トヨタは世界初の量産型ハイブリッド車であるプリウスを生み出したメーカーなことから、他社に比べてハイブリッド技術には定評がある上、ハイブリッド車のラインナップが豊富です。
そこで今回は、トヨタのハイブリッド車の中からおすすめの5車種をピックアップして、ランキング形式で紹介したいと思います。
トヨタのハイブリッド車の購入を検討している人の参考になれば幸いです。
※記事中の燃費表記は、特に断りのない限りJC08モードで計測した数値です。
目次
【トヨタの2019年おすすめハイブリッド車:第5位】トヨタカローラ
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20191016-20105645-carview/photo/22/#contents
トヨタの2019年おすすめハイブリッド車、第5位はトヨタカローラです。
現行型カローラは、2019年9月に7年ぶりにフルモデルチェンジを受けました。
派生車種として5ドアハッチバックのカローラスポーツ、5ドアワゴンのカローラツーリングワゴンもありますが、これらは4ドアセダンのカローラとはあくまでも別車種扱い、ということになっています。
ここで取り上げるのは4ドアセダンのカローラです。
カローラのハイブリッド仕様が登場したのは先代のカローラアクシオからですが、現行型カローラはバリエーションの数においてハイブリッド仕様がガソリン仕様を上回っています。
グレード展開はどちらもW×B、S、G-Xの3つですが、ガソリン仕様の駆動方式は2WDのみなので、ターボモデルのW×Bを加えても4つ、ハイブリッド仕様は各グレードにFFと4WDが揃うので6つ、となります。
ある意味ではガソリン仕様よりもハイブリッド仕様がメインである、ともいえる状態です。
引用:https://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20191016-20105645-carview/photo/7/#contents
ひと昔前まで、4ドアセダンといえばファミリーカーというイメージでしたが、今はミニバンやSUVがたくさん出ていますので、家族3人や4人で乗るならこちらを選ぶ方が賢明です。
となると4ドアセダンは「普段は1人ないし2人乗車」で、「たまにプラス1人か2人、あるいは荷物」という使い方をする人におすすめ、といえます。
そう考えるとカローラは実によくできています。大人4人が乗るにはちょっと厳しいですが、その分走りはミニバンやSUVを大きく凌ぐ、実に安定したものになっています。
ハイブリッドシステムのスムーズさ、力強さは言うまでもなく、ハンドリングもトヨタのFF車プラットフォームとして定評のあるGA-C(TNGA)プラットフォームを採用したことから、しっかりとした剛性感が感じられる上にしなやかさも感じられ、乗り心地も良いです。
エクステリアデザインも、5ナンバー枠の制限から外れたことが奏功して伸びやかなデザインとなっており、先代までの妙に型に押し込められたような小ささがありません。
もちろん燃費も、ハイブリッド仕様はJC08モードでFFが30.8~35km/h、4WDが28.4~31km/hととても優秀です。
手頃なサイズ感で上質さを感じられるセダンが欲しい、という人にカローラはおすすめといえます。
【トヨタの2019年おすすめのハイブリッド車:第4位】トヨタシエンタ
引用:https://autoc-one.jp/toyota/sienta/report-5003421/photo/0010.html
トヨタの2019年おすすめハイブリッド車、第4位はトヨタシエンタです。
シエンタは2015年のフルモデルチェンジで現行型に移行しましたが、そこでハイブリッド仕様が追加されました。
先代も含めてしばらく3列シートミニバンのスタイルを採ってきましたが、2018年9月のマイナーチェンジで2列シート仕様が追加されました。
これはライバルのホンダフリードを意識したものだと思われます。
フリードは元々3列シートのフリードと2列シートのフリード+がラインナップされており、主にアウトドア志向のユーザーを中心に2列シートモデルが人気を集めていました。シエンタも良く言えばそれに倣った、悪く言えば真似をした、ということになるでしょう。
いずれにしてもユーザーにとって選択肢が増えたのは良いことです。
引用:https://autoc-one.jp/toyota/sienta/report-5003421/photo/0027.html
シエンタとフリードのどちらが優れているか、という点は甲乙がつけがたいですが、明らかに勝っていると感じられるのは走行性能と乗り心地です。
走行性能が優れているのは、シエンタの方が全高が低い上にホイールベースが長いことが理由と考えられます。これがミニバンらしからぬ安定した走り、あえて言えばステーションワゴンに近いような走りを実現しています。
これは交差点はカーブなどを走るとよくわかります。フリードは頭より上のボディが振られる感じがあるのに対して、シエンタは一体感を感じられるからです。
乗り心地もフリードは多少硬さを感じるのに対して、フリードはしなやかで路面の凹凸を感じにくいです。
ミニバンに乗りたいが大きな車は嫌だ、という人には、トヨタ最小ミニバンであるシエンタはおすすめとなります。
【トヨタの2019年おすすめのハイブリッド車:第3位】トヨタアクア
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/36820
トヨタの2019年おすすめハイブリッド車、第3位はトヨタアクアです。
トヨタのハイブリッド車といえば誰もがプリウスを思い浮かべますが、プリウスは大人気の一方で「やや価格帯が高い」という声もありました。
それにトヨタが応える形で出したのがアクアです。
アクアは100万円台後半から200万円台前半という価格帯なので、プリウスの200万円台後半から300万円台前半という価格帯に比べると100万円近く安くなります。
その上5ナンバーサイズに収まるボディなので、プリウスよりも取り回しがしやすいのもアクアの特徴です。
それでいて燃費は34.4~38km/hとプリウスと比べて見劣りのしないものなので、売れないはずがありません。実際にアクアはプリウスと並んでバカ売れしています。
良いところばかりに見えるアクアですが、もちろん欠点もあります。
アクアの欠点の1つが「内装の質感の低さ」です。
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/36820
「価格なり」と言ってしまえばそれまでですが、全体的にプラスチック感が漂う内装で、デザイン面でもやや時代遅れな感じがします。
そしてもう1つの欠点が「後席の狭さ」です。
元々5ナンバーサイズなので室内空間にそれほど余裕はありませんが、アクアはルーフが後ろ下がりのデザインなので、特に頭上空間に余裕がありません。
ちょっとそこまで乗る分には問題ありませんが、長時間のドライブとなるとかなりの圧迫感があります。
以上のことから、アクアはとにかく価格と燃費を重視したい、という人におすすめということになるでしょう。
【トヨタの2019年おすすめのハイブリッド車:第2位】トヨタプリウスPHV
引用:https://www.webcg.net/articles/gallery/36492
トヨタの2019年おすすめハイブリッド車、第2位はトヨタプリウスPHVです。
プリウスPHVはプリウスの派生車種で、プラグインハイブリッド車、つまり外部からコンセントにつないで充電が可能な車ということです。
プリウスPHV最大の特徴は、EV走行距離が68.2kmにも達するという点にあります。
これはつまり毎日の走行距離が68.2km以内であれば、帰宅後にしっかり充電をすれば、ガソリンをまったく使わずに走り続けることも可能、ということです。
単純に燃料代のみを考えると、プリウスPHVはプリウスよりもお得になると思います。
しかしプリウスPHVの決定的な欠点は「価格帯が高い」ということです。
プリウスが約260~335万なのに対して、プリウスPHVは約323~434万円と、70~100万円程度高くなっています。
そしてこの価格差は、燃料代でお得になった分で取り返すのは非常に厳しく、相当な年数を乗らなければ無理です。
つまり全体的なコストパフォーマンスを考えると、プリウスの方に軍配が上がります。
ただ、プリウスPHVは環境負荷を考えるとプリウスより優れています。EV走行距離を考えると消費するガソリンは少なくて済む可能性があるからです。
そのため環境意識の高い人はプリウスPHVを選ぶのも悪くありません。
そしてプリウスPHVは外部給電ができるという点も大きなメリットです。
引用:https://toyota.jp/priusphv/charge/?padid=from_priusphv_navi_charge
車内に2カ所のコンセントを設置できますし、ヴィークルパワーコネクターを普通充電インレットへ挿しこめば100Vの外部給電用コンセントにもなります。
合計1,500Wにまで対応するので、ドライヤーや炊飯器などの使用も十分に可能です。
近年の日本は夏は台風、冬は大雪と何かと自然災害が多いですし、言うまでもなく地震大国なので、いつ何時停電という事態に見舞われるかわかりません。
プリウスPHVは車自体が大きな発電機兼バッテリーと考えることもできるので、いざとなればプリウスPHVから電気が取れる、というのは大きな安心感に繋がると思います。
【トヨタの2019年おすすめのハイブリッド車:第1位】トヨタプリウス
引用:https://www.goodspress.jp/reports/253516/2/
トヨタの2019年おすすめハイブリッド車、第1位はトヨタプリウスです。
プリウスはトヨタのみならず、日本を代表するハイブリッド車なので、ここで1位にランキングすることに異論は少ないと思います。
ハイブリッド車に最も求められる要素が燃費であることを考えると、39km/Lという国産車最高燃費を記録しているプリウスは「最も優れたハイブリッド車」と言っても過言ではないでしょう。
世界的に見てもこの数字を上回る量産型の低燃費車はまずないはずです。
プリウスは実はハンドリング性能が高い点も見逃せません。
これはGA-C(TNGA)プラットフォームの出来やプリウスとの相性が良いことが理由と考えられます。スポーツカー並み、とまでは言えませんが、スポーツカーにもひけを取らないようなしなやかで安定したハンドリングを実現しており、コーナーを曲がるのが楽しくなります。
逆にプリウスの欠点は、後席の居住性が悪いことです。
引用:https://www.goodspress.jp/reports/253516/2/
プリウスのルーフデザインは極端に後ろ下がりになっています。
これは燃費を稼ぐために空力特性を重視したためだと思いますが、後席の頭上空間が決定的に狭くなってしまっています。
しかもこの欠点を補うためか、後席シートの位置が妙に下になっています。後席シート位置を下にすることによって頭上空間を稼ごう、という意図でしょう。
しかしこれが逆に後席への乗り込みをしにくくしています。乗り込む時にお尻を「ドスン」と落とすような形になってしまいます。
乗り込みといえば、ルーフが後ろ下がりなことから、乗り込み時に頭を大きく屈めないと乗り込めないところも気になります。
後席に人を乗せる機会が多い人は、この点を頭に入れておく必要があります。特にお年寄りを乗せる人は十分な検討が必要です。上記の欠点はお年寄りが乗ることを考えると負担が大きいと思われるからです。
つまるところ、プリウスは燃費を究極的に追求した車であり、燃費以外の部分はある程度の妥協が必要というところがあります。
逆に言えば、燃費にこだわる人にとってこれほどおすすめの車はありません。