クルマのテレビCMなのに、車が登場しない……トヨタ・ハリアーとホンダ・ヴェゼルはまさに意表を突く宣伝で、いつの間にかSUVで最も売れているクルマとなりました。
中でもハリアーは台数こそヴェゼルには敵いませんが、人気度はナンバーワン。
対するヴェゼルは今やホンダのベンチマークともいえる存在。
かっこいいのは当たり前の2台ですが、どこがそんなにイイのか?徹底比較して参りましょう。
目次
あの佐藤浩市も、マークXからハリアーにチェンジ!
日本一かっこいい部長、のイメージに一役買った俳優、佐藤浩市。
そして言わずと知れたマークX(2009年)……それもこのSUV全盛期では、ハリアーにとって代わられた?
さすがはトヨタ、2013年のフルモデルチェンジではしっかりと”佐藤部長”を招いての新車発表会。
イメージ戦略通りハリアーは売れています。
画像↓ 左=マークXでかっこいい部長を演じた佐藤浩市。
右=今度は新車発表会でハリアーをバックに佇む!
引用:http://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/photo/000/001/701/507/1701507/p2.jpg
引用:http://fsv-image.autoc-one.jp/images/1544442/010_o.jpg
ヴェゼルは ”Suchimos” のSTAY TUNEで注目度アップ!
サッチモ?といえば、ルイ・アームストロングの愛称。そして彼の名曲”What a Wonderful World”といえば…なんとホンダシビック(3rd)のCMでもおなじみでした。
ヴェゼルのCMで有名なSuchimos……その名は、かのサッチモから取ったとか。
なるほどホンダに縁のあるキャラクターだったんです。
CM曲もジャミロクワイを彷彿とさせ、バブル期を知る50代以上の人にもヴェゼル人気なのは、この曲のおかげ?ホンダ、やってくれますね!!
画像↓ 左=サチモスのメンバー。
自然体の曲作りがヴェゼルにマッチしたのかもしれない
引用:http://sheep-run-away.com/wp-content/uploads/2016/07/スクリーンショット-2016-07-21-0.30.16.png
引用:http://fsv-image.autoc-one.jp/images/2593896/023_o.jpg
人気最強SUV、ハリアーとヴェゼルの価格比較
引用:http://carmuse.jp/wp-content/uploads/2016/10/carlineup_harrier_gallery_09_lb-e1476801995746.png
引用:http://car.watch.impress.co.jp/img/car/docs/745/532/12_s.png
ハリアー ハイブリッド
■PREMIUM “Advanced Package”
……………………………………………… 4,591,963円
■PREMIUM………………………… 4,032,000円
■ELEGANCE…………………………3,774,857円
■GRAND………………………………3,713,143円
ハリアー ガソリンエンジン
■PREMIUM“Advanced Package”4WD
………………………………………………3,891,927円
■PREMIUM“Advanced Package”2WD
………………………………………………3,697,527円
■PREMIUM 4WD……………… 3,331,543円
■PREMIUM 2WD……………… 3,137,143円
■ELEGANCE 4WD……………… 3,074,400円
■ELEGANCE 2WD……………… 2,880,000円
■GRAND 4WD…………………… 2,992,114円
■GRAND 2WD…………………… 2,797,714円
■ELEGANCE“Gʼs” 4WD
………………………………………………3,485,455円
■ELEGANCE“Gʼs” 2WD
………………………………………………3,291,055円
●329万円から459万円…まさに、ファミリーユースからミドルエイジまでドンピシャな価格帯を提示。
ミニバンを買うなら、ハリアーの方がいい…という女性にも支持されるプライスになっています。
引用:http://toyota.jp/harrier/gallery/
ヴェゼル・ハイブリッド
■HYBRID RS・Honda SENSING 2WD……… 2,770,000円
■HYBRID Z・Honda SENSING 4WD………… 2,886,000円
■HYBRID Z・Honda SENSING 2WD………… 2,670,000円
■HYBRID X・Honda SENSING 4WD…………2,716,000円
■HYBRID X・Honda SENSING 2WD…………2,500,000円
■HYBRID 4WD………………………………………… 2,486,000円
■HYBRID 2WD………………………………………… 2,270,000円
ヴェゼル
■RS・Honda SENSING 2WD…………………… 2,390,000円
■ X・Honda SENSING 4WD…………………… 2,336,000円
■ X・Honda SENSING 2WD…………………… 2,120,000円
■G 4WD……………………………… ……………… … 2,136,000円
■G 2WD…………………………………………………… 1,920,000円
●20代から60代、70代とワイドな支持層があるヴェゼル。
特に、夫婦2人のシルバー層にも人気なのは、様々な車を乗り続けた経験から、インテリアに凝った軽いフットワークのクルマだから…という見方もかなりあります。
ハイブリッドは227~288万円と、371~459万円のハリアーよりも150万円ほど高い≪乗り出し設定≫。
いわば、SUVのフィットvsマークX程度の価格差です。
性能・スペック・大きさを比較
ハリアーの宣伝写真。↑後席はフルフラットにはならないが、旅行カバンにチェロを載せるという洒落た設定だ
引用:http://toyota.jp/harrier/interior/indoor_space/
ボディスペック : ハリアー vs ヴェゼル
左がハリアー、右(赤字)がヴェゼル
■全長(mm)………………………4,720 / 4,295~4,305
■全幅(mm)………………………1,835 / 1,770~90
■全高(mm)………………………1,690 / 1,605
■ホイールベース(mm)……2,660 / 2,610
■トレッド・前(mm)………1,560~1,570 / 1,535
■トレッド・後(mm)………1,560~1,570 / 1,540
■最低地上高(mm)………… 175~190 / 170~185
■室内長(mm)…………………1,965 / 1,930
■室内幅(mm)…………………1,480 / 1,485
■室内高(mm)…………………1,220 / 1,265
■乗員(名)……………………… 5 / 5
■車重(kg)………………………1,560~1,800 / 1,180~1,370
■最小回転半径(m)…………5.3~5.7 / 5.3~5.5
●車両サイズは、ハリアーが4.7m超え、ヴェゼルが4.3m前後。40㎝もの差があることから、5人が長距離乗るならハリアーの方が楽。
室内高で比較すると、実はヴェゼルの方が4.5㎝高い。
ただ、クーペフォルムのヴェゼルは後席の頭上はタイト
引用:http:/car.watch.impress.co.jp/img/car/docs/638/003/01_s.png/
エンジン・モーター比較(ハリアーハイブリッド vs ヴェゼルハイブリッド)
左の数値がハリアー、右がヴェゼルです
■種類
・直4-DOHC / 直4-DOHC
■燃料・レギュラー
■総排気量 (cc) 2,493 / 1,496
■内径×行程 (mm)・90.0×98.0 /・73.0×89.4
■圧縮比 12.5 / 11.5
■最大出力 kW(PS)/rpm
・112(152) / 5,700、・97(132) / 6,600
■最大トルク Nm(kgf・m)/rpm
・206(21.0) /4,400~4,800
・156(15.9) / 4,600
■燃料タンク 56L / 40L
■フロントモーター 最大出力 kW(PS)
・105(143) /・22(29.5)
■フロントモーター 最大トルク Nm(kgf・m)
・270(27.5) / ・160(16.3)
■リヤモーター 最大出力 kW(PS)
・50(68) / –
■リヤモーター 最大トルク Nm(kgf・m)
・139(14.2) / –
◎ハリアーは2モーターハイブリッドでパワーには申し分なしだが、ヴェゼルは400㎏もの軽さで走りはいい。
小型エンジンの特徴であるロングストロークシリンダー、一度走り出すと非常に伸びのある走りが楽しめる。
これに対して、ハリアーは乗用車的なゆったりとした走りがいい。
トルクもそこそこあるので、高速でのダッシュも味わえる。
引用:http://toyota.jp/harrier/performance/hv_system/
エンジン比較(ハリアー vs ヴェゼル)
左の数値がハリアー、右がヴェゼルです
■種類
・直4-DOHC / 直4-DOHC
■燃料・レギュラー
■総排気量 (cc) 1,986 / 1,496
■内径×行程 (mm)・80.5×97.6 /・73.0×89.4
■圧縮比 10.5 / 11.5
■最大出力 kW(PS)/rpm
・111(151) / 6,100、・96(131) / 6,600
■最大トルク Nm(kgf・m)/rpm
・193(19.7) /3,800
・155(15.8) / 4,600
■燃料タンク 60L / 40L
●ガソリンエンジンでも15㎞/Lほど走るハリアー、ヴェゼルに至っては20㎞/Lのカタログ値となっている。
引用:http://www.honda.co.jp/VEZEL/webcatalog/performance/ecology/
燃費を比較(ハイブリッド&ガソリン)
引用:http://toyota.jp/harrier/performance/hv_system/
ハリアー
■21.8㎞/L~21.4㎞/L
・ハイブリッドグレード(電気式4WD)
■16.0㎞/L
・ガソリン2WD
■15.2km/L~14.8㎞/L
・ガソリン4WD
ヴェゼル
■27.0㎞/L~21.6㎞/L
・ハイブリッドグレード(2WD/4WD)
■20.6㎞/L~19.0㎞/L
・ガソリン(2WD/4WD)
色・カラーを比較
ハリアー
引用:http://toyota.jp/harrier/style/
特別塗装色は以下の3つです。
■ホワイトパールクリスタルシャイン(32,400円)
■スパークリングブラックパールクリスタルシャイン(32,400円)
■ブラッキッシュアゲハガラスフレーク(32,400円)
ヴェゼル
引用:http://www.honda.co.jp/VEZEL/webcatalog/styling/design/
特別塗装色は以下の5つです。
■プレミアムクリスタルレッド・メタリック(59,400円)
■ホワイトオーキッド・パール(37,800円)
■モルフォブルー・パール(37,800円)
■ミスティグリーン・パール(37,800円)
■ルーセブラック・パール(37,800円)
オプションを比較
ハリアー(主なものを抜粋)
PREMIUM“Advanced Package”(ハイブリッド車)の≪ディープボルドー≫内装。
フランスワインで有名なボルドーレッドをインテリアに使うことで、多くの女性の心をわしづかみにするのは間違いない!
引用:http://toyota.jp/harrier/interior/seat/
■本革シート……239,760円
■電動ムーンルーフ(チルト&スライド式)
引用:http://toyota.jp/harrier/interior/equip/
■快適温熱シート
引用:http://http://toyota.jp/harrier/interior/equip/
・肩や腰、脚部に≪より快適な温熱感が得られるような≫ヒーターを運転席と助手席に配置。
Hi・Mid・Loのモードの3タイプ切り替え。
特に、冷房中でも肩や腰を部分的に温めることができます。
■運転席8ウェイ、助手席4ウェイパワーシート
■運転席電動ランバーサポート4ウェイ……ランバーサポートとは、腰から背中にかけて固定されている姿勢を≪和らげる≫もの。例えてみれば「肩もみ機」のような機能が腰部分にあるものです。
ロングドライブでは、一度使うと病み付きに!
■ドライビングポジションシステム(シート、ステアリング)
■LEDリヤフォグランプ
■レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)……108,000円
■インテリジェントクリアランスソナー
●価格帯の違いはありますが、標準装備が多いのが特徴。
ヴェゼル
■ナビ装着用スペシャルパッケージ+ETC車載器
引用:http://www.honda.co.jp/VEZEL/webcatalog/equipment/equipment/
■運転席助手席シートヒーター……グレードによって標準装備、オプション設定、あるいは設定なしに分かれています。
夏場のエアコン冷風で体が冷えないようにヒーターを使用するのも便利です。
■運転席8ウェイパワーシート(スライド/リクライニング/ハイト前・後、メモリー機能付)+助手席4ウェイパワーシート(スライド/リクライニング)………HYBRID Z Honda SENSINGだけのオプション設定。
長距離ドライブや渋滞路が多いドライバーは、このシートは非常にお勧め。
■Honda SENSING(HYBRID、Gのみオプション。そのほかは標準装備)
(衝突軽減ブレーキ〈CMBS〉、歩行者事故低減ステアリング、ACC〈アダプティブ・クルーズ・コントロール〉、 LKAS〈車線維持支援システム〉、路外逸脱抑制機能、誤発進抑制機能、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能)
ホンダセンシングは、0次安全装備のパッケージを指します。
実際に衝突した場合はエアバッグが装備されていますが、お勧めは、ホンダセンシング装備車。
引用:http://webcg.ismcdn.jp/mwimgs/a/7/-/img_a703b110aa7040510647055090e76e87373375.jpg
まとめ
ハリアーにするか、それともヴェゼルか……やはり価格差150万円は大きいでしょう。
使用燃料は両車ともレギュラーガソリン、それにハイブリッドは両車とも4WD(ハリアーは電子式)をラインナップ。
ただ、ハリアーで460万円に届くグレードの比較対象は、メルセデス・ベンツGLC。
590万円~のプライスですが、ブランド料が高くなりすぎているメルセデスを考えると、ハリアーはお得でしょう。
ヴェゼルでハリアーに対抗するなら、最上級グレードにすべし。パワーシートをぜひ揃えるだけで、クルマががらりと変わります。
シングル、カップル世帯ならヴェゼル扱いやすい。
ただ、ブランドイメージはハリアーよりは低いので、エントリーカーとして購入すべきです。
子供のいるご家庭なら、後席の座り具合で決めるのがよいでしょう。