”パリ-ダカールラリー”で12回の優勝、すっかり有名になった三菱パジェロ。
ですが、昨今のSUVブームの中では意外に販売台数はおとなしめ、です。
スクエアなボディに、クリーンディーゼルエンジン…とパジェロの魅力をご紹介します。
対するは、同じく三菱のデリカD:5。低床ワンボックスが多い中、唯一のSUV仕様。
キャンプやオフロード走行では人気ですが、今回はこのデリカとパジェロを徹底比較していきます!
引用:http://bestnewsuv.com/wp-content/uploads/2015/08/2017-Mitsubishi-Pajero-front-view.jpg
引用:http://www.roadhouse.co.jp/demo-car/demo-d5diesel1-1.jpg
目次
価格・値段の比較
パジェロロング
引用:http://ymimg.b8cdn.com/uploads/car_model/2279/pictures/2459366/listing_main_2014_Mitsubishi_Pajero_Front.jpg
ディーゼル
■SUPER EXCEED……4,951,800円
■EXCEED……4,282,200円
■GR……3,751,920円
ガソリン
■EXCEED……3,839,400円
■GR……3,277,800円
パジェロショート
ディーゼル
■VR-Ⅱ……4,001,400円
ガソリン
■VR-Ⅰ……2,926,800円
デリカD:5
http://www.carview.co.jp/magazine/photo_impression/2007/mitsubishi_delica_d5/images/01_l.jpg
緑字はディーゼル、その他はガソリンです
■CHAMONIX……3,788,640円
■D-Premium……4,055,400円
■D-Power Package……3,526,200円
■G-Premium……3,731,400円
■G-Power Package(4WD)
……3,168,720円
■G-Power Package(2WD)
……2,752,920円
■M(4WD)……2,855,520円
■M(2WD)……2,408,400円
■ROADEST ROYEL TOURING
……4,298,400円
■ROADEST D-Power Package
……3,731,400円
■ROADEST G-Power Package(4WD)
……3,395,520円
■ROADEST G-Power Package(2WD)
……3,012,120円
●パジェロの最上級クラス”SUPER EXCEED”は495万円、デリカは”ROADEST ROYEL TOURING”が429万円。
495万円となると……ジープ・ラングラー(396~443万円)、ランドクルーザー(472~723万円)も競合圏に入ります。
一方のデリカですが、ラダーフレームを持ったミニバン(ワンボックス)は、他にはありません。
ボディの頑強さと最低地上高の高さを考え、価格をよく考えてみましょう。
性能・スペック・大きさを比較
引用:http://www.webwombat.com.au/motoring/car-photos/mitsubishi-pajero-5-big.jpg
引用:http://www.themotorreport.com.au/content/image/2/0/2016_mitsubishi_pajero_australia_03-0901-1092×583.jpg
ボディスペック
数値:(前)パジェロ、(後)パジェロショート
■全長(mm)……4,900、4,385
■全幅(mm)……1,875、1,875
■全高(mm)……1,870、1,850
■ホイールベース(mm)……2,780、2,545
■トレッド・前(mm)1,570、1,560
■トレッド・後(mm)1,570、1,560
■最低地上高(mm)……225、225
■室内長(mm)……2,535、1,830
■室内幅(mm)……1,525、1,525
■室内高(mm)……1,235、1,225
■車重(kg)……2,130~2,290、1,960~2,110
■最小回転半径(m)……5.7、5.3
引用:http://www.goo-net.com/carphoto/10402027_201007r.jpg
引用:http://www.ryukyujima.net/new_model/original/000097main.jpg
数値:(前)デリカD:5(4WD)、(後)デリカD:5(2WD)
■全長(mm)……4,730、4,730
■全幅(mm)……1,795、1,795
■全高(mm)……1,870、1,850
■ホイールベース(mm)……2,850、2,850
■トレッド・前(mm)1,540、1,545
■トレッド・後(mm)1,540、1,545
■最低地上高(mm)……210、190
■室内長(mm)……2,915、2,915
■室内幅(mm)……1,505、1,505
■室内高(mm)……1,310、1,310
■車重(kg)……1,770~1,900、1,680~1,690
■最小回転半径(m)……5.6、5.7
●いつの間にか5mまで10㎝に迫った全長、1,875mmの全幅。
Maxで2.3tにも及ぶ車重…と巨艦に成長したパジェロ。押し出しの強いフロントデザインなら、もっと売れる…可能性もアリかも。
エンジン諸元:パジェロ
数値:(前)ディーゼル、(後)ガソリン
■種類 直4 DOHC、V4 SOHC
■燃料 軽油、ガソリン
■総排気量(cc)3,200、2,972
■内径×行程(mm)
・98.5×105.0
・91.1×76.0
■圧縮比 16.0、9.0
■最大出力 kW(PS)/rpm
・140(190)/3,500
・131(178)/5,250
■最大トルク Nm(kgf・m)/rpm
・441(45.0)/2,000
・261(26.6)/4,000
■燃料タンク……88L
●ディーゼルかガソリンか?選ぶなら、エンジン性能で決めたい。
一般道や高速道で《軽いノリ》で設計されたクロスカントリーカーを圧倒するなら、ガソリンモデル。逆に、悪路や坂道で見せつけるならディーゼルのロングストロークエンジンが良い。
エンジン諸元:デリカD:5
数値:(前)ディーゼル、(中)4WDガソリン、(後)2WDガソリン
■種類 直4 DOHC、直4 DOHC、直4 SOHC
■燃料 軽油、ガソリン、ガソリン
■総排気量(cc)2,267、2,359、1,998
■内径×行程(mm)
・86.0×97.6
・88.0×97.0
・86.0×86.0
■圧縮比 14.9、10.5、10.5
■最大出力 kW(PS)/rpm
・109(148)/3,500
・125(170)/6,000
・110(150)/6,000
■最大トルク Nm(kgf・m)/rpm
・360(36.7)/1,500~2,750
・226(23.0)/4,100
・191(19.4)/4,200
■燃料タンク……64L、66L、66L
●デリカは強烈な愛好者が多いクルマのひとつ。4WD車が一番の売れ筋だが、《4WDオート》モードで「2WD」と「4WD」のパートタイム変更が面白いでしょう。
ディーゼルはやはりグワッっと来るトルクが魅力的。現代の「静粛性」「低振動」にこだわるクルマとは一線を画します。
広い室内空間はフラットになり、車中泊でも国産・輸入車の中でトップクラスの広さ。
駆動系比較 パジェロ vs デリカD:5
引用:http://www.mitsubishi-motors.com/jp/products/pajero/images/carphoto_im_01.png
引用:http://image.autoc-one.jp/images/1861494/027_o.JPG
※赤字はデリカD:5
■ステアリング
・ラック&ピニオン式
■サスペンション(前)
・ダブルウィッシュボーン式独立懸架
・マクファーソン・ストラット
■サスペンション(後)
・ダブルウィッシュボーン式独立懸架
・マルチリンク式
■ブレーキ(前)
・ベンチレーテッドディスク
■ブレーキ(後)
・ベンチレーテッドディスク
・ディスク
●実は、パジェロのサスペンションは前後とも独立懸架。
オフローダーとしてよりも、オンロードでの乗り心地も良くしよう…という設計が見て取れます。
これに対し、デリカはリジッド。つまりフレームを頑丈な《ハシゴ》にして、サスを立てる…という旧来のSUVモデル。
スズキ・ジムニーやランクルの後輪などはいまだに採用するサスペンション、デリカが人気な訳も分かるでしょう。
燃費を比較
引用:http://www.mitsubishi-motors.co.jp/delica_d5/performance/
デリカD:5
■13.0㎞/L
・4WDディーゼル・2WDガソリン
■10.6㎞/L・4WDガソリン
パジェロ
■10.4㎞/L
・ディーゼル EXCEED
・ディーゼル GR
・ディーゼル VR-Ⅱ
■10.0㎞/L
・ディーゼル SUPER EXCEED
■8.4㎞/L
・ガソリン VR-Ⅰ
■8.0㎞/L
・ガソリン EXCEED
・ガソリン GR
色・カラーを比較
パジェロ カラー
引用:http://www.mitsubishi-motors.co.jp/pajero/styling/
■ディープブロンズメタリック■クールシルバーメタリック■ダイヤモンドブラックマイカ■ウォームホワイトパール(32,400円)■ディープレッドマイカ■プラチナベージュメタリック / ディープシーグリーンマイカ(43,200円)■クールシルバーメタリック / アイガーグレーメタリック(43,200円)
●パジェロ伝統のツートーンは”プラチナベージュメタリック / ディープシーグリーンマイカ”。
下の画像は1991年~98年の2トーンモデル。
踏襲されているカラーリングなのがわかる。
引用:http://ⅽcsrpcma.carsensor.net/CSphoto/cat/MI/S012/MI_S012_F002_M001_1_L.jpg
デリカD:5 カラー
引用:http://www.mitsubishi-motors.co.jp/delica_d5/styling/
■ディープシーグリーンマイカ / アイガーグレーメタリック
■アイガーグレーメタリック / ダイヤモンドブラック
■ウォームホワイトパール / クールシルバーメタリック
■クールシルバーメタリック / アイガーグレーメタリック
■クールシルバーメタリック
■ウォームホワイトパール
■アイガーグレーメタリック
■ダイヤモンドブラックマイカ
■クールシルバーメタリック
■ウォームホワイトパール
■ダイヤモンドブラックマイカ
オプションを比較
パジェロ
■本革シート……SUPER EXCEEDに標準、EXCEEDにオプション設定(ロング)
引用:http//www.mitsubishi-motors.co.jp/pajero/styling/
■後席9インチワイド液晶ディスプレイ……SUPER EXCEED、EXCEEDにセットでメーカーオプション
引用:http//www.mitsubishi-motors.co.jp/pajero/utility/utility_04.html
■ルーフレール……SUPER EXCEED、EXCEED、VR-IIにメーカーオプション。EXCEED、GR、VR-II、VR-Ⅰにパッケージメーカーオプション
引用:http//www.mitsubishi-motors.co.jp/pajero/utility/utility_06.html
■リヤデフロック
引用:http//www.mitsubishi-motors.co.jp/pajero/utility/utility_06.html
リヤデフロックとは何か?例えば、クルマの後輪の一つが脱輪した、としましょう。
岩場や砂浜、雪道などで片輪が空転し続けて回り続けるのに対し、タイヤが接地しているほうは逆に車輪が回らない状態があります。
スタックもこの一つですが、空回りする車輪に100、回らないもう一方に1の力が配分されていると考えて、これを50:50に力を分散させる仕組みがリヤデフロックです。
オンロードで常にリヤデフロックを作動させると、タイヤの減りが早くなるなどのリスクもあります。
■電動ロングサンルーフ
引用:http//www.mitsubishi-motors.co.jp/pajero/utility/utility_06.html
このほかには「パッケージオプション」があります。
デリカD:5
■スポーティパッケージ……225/55 R18タイヤ+アルミ
引用:http//www.mitsubishi-motors.co.jp/delica_d5/utility/utility_06.html
■スポーティパッケージ(ローデスト)
■ラグジュアリーパッケージA……運転席パワーシート、運転席+助手席シートヒーター
■ラグジュアリーパッケージB……本革シート
引用:http//www.mitsubishi-motors.co.jp/delica_d5/utility/utility_06.html
■ラグジュアリーパッケージC……本木目、本革巻ステアリング、木目調パッケージ
引用:http//www.mitsubishi-motors.co.jp/delica_d5/utility/utility_06.html
そのほか、ラグジュアリーパッケージD、E、フルパッケージA、Bとあります。
まとめ
なぜパジェロを選ぶのか?ランサーエボリューションを終焉させた三菱自動車が、ラリースポーツの頂点を極めたパジェロは終わらせない…だからこそ、買う意味がある、という方が少なくありません。
スクエアな2ボックスタイプのSUV、インテリアも非常にシンプルで3.2L、190馬力のディーゼルエンジンは、奥深いサウンドが楽しめます。
デリカは、やはり古典的なフレーム構造、そしてアプローチアングル24°というリアル・クロカンそのもののワンボックスタイプ。
ボックスボディだからこそ、個性的なペインティングも楽しめるクルマとも言えます。
残念なのは、クルマがより「快適」「静か」であるべきだ…という絶対意見の多さでしょう。
馬を操るようなドライビング、猛牛のようなパワーを兼ね備えた2車。
ぜひ一度は試乗して、クルマの本髄を確かめてはいかがでしょうか??