして考えてみても、セダンを望む比較的コンサバティブな層にとって、カローラは色々な意味でジャストサイズといえます。
【2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車:第4位】ホンダフィット
引用:https://autoc-one.jp/nenpi/5002853/photo/0005.html
2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車、第4位はホンダフィットです。
燃費が最も低いグレードはHYBRIDで、37.2km/Lです。
その他のグレードはHYBRID・FとHYBRID・L Honda SENSINGが34km/L、HYBRID・S Honda SENSINGが31.8km/L、4WDはHYBRIDが29.4km/L、HYBRID・FとHYBRID・L Honda SENSINGが28.6km/L、HYBRID・S Honda SENSINGが28km/Lとなっています。
フィットに人気グレードは先進安全装備のHonda SENSINGを装備したHYBRID・L Honda SENSINGですが、このグレードでも34km/Lですから、5位のカローラの35km/Lと比較して1km/L悪い程度にすぎません。十分に低燃費だといえるでしょう。
フィットはコンパクトカーですが、後席が広いのが特徴です。
フィットはセンタータンクレイアウトを採用しており、ガソリンタンクが前席下部に設置されています。
そのため後席と荷室の広さに余裕がある上、フロア高が低いのでシート位置が低くて頭上空間に余裕があります。
カローラが3ナンバーなのに対してフィットは5ナンバーですが、後席に座って室内の広さを感じるのは明らかにフィットです。
荷室もそれなりに大きいので、週末の買いだめや家族4人での二泊三日の旅行程度であれば困ることはありません。
引用:https://autoc-one.jp/nenpi/5002853/photo/0046.html
使い勝手の良さを求めるのであればカローラよりフィットの方がよいでしょう。逆に「セダンであること」を重視するのであればカローラ、ということになりそうです。
【2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車:第3位】日産ノート
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/35472
2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車、第3位は日産ノートです。
燃費が最も低いグレードはe-POWER S(FF)で、燃費は37.2km/Lです。
その他のグレードの燃費はFFのe-POWER Xとe-POWER MEDALISTが34km/L、4WDのe-POWER X FOURとe-POWER MEDALIST FOURが28.8km/Lとなります。
4位のフィットとノートは同じ5ナンバーサイズのコンパクトハッチバックですが、室内はフィットの方が広いです。
室内サイズ(室内長×室内幅×室内高)は、フィットが1,935mm×1,450mm×1,280mm、ノートが2,065mm×1,390mm×1,255mmです。室内長こそノートが勝りますが、室内幅と室内高はフィットが勝ります。
乗った時の体感に影響を与えるのは幅と高さなので、室内の広さを求める人はフィットを買うべきでしょう。
燃費は中間グレードのe-POWER Xが34km/Lですが、これはフィットのHYBRID・L Honda SENSINGと同じです。燃費についてはそれほど差はない、と考えてよいと思います。
なお、価格はノートe-POWER Xが約206万円、フィットのHYBRID・L Honda SENSINGが約212万円と6万円差です。これも値引きやオプションの装備具合によって上下してくるので、ほぼ同じと考えることができます。
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/35472
ノートはやはりe-POWERに乗ってみたいかどうか、というところが選択のポイントになると思います。
ガソリンでエンジンを動かすことによってモーターを動かす電力を発電し、モーターの力で車を駆動させる、というシステムは、国産車では日産のe-POWERの他にありません。
電気を動力源としているわけではないので、電気自動車ではありませんが、電気自動車と同じくモーターで駆動させるので、アクセルレスポンスが素早く、トルクフルな電気自動車的なフィーリングが味わえます。
【2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車:第2位】トヨタアクア
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/36820#image-10
2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車、第2位はトヨタアクアです。
燃費が最も低いグレードはLで、燃費は38km/Lです。
その他のグレードはすべて34.4km/Lとなります。
先ほども見たように、ノートe-POWER XとフィットのHYBRID・L Honda SENSINGの燃費が34km/Lなので、アクアの多くのグレードはこれらとほぼ同じです。
Lの燃費は38km/Lと飛び抜けてはいるものの、これは装備がかなり簡略化されているので法人などの営業車向けのグレードです。つまり個人が自家用車で買うグレードとしてはあまり向いていません。
となると、4位のフィットから2位のアクアまでは団子状態、ということがいえます。
アクアの価格帯は約182~220万円で、多くのグレードが210万円以下で買えます。この点もフィット、ノートと重複します。
フィットは室内の広さ、ノートは電気自動車的走行フィールという特徴がありましたが、アクアは「走りの良さ」が特徴です。
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/36820#image-10
アクアはフィットやノート、同じトヨタのヴィッツなどに比べると車体が低いので、重心が低いです。
そのため走りが非常に安定しています。
地方の直線が多い幹線道路を走るよりも、東京23区内のように渋滞や路上駐車が多い上、1本裏へ入ると細い路地が入り組んでいるような道を、右へ左へ忙しくウインカーを出しながらヒラヒラと駆け抜けていくような走り方に向いているような気がします。
【2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車:第1位】トヨタプリウス
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/photo/20190129-20104809-carview/3/#contents
2019年おすすめの低燃費ハイブリッド車、第1位はトヨタプリウスです。
燃費が最も低いグレードはEで、燃費は39km/Lです。
その他のグレードはFFが37.2km/L、4WDが34km/Lとなります。
やはり低燃費競争となると、プリウスの右に出る車はありませんでした。
最も低燃費のEは、アクアのLと同じく装備簡略化の営業車向けバージョンです。
自家用車としてそれなりに装備を充実させようとするとより上位のグレードになりますが、この場合の燃費は37.2km/Lで、フィット、ノート、アクアの34km/L台から完全に頭1つ抜けだしています。
これがプリウスのプリウスたるゆえんでしょう。
ただし価格帯は約257~354万円となり、ほぼ重複しません。つまり1クラス上、ということになります。
ここまで紹介した4車種の排気量はすべて1.5Lでしたが、唯一プリウスは1.8Lです。排気量が上なのに燃費が良いというのもプリウスの素晴らしいところです。
プリウスの特徴は、言うまでもなくこの低燃費にあります。
ある意味これは当たり前のことなので、あえて他の特徴を探すと「ハンドリングの良さ」を挙げることができます。
プリウスはトヨタのFF車向けプラットフォーム、GA-C(TNGA)を採用していますが、このTNGAとプリウスの相性はすこぶる良いです。
低重心な上に車体バランスに優れているので、街乗りからワインディングでのスポーツ走行まで、実に気持ちのよいハンドリングをみせてくれます。
また、プリウスはモーターのアシスト力が強いので、その見た目とイメージに反して、グイグイ背中を押されるような力強い加速をします。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/photo/20190129-20104809-carview/13/#contents
このハンドリングの良さと力強い加速が合わさって、プリウスはスポーツカー顔負けの走りを実現しています。
燃費を基準にしてハイブリッド車を選ぶのであれば、プリウスを選んでおけば失敗はありません。予算的にプリウスが厳しい場合はフィット、ノート、アクアから好きなものを選ぶようにしましょう。